「いろんな意味でチグハグ」天国と地獄 Highest 2 Lowest galarinaさんの映画レビュー(感想・評価)
いろんな意味でチグハグ
スパイク・リー、どうしちゃったんだよぉ。
デンゼル・ワシントン主演で黒澤の名作「天国と地獄」のリメイクという、
どうしたって下手には転ばんでしょってな状況でこの出来栄えとは。
まずもってオリジナルが持つ格差社会のテーマが
なんと音楽産業の話にすり替えられてる時点で
もうそれ天国と地獄のリメイクでなくて良くない?
しかも既存のR&B曲以外の劇伴がどれも合ってない。
いや、悲しい時は悲しいメロディ、
車が動くと勇ましいメロディとあまりに陳腐な取り合わせ。
黒澤と言えば対位法じゃないの。
そして、デンゼルを主演(しかも音楽レーベルの社長)にしたことで、
「どうしてもデンゼル劇場にしなければならない」何かが発動。
全くつまらないわけではないけど、これは天国と地獄のリメイクではない。
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