「泣くとかそういうレベルの映画じゃなかった」手に魂を込め、歩いてみれば たむちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
泣くとかそういうレベルの映画じゃなかった
観終わって、想像の及ばない世界に絶句。
自分が思い出したのは、職場にいるベトナム人の女の子との会話。いつも私の名前の由来を聞いてくる。私も質問し返してお互い半分くらいわかった気になって話を終える。半分はわからないからまた同じ話をする。
壁の外側の人と接続することで、ファトマは自分の魂の輪郭を確かめ、時に癒しを得ていたのだろう。
何度もスマホの画面に出てくる「再接続」の文字がもどかしいがこれが現実だ。
映画のテーマとしては戦争によって損なわれる人権だけでなく標的にされるジャーナリストということも強く訴えたかったのだと思う。
今世界に発信しなければ、というファトマの決意が悲しい。
ガザにはヒジャブをつけていない人もいるらしい。そして瓦礫ばかりの街の道だけはとても綺麗にされているところにわずかに希望が見えた気がした。
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