ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
全668件中、1~20件目を表示
全てのバランスが完璧!これぞハリウッド!
こんなにいろんな要素取り込んでるのに、物語がとっちらからないのが本当にすごい。
男女の愛憎劇や親子愛のヒューマンドラマ
ハラハラドキドキのクライムアクション
思わず声を出して笑ってしまうコメディ
現代の世相を表しているソーシャルスリラー
ここまで様々な種類のジャンルが詰め込まれていたら、それぞれの要素が中途半端だったり、広く浅くすぎて物足りなかったりしそうなものだけど、どこをとっても満足で、見終わった後の満足感や充足感がすごかった。
今作では、キラキラなレオ様は全くおらず、本当にあなたは以前愛する人を救うためにタイタニック号と共に沈んだ方ですか?と思うぐらい、今回のディカプリオは最初から最後まで頼りなくてカッコ悪い。
でもどこか憎めず応援したくなるのは、ものすごく人間らしくて、親近感をもてるから。
パスワードのところは最高だったなー!声を出して笑った。
そしてこれまた同じくらい印象的だったのは、清々しいほど最初から最後まで変態なショーンペン。変態すぎて笑ってしまう。お見事すぎました。
作品の軸には、暴力や報復劇の裏に、白人至上主義・人種差別・社会分断 という重めのテーマがあるけれども、ユニークなキャラクターやストーリーのおかげで、そこまで重くならず162分があっという間だった。
そしてストーリーだけではなく、カメラワークや劇伴の使い方、音響の演出がとても好みだった。
時間の都合でIMAXで見れなかったが、これはIMAXで見たかったなー!
ハリウッド映画の質の高さをこれでもかと見せつけられた作品だった、オススメ!!
意味なんてどうでもいい。なんだか面白い162分🎬
『ギルバート・グレイプ』にはじまり、世界中にその名を轟かせた『タイタニック』──
恥ずかしながら、私の記憶はそこで止まっている…😅
そして久しぶりにスクリーンで観たレオ様は、確かに歳を重ねていた。若い頃のプリンス・レオ様のイメージしかなかった私なので、あまりにもしがなく、ダメで人間くさいボブ(ディカプリオ演じる本作の主人公)の姿に、いい意味で驚かされた。
他のクセ強俳優たちの快演もとにかく凄まじい。
とくに無慈悲な軍人ロックジョーを演じたショーン・ペンからは、ひと時も目が離せない。怖い😱を通り越してキモい。日本で万が一リメイクするとしたら、この役をやれるのは鈴木亮平さんくらいしか思い浮かばない🤫彼の異常なまでの圧迫感が、この作品に強烈な緊迫感を与えている。
そしてもうひとり、娘の通う空手道場のセンセイ役を演じたベニチオ・デル・トロ。不思議な役どころだが、ピンチにふっと現れて、飄々とカッコよく主人公ボブをアシストする。とにかく作品に良いスパイスを与えているのだ。
怒涛のカーチェイスというより、どこか一風変わったカーチェイスも本作の見どころ。
「凄い」というより「上手い」と唸りたくなるシーンなので要必見です。美しい映像や迫力あるアクションも素晴らしいですが、ピアノやドラムなど打楽器を駆使した“音”にも注目👀不協和音で不快な感情を巧みに表現し、映像とともに感情を盛り上げています。
元革命家でありながら、どこかしがないダメ親父のボブ(レオナルド・ディカプリオ)。とにかく口が悪く、薬に逃げては暴言を吐きまくる。だからこそ愛おしく、時に可笑しく切ない。
最愛の娘のために、そして“本当の自由”のために恐れず奔走する父親ボブの姿に、最後は思わず胸が熱くなる。
「蛙の子は蛙」。勇敢な母の血を受け継ぐ娘もまた然り。
「生みの親より育ての親」。DNAや真実なんて、もはや意味を持たない。
一緒に過ごした時間こそが、愛なのだと気づかせてくれる。
白人至上主義などの風刺もあった…のかしら?
詳しくはよくわかりません😅
でも、意味とか難しいことを考えずに、まずは作品に身を委ねてみてください。
とにかく飽きないし、面白いのだけは確かです!!
「権威」が「スターウォーズ」撮りました(by プリ夫)
ポール・トーマス・アンダーソン
一般的に崇められて評価されるのは、「マグノリア」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」、「ザ・マスター」あたりだが、その後の作品(「ファントム・スレッド」は若干毛色が違うが)について。
「インヒアレント・バイス」では、1960年代のヒッピーやカウンターカルチャー世代の理想が終わり、「カネ」と「権力」への時代の到来が背景にあり、「夢を見た世代」が覚めていく時代を描いた。ヒッピー探偵はドラッグと陰謀の中で「何が現実か」分からなくなっていく。
そのあとの「リコリス・ピザ」は、その「夢の残骸」を生きる若者たち。「失われていく時代」への郷愁を描いた。
この時期から、PTA作品は大学の映画学カリキュラムや映画史の論文でも頻繁に取り上げられるようになり、「権威的」作家として定着。
当人は撮りたいものを撮っただけのように見えるが、共通するのは、父性、男性性、カネ、権力、SEX、(あと下品!ね)を作品に盛り込み、評論家や映画オタクの面々を喜ばせるのだから、すごいことだ。
そんな彼の、プリ夫主演、大予算を獲得しての
「ワン・バトル・アフター・アナザー」
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プリ夫はインタビュで、サングラスを盗むシーンを振り返って、こう言っている。
「ボバ・フェットみたいな、顔をぐるりと覆う光学ゴーグルのイメージがずっと頭にあった。この映画には、どこか奇妙な“スター・ウォーズ的テーマ”がある。この映画は本質的には“娘を取り戻そうとする父親”を描いたアクション映画なんだけど、その裏には非常に緻密で複雑なレイヤーが重ねられている。ここには賞金稼ぎがいて、レイアのような存在がいて、ヨーダもダース・ベイダーもいる。ただし全部、“現実の世界”の中に存在しているんだ。」
PTAは時代を批評しない。
全くその通りだと思う。(帝国も反乱軍、そしてシスとジェダイも「極端」な思想のもとに構築されているのが「スターウォーズ」。)
ここにあるのは、その時代に生きた人物の「父性」、「男性性」が極端な形で描かれ、「下品な物言い」、「SEX」といったPTAならではの要素で作ったアクション映画。
多くの人が指摘するように、本作はPTAより少し上の世代の監督作へのオマージュがちりばめられている。スコセッシの「グッドフェローズ」、スピルバーグの「続・激突 カージャック」、そしてミラーの「マッドマックス」などが分かりやすいが、ベースはなるほど、ルーカスの「スターウォーズ」かもしれない。(そりゃ、スピルバーグもスコセッシもコッポラも絶賛するわな)
もう少し深読みすると、「インヒアレント・バイス」から、「リコリス・ピザ」で若者が時代に翻弄されて生きた姿を描いていることからも、本作はその系譜にある。
思い切って言うと、「青春映画」としての着地なんだよね。PTAの作品には珍しく、甘い結末は、「大予算の娯楽作」ゆえ。
「トランプ政権だとか、なんとか」の声が大きいのは、娘側の視点が少し弱いからか。(プリ夫とデル・トロ、ペンにどうしてもフィーチャーせざるをえない)
ただし、扱いが非常に難しいのは、母親。冒頭からそんなに活躍しているるようには見えない爆弾プロのプリ夫(結局、全編通して、活躍していないプリ夫)が活動を止めて、落ちぶれて、のほうで「バランス」をとっているのだろうが、「娯楽作」の体なので、このキャラクター造形は危険。
あとは、プリ夫の演技が過剰で、PTAのデイ・ルイス、フェニックスと比べてしまうと、ね。言っても仕方ないことだけど。プリ夫の「フラワー・・」の演技は超笑えたんだけどね。
なんだけど!なんだけど!
そんなことをぶっ飛ばす、クライマックスの、互いに事情を知らない3人、3台のカーチェイスは映画史に残る名シーン。ここだけでも映画館見る価値十分。本当にすごい。
追記
本作において、やたら比較されているのだが、少し私見だが、タランティーノとPTAは時代との「寝方」が違う、といったところか。
タイムリーでドメスティックな社会風刺色強めのPTA風活劇
前置きに当たる過去エピソードが長くて、登場人物の性癖の話ばかり目立ってちょっと眠くなったが、ディカプリオが逃げ始めてからは楽しめた。
序盤のみの登場で強烈なインパクトを残したテヤナ・テイラーの面構えには、恐れを知らないペルフィディアにぴったりの強烈なオーラがあった。溢れる性欲を隠しもせず、何とショーン・ペンをレイプするという、他の映画なら男性がやるような行動を見せるのが、是非はともかく新鮮ではあった。
ただ、移民を脱出させるだけならまだしも、革命を叫んだところで銀行強盗は単なる犯罪だし、子供を放棄した上仲間を売ってメキシコに逃げるしで、あまり好意的な関心を持てるキャラではなかった。
一方、ボブは笑える言動や情けない振る舞いが多くて可愛げがあった。そんな彼が、逃走中の身でありながら娘を追っていき、戦って娘を守るとまではいかないものの再会して親子の絆を確かめる場面は、血縁の有無など関係ないと思わせるあたたかさがあってよかった。
ディカプリオは、弱さをさらけ出す男を魅力的に演じるのがとても上手い。合言葉を忘れて融通の利かない相手にイライラする場面は笑えたし、センセイの車から飛び降りる時思い切りが悪くてカッコつかないところや、屋上でスケボー男子たちについて行けず道路に落ちてしまう場面には親近感が湧いた。ステレオタイプな「男らしい活躍」からはとことん遠ざけられているボブというキャラクターがとても人間臭く、身近な存在に見えた。
今更だが、彼は本当によいキャリアの重ね方をしていると思う。もちろん若い頃から演技は天才的に上手かったが、一度はアイドル的にブレイクした俳優が、第一線にい続けながらジャック・ニコルソン系(私の主観)の癖つよ中年俳優に進化するというのはあまり例がないのではないだろうか。
映画で名前が出たから言うが、ずっとかっこいいヒーローであり続けるトム・クルーズとはある意味対極のタイプだ。(どっちも最高だけど!)
センセイのファンタジーに近い万能ぶりには笑ったが、ボブが頼りないので物語の推進力としてああいうキャラを出すくらいがちょうどいいようにも思えた。デル・トロの渋くてちょっと不思議な存在感もとてもいい。
ロックジョーには軍人としてのプライドと人間的な弱さが混在していて、一番興味深い造形の登場人物だった。差別によってプライドを保とうとした彼が黒人女性にレイプされ、ホロコーストの如く騙されてガスで殺され、死後のヒトラーのように燃やされるのは、何とも因果な運命だ。
PTA作品のストーリーラインについては正直その特別なよさがよくわからないのだが(ごめんなさい)、人物描写に着目すると結構楽しめる。
タイトルからもっとハイテンポな逃走劇やアクションを想起したが、全体的にイメージしていたほどのスピード感はなく(クライマックスのカーチェイスでは酔いそうになって、それはそれで面白かったが)、上映時間をもう少し削れたのではと感じた。どちらかというと社会風刺的ニュアンスを感じる描写の方が目立った。
ただ、本作がアメリカ国内で高評価を得ているのは何となくわかる気がする。PTA作品にしてはエンタメ寄りかつオフビートな展開に加え、不法移民のエピソード、娘の友人が家に来た時親子で交わされるプロナウン(代名詞)の確認、過激リベラルが狩られてゆく様、白人至上主義者たちの存在と彼らの価値観など、本国の観客にとってはまさに自国が現在抱える問題や日常のリアルを散りばめた寓話のように見えるのではないだろうか。
「クリスマスの冒険者」やロックジョーが悪役的立ち位置であること、ボブとペルフィディアの家族に対する価値観が男女逆転したような関係、ウィラが最終的に活動家になるところなどから基本的にはリベラルを指向する作品なのだろうが、それでいて過激派リベラルを美化せず、どこか突き放すように戯画化した描写があるのが面白かった。
活動の態様が一番まともに見えたのは、フレンチ75よりは穏健なやり方で移民を守っていたセンセイ。主人公のボブに対しても救世主的だった。このあたりの描写のバランス、そしてボブとウィラの絆に監督のメッセージが表れている、そんな気がする。
たえず展開し、奇想天外に加速していく傑作
まるで161分間、ビスタビジョンが映し出す壮大な夢を見ているかのようだ。闘いは次から次へと展開し、その肝心の目的は主人公の人生過程において刻々と変移を遂げているかに見える。これは登場人物の誰もが「己を定義づけるものは何か?」という命題の下、もがき続ける物語。革命に燃えるパーフィディアは忽然と姿を消し、脳と体が酩酊しっぱなしのボブは自らを証明する合言葉が思い出せない。秘密結社に属したいロックジョーは審査段階で苦悩にさらされる。後半はウィラが鍵を握るが、彼女も己のアイデンティティに関わる混沌に呑まれ、夢の波間を漂うかのような前代未聞のカーアクションに身をさらす・・・。だが、根源的な主軸はやはりボブだ。世界を変える力のない彼が、娘だけは何が何でも守り抜こうと、自己認証や組織の力を越え、ひとつの個として父の愛を示す物語。激動の米社会を背景に、PTAならではの「家族をめぐる闘争」を描いた傑作である。
“駄目プリオ”の哀愁が最高。PTA映画では「マグノリア」「インヒアレント・ヴァイス」との接点も
酒とドラッグ浸りでよれよれになった中年親父のレオナルド・ディカプリオが、こんなにも哀れでみじめでダサいのにたまらなくチャーミングだなんて、最高に嬉しい驚きだ。
鬼才ポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)がスター俳優からかっこ悪いキャラクターの演技を引き出す手腕という点で、群像映画「マグノリア」に起用したトム・クルーズが思い出される。同作でクルーズが演じるマッキーは、男性受講者らに意中の女性をモノにする方法を伝授する自信満々のカリスマ講師に見えるが、幼い頃父親に捨てられたコンプレックスを虚勢で隠しており、久しぶりに再会した危篤の父に感情を爆発させる。あのキャラクターも、クルーズ自身のカリスマ性を観客が納得しているからこそ、さらけ出した弱さ、歪んだ感情に驚きながらも人間味を感じて心を寄せることができた。
「ワン・バトル・アフター・アナザー」には、ディカプリオ演じるボブがトム・クルーズばりのスタントに挑むシーンが2回ある(2回目などは、ベニチオ・デル・トロ演じるセンセイとの会話にも「トム・クルーズ」の名が出る)。だが2回とも、クルーズが演じるヒーローのような華麗さや軽快さとは程遠く、中年太りに相応の鈍重さで落ちる、転がる。爆笑を誘うそんな場面にも、哀愁が漂っていてちょっと切なくなる。
トマス・ピンチョンの小説が原作ないし原案であることから、2014年製作の「インヒアレント・ヴァイス」ともいくつか類似点が認められる。ホアキン・フェニックスが演じるヒッピーの私立探偵ドックも、酒とマリファナの常用でぼんやりしていて、ダメ中年の一歩手前だ。元恋人から依頼を受け「seek & find」(謎を追い、答えを見つける)の定型で物語が始まるが、ドックが殺人の濡れ衣を着せられて「run & chase」(逃げる、追う)の要素も加わる。
一方の「ワン・バトル~」では中盤からボブとその娘ウィラが離ればなれになり、軍人ロックジョーと彼が指揮する部隊を追手とする二筋のrun & chaseが並行して進む。だがその後、ウィラを追うロックジョーをボブが追い、さらにロックジョーを追う秘密結社の男も加わり、複雑にからむrun & chaseがクライマックスへとなだれ込む。
ハリウッドスターが片言の日本語を口にするユーモラスな場面も、「インヒアレント・ヴァイス」との共通点。同作では、ドックを日本料理屋に連れて行った刑事ビックフット役のジョシュ・ブローリンが「もっと、パンケイク!」(パンケーキおかわり)と叫ぶ。「ワン・バトル~」ではベニチオ・デル・トロが空手道場の師範役で、ディカプリオが「センセイ」を連呼する。主人公を支える重要人物を日本通として描くのは、PTAが日本文化へのリスペクトをさりげなく表しているようで、これもわたしたち日本の観客にとって嬉しいポイントだ。
これまでのポール・トーマス・アンダーソン監督作品の中で、最も万人向け。人物描写や音楽の使い方などが秀逸で、名作の域に達しているエンタメ作品!
これまでのポール・トーマス・アンダーソン監督作品はツウ向けが多い印象でしたが、本作では最も製作費をかけてアクションシーンを増やすなどエンターテインメントを追求した楽しい作品になっています。
本作のメインは子供が成長した「16年後」ではありますが、前半の展開が「16年後」において重要な意味を持ってきます。
そこで前半も時間を確保してしっかり描く必要性があるのです。
上映時間が162分ではありますが、前半は前半で面白いですし、「前半」との対比のもと「16年後」の父親役のレオナルド・ディカプリオの姿や、娘との関係性などが人物造形において深みを与え、長さを感じさせません。
メインの登場人物が奇抜な役柄になっていますが、レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロというアカデミー賞受賞経験のある個性派俳優3人の“競演”も見どころの1つです。
これまでポール・トーマス・アンダーソン監督が培ってきた人物描写手法や音楽の活用法などを駆使し、アカデミー賞でのノミネートも多数期待できる、演技も展開も楽しめる名作です。
「見てよかった」
いうほどアクションなし
個人的まとめ
テロの名家のおじさんと戦闘好きの黒人女性がいる
同居する
銀行強盗失敗して女性が捕まる
前の戦闘でコケにしたおっさんとエ
ッチをする。
子供が出きる
おっかさん家出。
ヤバいことになり子供と逃亡。
子供が16歳になる。
おっさん、白人の集まりに入会しようとするが、黒人女性とエッチしたことがバレるとヤバいので殺しにいく。
おっさん不順と組織から刺客がいく。
子供が捕まり組織に殺してねっておっさんがたのむ。
組織から女の子逃げる。
おっさん組織の人に殺されかける。
その組織の人が女の子に殺される。
山場なし?
なんか全部平坦でしたね。車が4メーカー出てたのが不思議な感じでした。
裏の話を
よく理解してれば、皮肉がもっと面白いんだろうなと思いながら観ました。よくわかってないながらもアクション映画として楽しみました。
途中、なぜ殺し屋の方が娘を助けたのかは謎でした。情か何かかしら?
バイオレンス満載だけど清々しさを感じた、もう1度観たくなってきたぞ
最高!
面白すぎる...!
レオ様のダメ親父っぷりが何とも愛おしいし、
コメディとしてもアクションとしてもめちゃくちゃ面白い。
伏線とその回収までのテンポが良く3時間の長尺さを感じさせない作りなのも良かった。
終盤のカーチェイス?シーンは新鮮で、親子の抱擁シーンは号泣。
ラストのパーフィディアの手紙は何だかまともな母っぽくなってたけど、
彼女はどんな生活を送っていたんだろう。どんな心境の変化があったのかも気になる。
そして本作のキーマンであるセンセイもめちゃくちゃいいキャラだったな。
かつてパットらが行っていた革命とは全く別の方法だけど、センセイは立派な革命家なんだなぁと思った。
最高の映画でした!
「極上のエンターテインメントとテーマ性の見事な融合」
戦いが次々続く。まさに冒頭から「ワン・バトル・アフター・アナザー」である。
移民排斥で抑留されている人々を「フレンチ75」という革命家集団が救出するところからバトルとチェイスが始まる。ただこの映画の根底におかれている移民排斥と異人種差別のテーマは揺るぎなくラストに続く核心となっていて単なるアクション映画ではない、
冒頭「フレンチ75」のバトルシーンで、ボブ(レオナルド・ディカプリオ)が「俺は何をやればいいの」と戸惑っている姿がコミカルであり、ベルフィディア(テヤナ・テイラー)が抑留所の責任者ロックジョー(ショーン・ペン)に屈辱的な仕打ちをするシーンは変態的でエロチックでありコミカルでもある。しかしロックジョーの復讐心をかきたててしまう。
ベルフィディアとボブは恋に落ちベルフィディアは妊娠する。ただベルフィディアは黒人で、ボブは白人という設定が重要なポイントになる。ベルフィディアがほぼ臨月でお腹がパンパンなのにマシンガンをぶっ放す姿はまさに革命家だ。娘が産まれてもベルフィディアの生き様からボブと娘を捨て革命家の道に進む。しかしベルフィディアはロックジョーに捕らえられ仲間を売ることになる。
ボブと娘ウィラ(チェイス・インフィニティ)は名前と土地も変え隠れるように暮らしていく。ボブは過保護的にウィラを溺愛している。ウィラが高校生になったときロックジョーはあることから再度執着心たぎらせ、ボブとウィラを探し出し捕えようとする。ここから逃げる、逃げる、逃げるシーンの連続。ボブは家が襲われ逃げ惑う、追う警察、このチェイスがすごいスピードで撮られている。車で逃げる途中、ウィラの空手の先生(ベニチオ・デル・トロ)が別の顔を持っていて、ボブの逃走を助ける。中年のさえないオヤジになっているボブは走って逃げても仲間の最後尾、段差に足をかけて飛び越える、ビルの間を飛ぶが飛び越えられず警察に捕まるという、レオナルド・ディカプリオのコミカルな演技が絶妙だ。ウィラも逃げたが結局ロックジョーに捕らえられる。そこであることが判明する。捕まったボブは仲間に救われウィラ救出に向かう。
ボブはひたすらウィラを探す。先生も協力してくれ二人でウィラを探す。ここから二転三転するアクションとカーチェースと効果音の入れ方が絶妙で見ごたえ充分。捕らえられたウィラの戦いはさすがに革命家の母の血を受ついでいる勇敢さを見せつける。ボブの懸命な追っかけ。ウィラとボブとロックジョー、そして謎の会の車の起伏ある坂を利用したカーチェースはぞくぞくするほど興奮度MAXだ。そしてラストは・・・ウィラがラストシーンで見せる行動はさすが革命家女性戦士の血がたぎっている姿にうなずくだけだ。
登場人物のキャラクターの設定のうまさ、バトル、チェイス、変態チック、エロチック、コミカル、スピード、音、スリリングなカーチェース、血、家族愛。一本の映画にこれらの要素がてんこ盛りになっていた。しかもレオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、オスカー俳優3人の共演もさすがに魅力的で、他の俳優の演技も見事であり、エンターテインメントとして見る者を酔わせた。
さすがのポール・トーマス・アンダーソン。脚本を書き、製作も担当し撮影し監督している。彼の頭の中にあることをストーリーにし、彼が望むカメラのフレームに映像をしっかりと収め、俳優に効果的な演出をして、迫力と魅力を兼ね備え、しかも移民排斥、異人種差別が現在アメリカにも存在するというテーマ性を最後まで訴求し続けた映画作家に讃歌を送りたい。まさに映画とともに戦いに次ぐ戦いに圧倒された2時間42分であった。
左翼臭ぷんぷんの酷い映画
主人公のサイドがテロリストで、ディカプリオのパートナーは破壊活動から銀行強盗 → 一般人虐殺した挙句に仲間を裏切るとんでもないキャラ。よくこんな設定で話を作ったと正気を疑うし、そこを気にせず絶賛する世の人々にあきれ果てた次第。
よっぽど最低点をつけようと思ったが、ショーン・ペンの怪演にはしてやられたのでこの評価です。
ポスター(チラシ)のディカプリオのビジュが…
「スピルバーグが3回観た」に釣られて観に行ってしまった。ディカプリオは映画内で普通にカッコ良かったので、内容も悪くないし、ポスター(チラシ)にもっとカッコいい写りのを採用したら女性グループとか入ったと思う。
音楽の使い方(劇伴)が印象的で、物語に引き込む役割を果たしていたと思う。編集も上手いのかな。監督はアメリカで今いちばんホットな監督?略してPTAと言うんですね(他の方のレビューで知りました)。
最初はシリアス&セクシー路線で失敗したかなと思ったけど、娘が生まれてからはコメディータッチになって面白かった。ディカプリオのポンコツぶり、溺愛パパぶりが良かった。
ショーン・ペンの変態性が際立っていた。ディカプリオと会話するシーンはスーパーでのワンシーンしか無かったけどゾッとして面白かった。さすがは天才同士ですね、もっと二人の絡みが見たかった。
クライマックスのカーチェイスシーンが絶賛されているようですね。同じような画が続き、派手さはないけど、でも不思議と気になって見入ってたら、まさかの…で「そう来たか〜!」と唸った。
娘のサバイバル能力、頭脳は母親譲りか。幼少期のディカプリオとの父娘シーンがあったらなお良かったな。続編で見せてくれるに違いないと淡い期待を抱いていよう。娘役の子も華があって良かった。これからどんどん出てくるだろうな。
※以上、鑑賞後に備忘録的に書きましたが、下書き保存していたのを見返して今更の公開です。この作品の続編は望めますかねぇ?アカデミー賞にノミネートされるかもという記事もあったので楽しみ。複雑な内容ながらもディカプリオのコメディーセンスは抜群で面白かったし、この父娘のその後も観てみたい。そしたら次の敵役は誰がいいかな?メガロポリスの主役の人とか面白そう。ショーン・ペンに匹敵するくらいの変態性(演技力)のある大物でないと。
あとやっぱり作品のメインビジュアルは客層に大きく影響すると思うんですよ〜、チャラい印象にしたくなかったかもしれないけどディカプリオは美男子じゃないですか。劇場は予想よりかなり空いており、ほぼ男性客でした。おじさん、男友達同士が一席空けて座ってたり。二十歳前後の男性が一人で見入ってましたね。あと中年カップル。日本だけでもチラシのビジュアルは考えて欲しいです。洋画離れが激しいので。
致死量のハイウッドムービー要素を浴びた
そんな暗号どうでもいい!
面白いけど変な映画。どういう話だったかと言われると答えに窮する。
基本的には、娘を狙われてドタバタするディカプリオを楽しむ映画で、シリアスな展開もあるけど全体的にはブラックコメディ寄りの話だと思う。
今作のディカプリオは極左組織のレジェンドで爆弾魔のボブという配役。家庭を持って子供が出来たことで常人に戻るが、妻とは左翼運動の革命性の違いで離ればなれに。両親はそんな感じだが、娘のウィラは成績も良くニンジャ道場で空手を嗜むなど立派に育っていて凄い。…ニンジャ道場?
ウィラは学校でもいい子ですよ、と先生に言われて思わず涙ぐむディカプリオが可愛い。作中での描写はけっこうダメ人間寄りではあるが、子供に対しては常に真剣なディカプリオ。思想はともかく立派ではある。
作中のボブは穴倉を必死で逃げたり屋根を走り回ったりビルから落ちたり車から飛び降りたりしていてずっと大変そう。だいたい過去の行いのせいではあるが、追いかけてくるショーン・ペンがド変態の極右レイシストなので自業自得よりも可哀そうという気持ちの方が勝つ。
途中、あまりにも自然な流れでビルから落ちてテーザー銃にやられるボブ。昔のジャッキーみたいな落ち方に呆気にとられる。本人が体を張ったのかスタントなのか合成なのかは分からないが、落ちるディカプリオが面白すぎて卑怯だ。
地下組織の電話には「もう暗号とか覚えてねぇんだ!いい加減にしろ!」とマジ切れするし、やっぱり大枠はコメディ映画で合っていると思う。最高に面白い。
色々あって娘と再会するボブ。
己の出自を突き付けられ、この世に極左vs極右の戦争が本当に存在すると知ったウィラはボブに教え込まれた暗号を叫びながら「アンタは誰なんだ!」と叫ぶ。そんな暗号なんてどうでもいい、と娘を抱きしめるボブ。転換した価値観の対比が素晴らしい。
何だかんだ日常に戻った二人。
反政府デモへの参加に積極的になったウィラを、慣れないスマホと格闘しつつ「ほどほどに」と見送るボブ。どちらも異なる方向に目が開いた事が明示されているが、互いの心の距離はむしろ近づいた印象。傍には居ない母からの手紙にある「パパにキスして」で親子の距離が修復されるラストは、本当の家族をウィラが自らの手で取り戻したことを表す良いシーン。左右両極端な仁義なき戦いを描いたくせしてアットホームな着地がとても心地よい。
左右組織の攻防は面白いが、主人公自身が何かを成し遂げる物語ではないので、ディカプリオ大活躍!という内容ではない所だけは注意が必要。でも走って落ちて転がって怒るディカプリオでしか得られないものがあると改めて気付かせてくれる映画だった。
・火葬設備直結型高級オフィスビル
・どっちの組織も隠し扉から地下に潜る所が好き。似た者同士やんけ
・元極左テロリストで陰謀論者の親父が居る家にガールフレンドを迎えに行くの嫌すぎる
・ニンジャ道場のカルロス先生(ベニチオ)が頼りになりすぎる
生みの親より育ての親
良いところ
親子の愛情
?なところ
子供は親の所有物じゃない
ポリコレ一直線
なんか終盤のシナリオ破綻してない?
結局のところ、血縁関係のない人同士の繋がりの方が強い、みたいな話。血縁関係の親子はくそみたいなやつばかりで、地下組織の仲間やら傭兵の突然の心変わりとかが人らしい。最後でいきなり親子の愛情みたいなもん振りかざす母親だけど、これって困窮して子供に依存しようとしてるだけじゃ?としか。
あの警視の行動がいまいち理解できない。子供連れ出して適当に処分すればいいのに、死体見つからない方法なんていくらでもあるだろ。自分で殺すのが忍びないと見える描写はなかったし、なんか都合で動いてるような。
kkk要るか?移民とかポリコレとかに絡めたかったのはわかるがどうにも一方的で響かない。あと、金持ち権力持ちの割に自分で動くのが割と面白かったよ。
でも、あれ客観的に見ると、飛ばして来ただけの車乗りを事故らせて謎の言葉浴びせて挙句射殺してるだけなんだけど。そもそもどういう位置関係でああなったんだ?あの車に娘が乗ってるってどこで知ったのかも謎。なんかこう、シナリオと描写が釣り合ってないような。
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