赤の涙

誰かが声を上げなければ独裁政治に対抗することができない。

それが原因で子供と離れてしまうけれども、子供が最後はそんな主人公（母）の生き方を理解する報われるようなラストでホッとした。

コレが実話だと言うのが恐ろしいけれど、その一方で実際に恐ろしい目に遭いながらも声を上げ恐ろしい拷問に耐え抜いた主人公からは人間の強さを感じた。

子供を置いてでも当時のウルグアイでの独裁政治を正そうとした信念。拷問、性的虐待を受け、気が狂うような監禁生活を経て解放されたものの、子供からは疎遠にされ、孫も見せてもらえない。彼女は何のために闘ったのだろう。虚しくなったが、ラスト子供と打ち解けたシーンがあり、救われた。全くこの事実を知らなかったが、こういう人たちの犠牲があって今がある、悲しい国の歴史。