「主人公の独りよがりなミュージカル」ダンサー・イン・ザ・ダーク ほりちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公の独りよがりなミュージカル
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セルマがもう少し人の好意を受け入れて信頼すべき人を素直に頼り、アドバイスを受けいれていればこんな事にならなかった。
幾度注意されても、仕事中の妄想ミュージカルに耽る癖を止められずミスを繰り返すが、親身になって庇ってくれる友人もいて、
自分に想いをよせ尽くしてくれる男もいる。
なのに彼女はその友人のアドバイスも聞き入れないし、男も突き放す。
強い人間でありたいのはわかるけど、人間一人では生きていけないよ?現に友人がいなかったらとうの昔に解雇されてただろうし。
そしてよりによって息子の弱視を治療する費用を貯金していることを、借金の相談をしてくるような奴に打ち明ける。
そら狙われるわ('・c_,・` )
悲惨なラストだが、こういった彼女の不可思議な行動が頭にこびりついて、可哀想とか酷いとかの感情よりも正直ホッとしてしまった。
作中突然ミュージカルが発動するシーンが何回かあるが、回を増す毎にセルマの追い詰められていく精神を現実逃避のように描いてるようでミュージカルが嫌いな自分もここは圧巻。
ラストの為の終始カメラの手ブレ演出とは思うが、固定のシーンでさえブレさせ、スマホでとったのかな?レベルにしか思えない。
何回も見たいぞ!って作品ではないが、人生で一度は見るべき作品ではあると思う
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