佐藤忠男、映画の旅

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劇場公開日:2025年11月1日

解説・あらすじ

映画評論家・佐藤忠男の映画人生に迫ったドキュメンタリー。

独学で映画評論の道を開拓し、60年にわたる評論家人生で日本映画史を体系化した功績、そして後年にはライフワークとしてアジア映画を発掘し日本に先駆的に紹介した功績から、映画評論家として初めて文化功労者に選出されたことでも知られる佐藤忠男。庶民の目線から多岐に映画を論じ、アジアとの映画交流や後進の育成にも尽力したが、2022年3月に91歳で逝去した。

佐藤が学長を務めた日本映画学校(現日本映画大学)での教え子だった寺崎みずほが初監督を務め、2019年より佐藤に密着取材を実施。少年期の戦争体験や映画との出会い、映画人生の長い道のりを共に歩んだ最愛の妻・久子との出会い、そして佐藤が愛したインド映画「魔法使いのおじいさん」への思いなど、生前のインタビューや世界の映画関係者の証言を通してその人物像に迫り、佐藤の“たからもの”を探すべく日本からアジアへと旅に出る。

2025年製作/98分/G/日本
配給:グループ現代
劇場公開日:2025年11月1日

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映画レビュー

3.5 観て良かった

2025年11月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

71歳の映画好きです。140本/年 映画館にて映画を観ています。子供の頃から佐藤忠男氏をテレビでお見掛けしていました。印象としては辛口の映画評論家でした。子供の私には、何か上から目線での批評をしている人としか映りませんでした。私自身も齢を重ね、更にこの作品を観ることで佐藤忠男氏を正しく理解できたと思います。私も昔からアジア映画が好きで、その意味では氏にシンパシーを感じます。製作側でない評論家としての映画好きだと言うことが良く分かりました。遅ればせながらご冥福をお祈り申し上げます。

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Cabe

4.0 こういうドキュメンタリーがあるんだ!面白い!

2025年11月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

幸せ

斬新

「佐藤忠男」の映画なので見に行った。このドキュメンタリーはとても不思議でとても面白い!佐藤忠男の妻も映画関係者も同業者も出てくるし彼の来し方も出てくる。自分にとってのベスト映画を尋ねられたら、映画をあんまり見ない人には○○○○と答えるだろうが、映画をよく見る人であれば「魔法使いのおじいさん」と答えるかな、と言う佐藤忠男。だからこの映画のテーマは「魔法使いのおじいさん」でもあるのだ!寺崎みずほ監督はインド映画「魔法使いのおじいさん」(マラヤーラム語)の監督(は亡くなってしまっている)の妻と息子を、カメラマンを、映画に出演した(当時子どもだった)人達を訪ねる旅に出る。インドへ、インドのケーララ州へ。映画の後半、「魔法使いのおじいさん」(1979)のシーンとその撮影地の現在の様子を交互に映す箇所がとてもよかった。都会になっても元気に生きている人間がそこにいた。

佐藤忠男がアジア映画のために立ち上げた「アジアフォーカス・福岡映画祭」のことを初めて知った。この映画祭に「賞」はない。「賞」があると監督同士が敵になってしまうからだそうだ。なるほど!その映画祭はいったん終わってしまったが、現在若い人達が繋げている。佐藤忠男のアジア映画の旅は驚異的だ。インド、中国、台湾、韓国、ベトナム、モンゴル、スリランカ、フィリピン、イランなどなど。「軍国少年」だったことへの贖罪意識、とパンフにあるが、そこにも書いてあるように、佐藤さんは面白い映画を見たい!という「映画少年」だ。品が良く美人の奥さんを大切にして、映画の仕事は二人でいつも一緒に。車椅子に乗る自分、妻の葬式やお墓の様子、弱って姪の家に世話になる様子、監督を信頼して自分をすべて映させた。

終演後、思いがけずトークショーがあった。監督が若くて背の高い素敵な女性でびっくりした。なんでびっくりしたんだろう?監督は時間配分を意識しゲストの方に話の時間をたっぷり差し上げ、テキパキしている。かっこいい映画監督だと思った。こういうドキュメンタリー映画が作られたことに喜びと新鮮さを覚えた。

おまけ
インドの「ケーララ州」、聞き覚えがある地名だとずっと考えていた・・・。わかった!映画「グレート・インディアン・キッチン」(2021/マラヤーラム語)だ!パンフレット(買っておいてよかった)で確認した。監督・脚本はジョー・ベービ。佐藤忠男さんはこの映画をご覧になれたかなあ。

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talisman

5.0 稀代の映画評論家佐藤忠男

2025年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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飛ぶトリ