「真実の声を伝える決死のチームプレイ」プラハの春 不屈のラジオ報道 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
真実の声を伝える決死のチームプレイ
クリックして本文を読む
1968年にチェコスロバキアで起こった民主化運動「プラハの春」で、市民に真実を伝え続けたラジオ局員の実話を描く。
実在のラジオ局員を登場させつつ架空人物を主人公にしたのは、監督曰く「60年代の社会主義下のチェコスロバキアで生きた“市井の人々”の代表」。民主化の意義や自己主張をする理由が見出せなかった主人公が、次第に局員達の姿勢に感化され、人間としての実存を見出すという展開は分かりやすく、彼らがMI6ばりにチームプレイで真実の放送をしようと奔走するクライマックスは、監督が参考にしたと公言する『アルゴ』を彷彿とさせる。
結局は数ヶ月しか続かなかったプラハの春。それでも実存を見出そうとした者達の軌跡は熱い。本作の原題『Vlny』とは「波」の意。もちろんこれはラジオの「周波」と「自由化の波」をかけている。
コメントする
