「夢のような映像体験は映画館でこそ!!!」落下の王国 4Kデジタルリマスター ビギナーらすかるさんの映画レビュー(感想・評価)
夢のような映像体験は映画館でこそ!!!
2006年に公開された本作が約20年ぶりにリマスター版で公開されるということをYoutubeで知り、映画館で鑑賞させていただきました。
圧倒的な映像美、印象的な演出、魅力的な人物描写にただただ圧倒され続けた120分でした。
まず、映像がもたらす迫力が圧倒的。
ネットの予告でも美しい映像が多く出てきますが、やはり映画館で見ると没入感が段違い。
特に印象的だったのは空想として一番最初に出てくる砂漠。冒頭のモノクロシーン・ロサンゼルスでのシーンからアレクサンドロス大王が彷徨う砂漠の場面に一気に切り替わった瞬間、広大な砂漠のスケールと色彩の鮮やかさに呑み込まれます。
石岡瑛子氏が手掛ける衣装も強烈。
鮮やかで奇抜なデザインの衣装の数々は広大なロケーションの中でもしっかりと存在感を放ち続け、よりこの作品独自の世界観を演出していきます。
映像の魅せ方や切り替わりも斬新。
ゾウが海で泳いだり、蝶の標本や司祭の顔が風景に一瞬で切り替わったり、壮大すぎるロケーションが脈絡もなく突然入れ替わったり、、、見たこともない映像・演出が絶え間なく映し出される其れはまさに“夢の世界”。
こちらの想像を超える映像体験の数々によって、巨大で美しいスケールの世界観に対しても一切の抵抗感なく没入していくことが出来ました。
そして何よりもこの作品にストーリー性をもたらしているのがヒロインのアレクサンドリア。
壮大なスケールが舞台かつ復讐劇がメインという硬派なストーリーの中で、所々入るアレクサンドリアの純粋な指摘や疑問が非常に優しいアクセントになっていますし、自暴自棄になっていたロイ自身の考え方を変えるきっかけ自体も彼女自身の純粋さだったというのが非常に趣深い良いエンディングだと感じました。
映像・演出・衣装・音楽 全てが非常に出来が良い壮大な“ファンタジー叙事詩”であるにも関わらず、どこかハートフルで親しみがあり、観終わった後も多幸感に包まれるという何とも不思議な映像体験をしました。
とにかく大大大満足!文句なしで☆5です!!!
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