「本当は怖い『ピーター・パン』」ネバーランド・ナイトメア 藤宮・アーク・紗希さんの映画レビュー(感想・評価)
本当は怖い『ピーター・パン』
「永遠の子どもでいたい」――そんな言葉が、こんなにも怖く響いたことはありません。
映画『ネバーランド・ナイトメア』は、童話『ピーター・パン』の裏側に潜む闇をえぐり出したダークファンタジー。夢と冒険の物語が、成長を拒む“永遠の監禁”として描かれるのです。
ウェンディが弟を探して迷い込むネバーランドは、もはや子どもたちの楽園ではなく、時間が止まった亡霊たちの牢獄。ピーターの笑顔の奥にある「変わらないこと」への執着は、まるで自分の心にも潜む“子どものままでいたい願望”を映しているようで、胸がざわつきます。
観ながら何度も思いました。「本当は怖いグリム童話」ならぬ、「本当は怖い『ピーター・パン』」だと。
ホラーとしての迫力はもちろん、成長と喪失のテーマがしっかり息づいていて、ただの恐怖映画では終わらない余韻が残ります。
童話を信じるあなたにこそ観てほしい一本です。
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