「波は寄せては返すものだから それにしてもそれから20余年かぁ……」プラハの春 不屈のラジオ報道 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
波は寄せては返すものだから それにしてもそれから20余年かぁ……
1989年、東欧諸国で起きた自由化の波。ベルリンの壁やルーマニアのチャウシェスク政権崩壊のニュースはショッキングな映像と共に流されてきたので記憶として残されているけれど、チェコについては無血だったからか、ワタシの不足する知識には蓄積されておらず、チャフラフスカさんの活躍した国、その程度だったのだけど、この作品を観てから少しだけ調べてみたら、彼女もプラハの春には関りがあって、メキシコオリンピックでは態度でも示していたのですね。
本作品を観て改めて、普通に感じたことを表現できる世界は如何に素晴らしいのかを実感しました。
それと共に、凝り固まった考えや方向性の舵を切るにはとんでもなく時間がかかることも学びました。
それこそ波のように、一度の波では崩せないものだって、年月を経て地形が変わっていくように、振り返って見れば「あれ、ここには何があったのだっけ?」みたいなことになるのですね、先人たちの尊い思想や犠牲のもとに自分が今ここに立っていることにも感謝です。
国名が変わっても、ソ連・ロシアが他国へ侵攻する大義名分は一緒、国内向けに不安を煽り領土拡大を目指す。後半部分は攻め入られたチェコ国民の恐怖がひしひしと伝わり、思わず握った拳に力が入りました。
印象的だったのは、ヴァイナーがラジオに出演させた年配の共産主義者の困惑した表情でした。
時が進むことを忘れてしまったかのような、それに気づかされた顔に、戦後産業が停滞し、西側に後れを取ってしまった原因が隠されていたように思えました。
ということで、歴史にそれほど詳しくないワタシでも引き込まれる重厚感ある作品でした。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
