「映画として成立していない総集編」特別編集版 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント 小さな挑戦者の軌跡 ごまさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 映画として成立していない総集編

2025年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

驚く

ガンダムが好きで、久しぶりの新作映画ということで期待して鑑賞しました。
『鉄血のオルフェンズ』はTVシリーズを全話視聴済みですが、
本作の元となる作品は未視聴です。

ところが、観てまず驚いたのは、「映画になっていない」という点でした。
例えるなら、「機動戦士ガンダム」TVシリーズ43話をそれぞれ30秒ずつ、
切り取って並べたような構成です。
物語としての起承転結や感情の波がほとんどなく、
ただ出来事を時系列に並べただけの印象を受けました。

最近の総集編映画では、登場人物の出会いや転機となる場面に時間を割き、
物語の流れに強弱をつけて再構成する工夫が見られます。
しかし本作にはそうした編集の妙が感じられず、全体的に淡々と進行するのみでした。
これを観て「面白い」と感じる人は、正直少ないのではないでしょうか。
しかも鑑賞料金が特別価格の2,000円というのも疑問が残ります。

さらに、最近はあまりこういう映画がなかったのですが、
主人公の声優が棒読みで、物語に水を差します。

ここでいつも思うのですが、この棒読みの声優は、
少しでも練習してよりよくしようとは思わないのでしょうか?

あまりに退屈だったため、鑑賞中に「なぜこの作品を作ったのか」を、
考えてしまいました。

1.映画部門の売上を年度計画上で上乗せして調整する必要があった

2.制作費を抑えつつ形になる企画を検討

3.編集中心で済む総集編を選択

4.ガンダムファンの固定需要を見込んで投入

5.内容の薄さを補うために、「鉄血のオルフェンズ」を多少追加
  さらにノベルティで集客

おそらく、こうした事情が背景にあるのではと推測します。

ただ、このような作品を世に出すことは、バンダイナムコや関係スタッフにとって、
ブランド価値を損なう結果になりかねません。
短期的な売上よりも、ファンの信頼をどう守るかを重視してほしいと感じました。

次回からは前評判に惑わされず、自分の目で確かめてから
鑑賞を決めたいと思います。
そして、もうすぐ公開される本流作品『閃光のハサウェイ』に期待して、
気持ちを新たにしたいです。

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ごま
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