劇場公開日 2025年12月5日

「映画の力を見せつけられました!」手に魂を込め、歩いてみれば NUMAYAさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 映画の力を見せつけられました!

2025年12月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ガザで懸命に生きていたファトマさんとセピデ監督とのビデオ通話によるドキュメンタリー映画

映画の中で何度もニュース画面が流れます。テレビの横で戯れるネコちゃんは、まさに私たちの過ごしている日常そのもの。
キャスターが伝える内容…「爆撃による死者×名…」
「あら、大変なことになっているのねぇ」と心を痛めはしますが
もし、このうちの1名にあなたの愛する人が含まれていたとしたら…

映画には人の心を動かす力がある。
この映画を見ることで、ファトマが生きていた証を知ることで、圧倒的に他人事ではなくなります。

ビデオ通話が繋がらなくなる度にファトマさんの身に何かあったのではないかとハラハラし、いつしかニュース映像に祈っている自分に気づきました。

ファトマの素敵な笑顔が心から離れません。
人間的な生活を奪われても、心は屈しない。
ファトマの笑顔は抵抗そのもの。

自分の目で見て伝える。
映画でも写真でも、そこに映っているのは被写体ではなく、ファインダーを覗いて切り取った本人そのものだと感じています。
ファトマはガザの各地を転々と非難しますが、
食料を持って行けない状況でもカメラは手放さなかった。
ファトマが手に込めていたのはジャーナリストの魂そのものだったと感じました。

NUMAYA