「こんなにキレるパパは嫌だ」Mr.ノーバディ2 MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなにキレるパパは嫌だ
ストレス社会が産んだ暴力爆弾オジサン、待望の2作目。
1作目が割と埋もれがちな隠れた傑作アクション映画ってな印象だったが続編が創れるくらいにはヒットしていた様で何より。
無駄にドカドカパワーアップさせるより基本ファミリーマンのパパが暴れる映画なのでこのくらいで丁度いい。
87ノース・プロダクションの映画ってアクション映画馬鹿にとってのオアシスだな。
さてそんな安定の2作目。
仕事はキツくて休みも無くて、家族ともギクシャクしていて無理くり取った休日もバカンス先でもストレスフル。世のパパは大変だなぁ。
まぁハッチさんは普通のパパとはちょっと違い暴力爆弾を抱えているのでキレさせてはイケない。「イコライザー」のマッコールさんと違って我慢が出来ないからね(笑)。
そんなハッチさんの尾を踏んだ敵役を今回はシャロン・ストーンが演じるわけだが、これが実に良かった。シャロン・ストーンらしいクールで冷徹な悪役キャラだが、『アイツら?皆殺しでいいっしょ』的なイカレっぷり。ノリノリでダンスするシーンなんか本人も楽しんでいたんじゃないかと思う。ちょっとジャック・ニコルソンを思わせるくらいの素晴らしい怪演だった。
監督のティモ・ジャヤント氏はインドネシア出身らしく、あのイコ・ウワイス主演の「ヘッド・ショット」を監督した方。
なので結構前作より残酷シーン多目なのだがそこはコミカルさとテンポであっさり見せるという『ハリウッドに行ってもやりたい事はやるで。まぁ怒られん程度にな(ニヤリ)』てな感じの手腕の高さを見せている。
今後のハリウッド作にも期待だ。
テンポといえば本作はこのテンポの良さが異常に高い。
えっ?もうクライマックス始まるの?と思っていたらホントにクライマックスだったりする。
90分の映画とはいえ信じられないサクサク感だった。
そして前作同様に劇中の楽曲のセンスがとても良い。『More todey than yesterdey』と『The Power of Love』がお気に入り。
使い方が上手すぎるんよ。
さてそんな家族愛とストレスコントロールの大切さを教えてくれる本作。
単なる " 舐めてたオヤジが殺人マシーン " 映画とは一味違う面白さですし、前作同様ニッコニコで劇場を後に出来る事保証しますんで、まだの方は是非。
オススメ。
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