劇場公開日 2025年8月8日

「丁寧に美しく撮られた台湾縦断のロードムービーにはちょっとした仕掛けあり」鯨が消えた入り江 Freddie3vさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 丁寧に美しく撮られた台湾縦断のロードムービーにはちょっとした仕掛けあり

2025年8月12日
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鑑賞方法:映画館

ロードムービーの重要な要素に登場人物が旅する場所それぞれの風景の美しさがあります。香港からやって来た孤独な傷心の作家 天宇(ティエンユー 演: テレンス•ラウ)がかつて文通していた少年が教えてくれた「鯨が消えた入り江」を目指して、台北のチンピラ 阿翔(アシャン 演: フェンディ•ファン)と台北から台湾南端まで旅する本作は、旅の途中の風景の美しさや夏の太陽の煌めきで、もう充分過ぎるほどに水準を超えたロードムービーに仕上がっています。

でも、本作はそれだけではありません。まあ上記ふたりの淡く切ないBLの要素は予想されるところではありますが、それ以外にちょっとした仕掛けがあって、その仕掛けがこの映画をジャンル分け不能の一級品のエンターテイメント映画にしてくれています。特に中華文化圏では絶大な人気を誇るレジェンドにてスーパー•スターの、あの人の存在がその仕掛けの中で重要な意味を持つことになります。

傷心の天宇の再生の旅、でもその再生の代償として苦く切ない、悲しい思い出が残る…… と思っていたら……

期待以上にいい映画でした。スーパー•スターのワールド•ツアーのチケットを握りしめる世界線を夢見てしまいます。

Freddie3v
かばこさんのコメント
2025年9月28日

レスリー・チャンがキーになっていましたが、天宇がLGBTQであるのを匂わせたのかと思いました。

かばこ