「それにしてもお札って、よく燃えるんですねえ」Mr.ノーバディ2 Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
それにしてもお札って、よく燃えるんですねえ
2025.10.24 字幕 イオンシネマ久御山
2025年のアメリカ映画(89分、R15+)
「何者でもない男」が引き起こすトラブルを描いたコメディアクション
監督はティモ・ジャヤント
脚本はデレク・コルスタッド&アーロン・ラビン
物語は、前作にてロシアン・マフィアの金を燃やしてしまった元工作員のハッチ(ボブ・オデンカーク、幼少期:ノーラン・グラハム)が、借金を肩代わりしたバーバー(コリン・サルモン)から請け負った業務を完遂する様子が描かれて始まる
ある男の持つデータを奪う目的だったが、コルシカ人のボディガードはおろか、ブラジル人マフィアまで絡んできて、命からがらに任務を終えていた
借金はまだほとんど返せていなかったが、ハッチは家族のために休暇を取りたいと言う
バーバーは「お前はどこに行ってもお前だ」と言い、ハッチは家族を連れて避暑地プラマーヴィルに向かうことになった
ハッチには最愛の妻ベッカ(コニー・ニールセン)との間にブレイディ(ゲイジ・マイロー)とサミー(ペイズリー・ギャラドス)と言う2人の子どもがいたが、ハッチは父親稼業を疎かにしていた
ベッカは家族との時間を作らないハッチに苛立ちを見せ、多くのトラブルを抱えてくることに苛立ちを見せていたのである
映画は、その避暑地にてトラブルが発生し、それに巻き込まれる様子が描かれていく
そのテーマパークは湖を一帯としたものとなっていて、ウォータースライダーやプール、湖を一周するボートなどが賑わいを見せていた
だが、ゲームセンターに行った際に、そこにいた若い女性・リリー(Madison MacIsaac)に対してブレイディがゲームのチケットを渡したことでトラブルが勃発する
リリーの彼氏のマックス(Lucius Hoyes)が言いがかりをつけ、さらにサミーのぬいぐるみを壊したことでブレイディが激怒し喧嘩になってしまう
ハッチはブレイディを宥めるものの、そこの店長のトビー(David MacInnis)が娘に手を出したことに怒りを抑えきれないハッチは、そこで大暴れをしてしまい警察沙汰になってしまった
保安官のエイベル(コリン・ハンクス)はテーマパークの主であり、一帯を仕切っているワイアット(ジョン・オーティス)のところにハッチを連れていく
ワイアットは事を荒立てるつもりはなかったが、エイベルが部下のダン(ジェイコブ・ブレアー)に余計な指示を出したことで、さらなるトラブルへと発展してしまうのである
映画は、些細なことがきっかけで大ごとになっていく様子を描き、それに巻き込まれる一家を映し出していく
ブレイディの親切がきっかけで地元民とトラブルになり、さらによそ者に対する態度の悪さが事態を展開させていく
舐めてかかった末に大怪我になってしまう敵を描いているのだが、さらにその奥にはラスボス・レンディーナ(シャロン・ストーン)がいたと言う構造になっていた
レンディーナは極悪非道な人物として登場し、カジノのイカサマ騒動では「目撃者」というだけで手下のカルトゥーシュ(Daniel Bernhardt)にカジノの客を殺させたりする
ぶっ飛んだキャラということになっていて、それが漫画的でもあり、オチにも関係してくるところは面白い
物語性というものはほとんどないが、家族愛がテーマになっていて、家族は家族全員で守り合うものという感じに結ばれていた
ハッチの父デヴィッド(クリストファー・ロイド)や異母兄弟のハリー(RZA、幼少期:Jahron Wison)なども最終決戦に参加し、さらにベッカが実に良いところをさらっていく
これらは予見できるし、いつ登場するんだろうという感じになっているので、予定調和を存分に楽しむ内容になっている
次に起こってしまうことへの些細な出来事とか表情などの演出が秀逸で、それが観客の動いてほしい方向に突き進んでいくのが爽快だったと言えるのではないだろうか
いずれにせよ、軽いノリのアクション映画が好きな人向けの内容だが、結構なグロ描写があるのでR15+となっている
このあたりはお約束のような部分があるものの、ガッツリと裁断シーンを見せてしまっているので、R15+はやむを得ないと思う
とにかく一般人が暴れる系の映画が好きな人向けの作品で、観客が観たいものを作っているエンタメ作品なので、リラックスして楽しめば良いのではないだろうか
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