モロカイ・バウンドのレビュー・感想・評価

『モロカイバウンド』は、ハワイの空気と自然の美しさを存分に感じられる作品。映像を眺めているだけで癒されるほどだ。
一方で、主人公は田舎という独特の環境の中で、自分では制御できない現実に翻弄されていく。その姿には同情もできるが、同時に自らの弱さが招いた結果でもあるように思える。
美しい風景と人間の脆さが対照的に描かれた、余韻の残る一本。

薬で7年服役し仮出所中のモロカイ島生まれの男が、元妻と暮らす13歳の息子との仲を取り戻そうとする話。

迎えに来た妹の車に乗ってオアフ島の妹の家に行き、そこに居候して始まって行く。

友人の営む白人相手の船釣りツアーの仕事を手伝いつつ、元妻に頼み込み息子と時々会えるようになって行くけれど…。

自分の甘さが悪い方に転がって、どうせという思いからのヤケってことですよね…。

面白かったし、恨み節が聞こえたのは両親へのアイデンティティに関する思いぐらいだったのは良かったけれど、自分にはもう一声物足りなかった。