戦後80年 内田也哉子 ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」 #2「少年たちは戦場へ送られた」

劇場公開日:2025年8月31日

解説・あらすじ

戦没画学生の作品を集めた長野県上田市の美術館「無言館」の共同館主を務めるエッセイストの内田也哉子が、長野の放送局・SBC信越放送がこれまでに制作してきたドキュメンタリー番組を携えて「戦争と対話」をテーマに6つの場所を訪れ、6人の相手と対話する連続シリーズ「戦後80年 内田也哉子 ドキュメンタリーの旅『戦争と対話』」を劇場公開。

第2回となる本作では、戦争中に満蒙開拓青少年義勇軍として、当時の満洲国へ送り出された10代なかばの少年たちの過酷な運命を描いた2010年制作のドキュメンタリー番組「民教協スペシャル 少年たちは戦場へ送られた」を題材に、長野県中野市にある作詞家・高野辰之記念館を訪れ、高野が作詞した名曲「故郷(ふるさと)」に描かれた平和な故郷から遠い戦場へと送られた少年たちに思いを馳せる。

対話相手にはタレント・俳優のYOUを迎え、子どもや親の目線で見た戦争、故郷と「戦争と平和」について語り合う。

2025年製作/73分/日本
配給:信越放送
劇場公開日:2025年8月31日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

ディレクター
中村育子
企画
阿武野勝彦
プロデュース
阿武野勝彦
プロデューサー
手塚孝典
三瓶祐毅
映画担当
笠原公彦
テーマ音楽
吉俣良
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.0 人間の弱みや欲につけこまれ…

2025年11月30日
iPhoneアプリから投稿

信越放送が制作し、過去に放送されたドキュメンタリー番組を軸に、内田也哉子さんが新たな取材や対談をおこない、「戦争」について考える企画。滋味深い魅力のある内田也哉子さんがナビゲーターとのことで興味を持ち鑑賞。

6部作中の2作目である本作は、「少年たちは戦場へ送られた」というタイトルのドキュメンタリーがベースとなっている。

『戦争中、満蒙開拓青少年義勇軍として満州国へ送り出された10代半ばの少年たち。「満洲へ行けば地主になれる」、貧しい農家の子どもたちは、希望を抱いて海を渡った』(映画公式サイトより)

小作農家に生まれた自分の未来に希望を見出せなかった少年は、教師をはじめとした大人たちの「満州へ行けば地主になり、豊かに暮らせる」との言葉を信じ、やがて戦場となる地へ渡って行った。

人間の弱みや欲につけこまれ、言葉巧みにだまされ、全体主義に流され、洗脳され、やがて支配される、、、そんなリスクは、戦時中の少年だけでなく、現代に生きる私たち誰もが持っている、、、そう実感させてくれた作品。

日本が戦争をしていた時代に実際、何が起こっていたのかを正しく知ることが、今後の日本の平和を守るための礎になると感じた。

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