クラッシュ(2005)のレビュー・感想・評価
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試される映画
今までの人生で考えた人間性という物のについての考えの答え合わせをされるような映画でした。
なにをどう取っても感想が溢れ出てくるような濃密さです。個々の登場人物の行動が、一つ一つの映画にできるような気がします。
全体としての主題は、人の無力さ、どうもがいても結局良い方向にも悪い方向にもなるようにしかならない、凄くちょっとした些細な事がその方向を左右し、それは運に近いものだ。という事だと捉えました。
オープニングのボケた光の映像から引き込まれました。ドローンの様な映像も独特かつ自然で、とても美しい映画です。
演技も全員すごかったです。痺れまくりました。
一つ、最初の追突事故の時系列がよくわからなかったです。
めちゃめちゃ切ない
きっと実際にあったんだろうな、こういう差別。現実はこれよりもっと酷いかもしれない。自尊心を傷つけられる扱いに対して憤りを感じつつも何もできないのが【差別】差別という社会の中での人間ドラマ。人の汚いところも美しいところもどちらも上手く描写されていると思う。登場人物が多いから感情移入、共感できるキャラクターが1人はできそう。
アザとい脚本に演出
公開当時は評価が高かったようで今観るとA・G・イニャリトゥの初期作品を思い出してしまう。
過剰にも取れる黒人や移民に対しての人種差別をワザとらしく描写しているようにも感じるし発狂しているだけのヒステリー気味な女性陣にはイライラする。
大物女優ブったS・ブロックは出演している意味がまるで無くてタダの客寄せパンダ!?
衝撃的だったり感動的な要素を客に対して物凄く意識したアザとさが垣間見れる脚本に嫌悪感すら抱いてしまいそうな作品。
当時も評価されていたがM・ディロンは良かった。
登場人物の感情や価値観が全て逆方向に変化する映画
整理がつかずモヤモヤしている。画はとても綺麗だった。
この映画は人種差別がテーマだと思うが、それ以外にも登場人物の感情が映画内で全て逆に変化するってのをやろうとしてるのかなと思った。
『差別⇄被差別』、『自尊心⇄社会、他者への関心』とか、これだけの登場人物の心の行き来きをストーリーを進ませながら描いているのでとても高度な大変なシナリオだとは思う。
が、一番引っかかったのはこの映画を見終わった後、何を感じていいのか迷ってしまった。
よく分からなかったというのが正直な感想です。
まあ、群像劇っていえばそうだけど。
登場人物が多すぎる!の一言です。
結構メジャーな俳優陣が多いので、誰が誰?っていうのはあんまりないけど。こんがらがっちゃう。ややこしいなあ。
まあ裏を返せばそれだけ、いろんな人種差別がいまだにあるという話になるんでしょうが。
約12年前にもなるのかー。オスカー受賞していた場面、何となく覚えてます。結構「あの人は今?」状態になってますね。俳優陣。
現代に潜むストレスの原因は妄想
この映画は人間が常にイラつき
常に人に高圧的になってしまっている原因を描いています。
人種問題を題材にはしていますが
描きたかった物の根本は『人種差別が行われる原因』だと感じました。
黒人は陽気でいい加減
白人は酒飲みで自尊心の塊
アジア人は意地が悪く
東南アジア人は貧乏で
中東系はテロリスト
これが自分の中にある偏見です。
この偏見は一体どこから来たものなのか、、
一部は経験から 一部はテレビから
一部は人の話から勝手にイメージ上の人物像が出来上がり今にいたります。
つまり、外国人と相対した時、
目の前の人物を見ることなく
一人で勝手に妄想し
一人で勝手に信じ込み
一人で勝手に相手を決め付け
イライラしたり、勝手に仲良くなった気になってるだけという(笑)
こういうバイアスや先入観は
映画を見たくらいで拭えるような代物ではないですが
同人種でも他人に意味なくイライラしたりしてしまうような時は
原因は自分にもあるという事を気づかせてくれるキッカケになる映画だと思います。
途中、息苦しくなるよう空気感でズシーンと進んでいきますが、登場人物達にとって救いのある終わりかたで
見てる側にも重いながらも爽やかな幕引きで良し。
シナリオはとても良くできているので
普通の映画として見ても楽しめます。
人間讃歌
何度観ても素晴らしい出来栄え。そして美しい。
登場人物が何人も出て来て、それぞれに焦点が当たるので三時間くらいありそうだけど、2時間弱でまとめられてて、且つそれぞれのエピソードやキャラクター造形がしっかりしてて物足りなさが全くないという凄さ。
俳優の演技はもちろん、やはり脚本が完璧なんだと思う。
悪いと思ってたやつが良い行いをしたり、良い人が過ちを犯したり、強がってる人が弱い人間だったり、全部ひっくるめて人間讃歌なんだと思う。
ロスと言う人間のるつぼを舞台に前半、色んな人種の色んな考えを持つ相容れない人たちがいるとふっといて、中盤から後半にかけて、たった1日でその人たちが絡み合いそれぞれの考え方や人生が変わる日になる。
何度観ても鳥肌が立つ。
ベスト10に入る映画。
登場人物が多いですが、頭を整理しながら見ると難しくはありません 途...
登場人物が多いですが、頭を整理しながら見ると難しくはありません
途中からラストにかけて何かとそれぞれの人生が絡んでくる点はお見事、様々な場面において『え!!!』と繋がりに気づいた人は多いと思います
ただ、途中何点か腑に落ちない部分やココ必要かな?と思わせるシーンはありました、ラストシーンも題名を意識させたかったのでしょうか
しかし全体的には○、人種差別や思いやりなど深いところで人々が考えさせられるような映画でした
見事なテーマ
人種差別をテーマにしながらイデオロギーにならず多角的な視点から描く脚本は見事としか言いようがありません。押し付けがましい道徳観程萎えるものはありませんよね。正義、悪を分けるのではなく、人間をリアルに描いています。オムニバスではなく、進行型で物語がクロスしていく構成が素晴らしい。グッとくるシーンがいくつもありました。特に透明マントのところはよかったですね。家族側もそうですが、ぶっ放したおっさん。あんな救われ方もあるんだなぁと。この映画の核はタイトル通り「ぶつかり合うこと」。それを避けてきたリベラル刑事のトムのストーリーがぶつかり合うことを避けてきた人間がどうなるかというのを皮肉として描かれています。あういう人間が増えてきた今「ぶつかり合うこと」の大切さを問う深いテーマの映画でした。ラストはぼぼ降らないはずの砂漠のロスに雪が舞います。この映画をみて私たちは差別ない世の中などあり得ないと思うかもしれませんが、砂漠のロスにも雪が降るのだから、もしかしたら…
難点はたったひとつ
難しいお話でした。人種、階層、日本人にはわかりにくいテーマではあるものの、悲痛な思いだけはこみ上げます。透明マントを譲る父子のエピソードが泣けます。どのキャラクターも完全ではなく、共感の余地があり、家族というテーマもちりばめられています。
ただひとつ残念に思ったのは、全てが"I love you"で片づけられてしまったような印象を受けました。延々と解決しない人種問題や家族のかたちなのだから、希望は持たせるにしても安易な糸口は見せないでほしかった。
とはいえいい作品でした。
人間の本質
かなり前に一度見て、まあまあかなぁーという印象だったんですが、先日もう一度借りて観たらスッゴく面白かったです。3回目はもっと面白くなるんじゃないかと思う映画です!
ただ、映像がそこまで昔という訳では無いのにテレビドラマっぽいのが気になりました。(わざとなのか?)
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