「楽禍の懊刻」落下の王国 4Kデジタルリマスター uzさんの映画レビュー(感想・評価)
楽禍の懊刻
公開当時は知らなかったし、リマスター版の予告でも話の内容はまったく分からなかった。
ただ、単純に色彩と陰影、そのコントラスト、そして構図に惹かれて鑑賞。
話としては粗筋の通り、自殺志願者が薬を調達するため、少女に物語を聞かせ気を引く、だけ。
少女を操れればいいだけなので、勿論オチなど考えてない。
イメージ映像なのだから、唐突でも、不自然でも、ありえなくても何でもアリ。
けれど画面が美しいから見れてしまう。
特に引きの画での赤の置き方に拘りを感じる。
途中からは現実の誰が誰に対応してるのか、なんて楽しみもあったり。
しかし“物語”が佳境に入ると、美しさより話を進める方に比重がかかり、魅力が半減。
(普通は逆の気もするのだけど)
今度は本筋のロイとアレキサンドラの方が気になって、行ったり来たりがまどろっこしく感じた。
冷静に見れば話自体も特に面白いわけではない。
なんせロイが死にたがってる理由が失恋という、大変情けないものでもあるし。笑
でもメイン2人の交流はなかなかよかったし、最終盤にみんなで映画を観るシーンも好き。
ロイの出演シーンだという映像(実在の映画から抜粋?)はスタントマンへのリスペクトも滲む。
衣装も素晴らしかった。
終わってみれば、映画讃歌のような作品なのかも。
あの映像センスでエンタメ性のある作品なんかが撮れたら、間違いなく傑作だろうなぁ。
すべて共感です! もう少し作中劇が面白かったらなおよかったんですがねえ(笑)。でもあのビジュアルはやっぱりすごいです。uzさん、最近コンスタントに観まくっていて楽しそうです……。
共感ありがとうございました。
自分も“赤”が気になりました。真紅でもない、インドの細密画によくある金色に合わせたアカです。
素人だというおデブちゃんは末恐ろしい女優ですね。
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