ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
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全てのバランスが完璧!これぞハリウッド!
こんなにいろんな要素取り込んでるのに、物語がとっちらからないのが本当にすごい。
男女の愛憎劇や親子愛のヒューマンドラマ
ハラハラドキドキのクライムアクション
思わず声を出して笑ってしまうコメディ
現代の世相を表しているソーシャルスリラー
ここまで様々な種類のジャンルが詰め込まれていたら、それぞれの要素が中途半端だったり、広く浅くすぎて物足りなかったりしそうなものだけど、どこをとっても満足で、見終わった後の満足感や充足感がすごかった。
今作では、キラキラなレオ様は全くおらず、本当にあなたは以前愛する人を救うためにタイタニック号と共に沈んだ方ですか?と思うぐらい、今回のディカプリオは最初から最後まで頼りなくてカッコ悪い。
でもどこか憎めず応援したくなるのは、ものすごく人間らしくて、親近感をもてるから。
パスワードのところは最高だったなー!声を出して笑った。
そしてこれまた同じくらい印象的だったのは、清々しいほど最初から最後まで変態なショーンペン。変態すぎて笑ってしまう。お見事すぎました。
作品の軸には、暴力や報復劇の裏に、白人至上主義・人種差別・社会分断 という重めのテーマがあるけれども、ユニークなキャラクターやストーリーのおかげで、そこまで重くならず162分があっという間だった。
そしてストーリーだけではなく、カメラワークや劇伴の使い方、音響の演出がとても好みだった。
時間の都合でIMAXで見れなかったが、これはIMAXで見たかったなー!
ハリウッド映画の質の高さをこれでもかと見せつけられた作品だった、オススメ!!
意味なんてどうでもいい。なんだか面白い162分🎬
『ギルバート・グレイプ』にはじまり、世界中にその名を轟かせた『タイタニック』──
恥ずかしながら、私の記憶はそこで止まっている…😅
そして久しぶりにスクリーンで観たレオ様は、確かに歳を重ねていた。若い頃のプリンス・レオ様のイメージしかなかった私なので、あまりにもしがなく、ダメで人間くさいボブ(ディカプリオ演じる本作の主人公)の姿に、いい意味で驚かされた。
他のクセ強俳優たちの快演もとにかく凄まじい。
とくに無慈悲な軍人ロックジョーを演じたショーン・ペンからは、ひと時も目が離せない。怖い😱を通り越してキモい。日本で万が一リメイクするとしたら、この役をやれるのは鈴木亮平さんくらいしか思い浮かばない🤫彼の異常なまでの圧迫感が、この作品に強烈な緊迫感を与えている。
そしてもうひとり、娘の通う空手道場のセンセイ役を演じたベニチオ・デル・トロ。不思議な役どころだが、ピンチにふっと現れて、飄々とカッコよく主人公ボブをアシストする。とにかく作品に良いスパイスを与えているのだ。
怒涛のカーチェイスというより、どこか一風変わったカーチェイスも本作の見どころ。
「凄い」というより「上手い」と唸りたくなるシーンなので要必見です。美しい映像や迫力あるアクションも素晴らしいですが、ピアノやドラムなど打楽器を駆使した“音”にも注目👀不協和音で不快な感情を巧みに表現し、映像とともに感情を盛り上げています。
元革命家でありながら、どこかしがないダメ親父のボブ(レオナルド・ディカプリオ)。とにかく口が悪く、薬に逃げては暴言を吐きまくる。だからこそ愛おしく、時に可笑しく切ない。
最愛の娘のために、そして“本当の自由”のために恐れず奔走する父親ボブの姿に、最後は思わず胸が熱くなる。
「蛙の子は蛙」。勇敢な母の血を受け継ぐ娘もまた然り。
「生みの親より育ての親」。DNAや真実なんて、もはや意味を持たない。
一緒に過ごした時間こそが、愛なのだと気づかせてくれる。
白人至上主義などの風刺もあった…のかしら?
詳しくはよくわかりません😅
でも、意味とか難しいことを考えずに、まずは作品に身を委ねてみてください。
とにかく飽きないし、面白いのだけは確かです!!
「権威」が「スターウォーズ」撮りました(by プリ夫)
ポール・トーマス・アンダーソン
一般的に崇められて評価されるのは、「マグノリア」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」、「ザ・マスター」あたりだが、その後の作品(「ファントム・スレッド」は若干毛色が違うが)について。
「インヒアレント・バイス」では、1960年代のヒッピーやカウンターカルチャー世代の理想が終わり、「カネ」と「権力」への時代の到来が背景にあり、「夢を見た世代」が覚めていく時代を描いた。ヒッピー探偵はドラッグと陰謀の中で「何が現実か」分からなくなっていく。
そのあとの「リコリス・ピザ」は、その「夢の残骸」を生きる若者たち。「失われていく時代」への郷愁を描いた。
この時期から、PTA作品は大学の映画学カリキュラムや映画史の論文でも頻繁に取り上げられるようになり、「権威的」作家として定着。
当人は撮りたいものを撮っただけのように見えるが、共通するのは、父性、男性性、カネ、権力、SEX、(あと下品!ね)を作品に盛り込み、評論家や映画オタクの面々を喜ばせるのだから、すごいことだ。
そんな彼の、プリ夫主演、大予算を獲得しての
「ワン・バトル・アフター・アナザー」
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プリ夫はインタビュで、サングラスを盗むシーンを振り返って、こう言っている。
「ボバ・フェットみたいな、顔をぐるりと覆う光学ゴーグルのイメージがずっと頭にあった。この映画には、どこか奇妙な“スター・ウォーズ的テーマ”がある。この映画は本質的には“娘を取り戻そうとする父親”を描いたアクション映画なんだけど、その裏には非常に緻密で複雑なレイヤーが重ねられている。ここには賞金稼ぎがいて、レイアのような存在がいて、ヨーダもダース・ベイダーもいる。ただし全部、“現実の世界”の中に存在しているんだ。」
PTAは時代を批評しない。
全くその通りだと思う。(帝国も反乱軍、そしてシスとジェダイも「極端」な思想のもとに構築されているのが「スターウォーズ」。)
ここにあるのは、その時代に生きた人物の「父性」、「男性性」が極端な形で描かれ、「下品な物言い」、「SEX」といったPTAならではの要素で作ったアクション映画。
多くの人が指摘するように、本作はPTAより少し上の世代の監督作へのオマージュがちりばめられている。スコセッシの「グッドフェローズ」、スピルバーグの「続・激突 カージャック」、そしてミラーの「マッドマックス」などが分かりやすいが、ベースはなるほど、ルーカスの「スターウォーズ」かもしれない。(そりゃ、スピルバーグもスコセッシもコッポラも絶賛するわな)
もう少し深読みすると、「インヒアレント・バイス」から、「リコリス・ピザ」で若者が時代に翻弄されて生きた姿を描いていることからも、本作はその系譜にある。
思い切って言うと、「青春映画」としての着地なんだよね。PTAの作品には珍しく、甘い結末は、「大予算の娯楽作」ゆえ。
「トランプ政権だとか、なんとか」の声が大きいのは、娘側の視点が少し弱いからか。(プリ夫とデル・トロ、ペンにどうしてもフィーチャーせざるをえない)
ただし、扱いが非常に難しいのは、母親。冒頭からそんなに活躍しているるようには見えない爆弾プロのプリ夫(結局、全編通して、活躍していないプリ夫)が活動を止めて、落ちぶれて、のほうで「バランス」をとっているのだろうが、「娯楽作」の体なので、このキャラクター造形は危険。
あとは、プリ夫の演技が過剰で、PTAのデイ・ルイス、フェニックスと比べてしまうと、ね。言っても仕方ないことだけど。プリ夫の「フラワー・・」の演技は超笑えたんだけどね。
なんだけど!なんだけど!
そんなことをぶっ飛ばす、クライマックスの、互いに事情を知らない3人、3台のカーチェイスは映画史に残る名シーン。ここだけでも映画館見る価値十分。本当にすごい。
追記
本作において、やたら比較されているのだが、少し私見だが、タランティーノとPTAは時代との「寝方」が違う、といったところか。
タイムリーでドメスティックな社会風刺色強めのPTA風活劇
前置きに当たる過去エピソードが長くて、登場人物の性癖の話ばかり目立ってちょっと眠くなったが、ディカプリオが逃げ始めてからは楽しめた。
序盤のみの登場で強烈なインパクトを残したテヤナ・テイラーの面構えには、恐れを知らないペルフィディアにぴったりの強烈なオーラがあった。溢れる性欲を隠しもせず、何とショーン・ペンをレイプするという、他の映画なら男性がやるような行動を見せるのが、是非はともかく新鮮ではあった。
ただ、移民を脱出させるだけならまだしも、革命を叫んだところで銀行強盗は単なる犯罪だし、子供を放棄した上仲間を売ってメキシコに逃げるしで、あまり好意的な関心を持てるキャラではなかった。
一方、ボブは笑える言動や情けない振る舞いが多くて可愛げがあった。そんな彼が、逃走中の身でありながら娘を追っていき、戦って娘を守るとまではいかないものの再会して親子の絆を確かめる場面は、血縁の有無など関係ないと思わせるあたたかさがあってよかった。
ディカプリオは、弱さをさらけ出す男を魅力的に演じるのがとても上手い。合言葉を忘れて融通の利かない相手にイライラする場面は笑えたし、センセイの車から飛び降りる時思い切りが悪くてカッコつかないところや、屋上でスケボー男子たちについて行けず道路に落ちてしまう場面には親近感が湧いた。ステレオタイプな「男らしい活躍」からはとことん遠ざけられているボブというキャラクターがとても人間臭く、身近な存在に見えた。
今更だが、彼は本当によいキャリアの重ね方をしていると思う。もちろん若い頃から演技は天才的に上手かったが、一度はアイドル的にブレイクした俳優が、第一線にい続けながらジャック・ニコルソン系(私の主観)の癖つよ中年俳優に進化するというのはあまり例がないのではないだろうか。
映画で名前が出たから言うが、ずっとかっこいいヒーローであり続けるトム・クルーズとはある意味対極のタイプだ。(どっちも最高だけど!)
センセイのファンタジーに近い万能ぶりには笑ったが、ボブが頼りないので物語の推進力としてああいうキャラを出すくらいがちょうどいいようにも思えた。デル・トロの渋くてちょっと不思議な存在感もとてもいい。
ロックジョーには軍人としてのプライドと人間的な弱さが混在していて、一番興味深い造形の登場人物だった。差別によってプライドを保とうとした彼が黒人女性にレイプされ、ホロコーストの如く騙されてガスで殺され、死後のヒトラーのように燃やされるのは、何とも因果な運命だ。
PTA作品のストーリーラインについては正直その特別なよさがよくわからないのだが(ごめんなさい)、人物描写に着目すると結構楽しめる。
タイトルからもっとハイテンポな逃走劇やアクションを想起したが、全体的にイメージしていたほどのスピード感はなく(クライマックスのカーチェイスでは酔いそうになって、それはそれで面白かったが)、上映時間をもう少し削れたのではと感じた。どちらかというと社会風刺的ニュアンスを感じる描写の方が目立った。
ただ、本作がアメリカ国内で高評価を得ているのは何となくわかる気がする。PTA作品にしてはエンタメ寄りかつオフビートな展開に加え、不法移民のエピソード、娘の友人が家に来た時親子で交わされるプロナウン(代名詞)の確認、過激リベラルが狩られてゆく様、白人至上主義者たちの存在と彼らの価値観など、本国の観客にとってはまさに自国が現在抱える問題や日常のリアルを散りばめた寓話のように見えるのではないだろうか。
「クリスマスの冒険者」やロックジョーが悪役的立ち位置であること、ボブとペルフィディアの家族に対する価値観が男女逆転したような関係、ウィラが最終的に活動家になるところなどから基本的にはリベラルを指向する作品なのだろうが、それでいて過激派リベラルを美化せず、どこか突き放すように戯画化した描写があるのが面白かった。
活動の態様が一番まともに見えたのは、フレンチ75よりは穏健なやり方で移民を守っていたセンセイ。主人公のボブに対しても救世主的だった。このあたりの描写のバランス、そしてボブとウィラの絆に監督のメッセージが表れている、そんな気がする。
たえず展開し、奇想天外に加速していく傑作
まるで161分間、ビスタビジョンが映し出す壮大な夢を見ているかのようだ。闘いは次から次へと展開し、その肝心の目的は主人公の人生過程において刻々と変移を遂げているかに見える。これは登場人物の誰もが「己を定義づけるものは何か?」という命題の下、もがき続ける物語。革命に燃えるパーフィディアは忽然と姿を消し、脳と体が酩酊しっぱなしのボブは自らを証明する合言葉が思い出せない。秘密結社に属したいロックジョーは審査段階で苦悩にさらされる。後半はウィラが鍵を握るが、彼女も己のアイデンティティに関わる混沌に呑まれ、夢の波間を漂うかのような前代未聞のカーアクションに身をさらす・・・。だが、根源的な主軸はやはりボブだ。世界を変える力のない彼が、娘だけは何が何でも守り抜こうと、自己認証や組織の力を越え、ひとつの個として父の愛を示す物語。激動の米社会を背景に、PTAならではの「家族をめぐる闘争」を描いた傑作である。
“駄目プリオ”の哀愁が最高。PTA映画では「マグノリア」「インヒアレント・ヴァイス」との接点も
酒とドラッグ浸りでよれよれになった中年親父のレオナルド・ディカプリオが、こんなにも哀れでみじめでダサいのにたまらなくチャーミングだなんて、最高に嬉しい驚きだ。
鬼才ポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)がスター俳優からかっこ悪いキャラクターの演技を引き出す手腕という点で、群像映画「マグノリア」に起用したトム・クルーズが思い出される。同作でクルーズが演じるマッキーは、男性受講者らに意中の女性をモノにする方法を伝授する自信満々のカリスマ講師に見えるが、幼い頃父親に捨てられたコンプレックスを虚勢で隠しており、久しぶりに再会した危篤の父に感情を爆発させる。あのキャラクターも、クルーズ自身のカリスマ性を観客が納得しているからこそ、さらけ出した弱さ、歪んだ感情に驚きながらも人間味を感じて心を寄せることができた。
「ワン・バトル・アフター・アナザー」には、ディカプリオ演じるボブがトム・クルーズばりのスタントに挑むシーンが2回ある(2回目などは、ベニチオ・デル・トロ演じるセンセイとの会話にも「トム・クルーズ」の名が出る)。だが2回とも、クルーズが演じるヒーローのような華麗さや軽快さとは程遠く、中年太りに相応の鈍重さで落ちる、転がる。爆笑を誘うそんな場面にも、哀愁が漂っていてちょっと切なくなる。
トマス・ピンチョンの小説が原作ないし原案であることから、2014年製作の「インヒアレント・ヴァイス」ともいくつか類似点が認められる。ホアキン・フェニックスが演じるヒッピーの私立探偵ドックも、酒とマリファナの常用でぼんやりしていて、ダメ中年の一歩手前だ。元恋人から依頼を受け「seek & find」(謎を追い、答えを見つける)の定型で物語が始まるが、ドックが殺人の濡れ衣を着せられて「run & chase」(逃げる、追う)の要素も加わる。
一方の「ワン・バトル~」では中盤からボブとその娘ウィラが離ればなれになり、軍人ロックジョーと彼が指揮する部隊を追手とする二筋のrun & chaseが並行して進む。だがその後、ウィラを追うロックジョーをボブが追い、さらにロックジョーを追う秘密結社の男も加わり、複雑にからむrun & chaseがクライマックスへとなだれ込む。
ハリウッドスターが片言の日本語を口にするユーモラスな場面も、「インヒアレント・ヴァイス」との共通点。同作では、ドックを日本料理屋に連れて行った刑事ビックフット役のジョシュ・ブローリンが「もっと、パンケイク!」(パンケーキおかわり)と叫ぶ。「ワン・バトル~」ではベニチオ・デル・トロが空手道場の師範役で、ディカプリオが「センセイ」を連呼する。主人公を支える重要人物を日本通として描くのは、PTAが日本文化へのリスペクトをさりげなく表しているようで、これもわたしたち日本の観客にとって嬉しいポイントだ。
これまでのポール・トーマス・アンダーソン監督作品の中で、最も万人向け。人物描写や音楽の使い方などが秀逸で、名作の域に達しているエンタメ作品!
これまでのポール・トーマス・アンダーソン監督作品はツウ向けが多い印象でしたが、本作では最も製作費をかけてアクションシーンを増やすなどエンターテインメントを追求した楽しい作品になっています。
本作のメインは子供が成長した「16年後」ではありますが、前半の展開が「16年後」において重要な意味を持ってきます。
そこで前半も時間を確保してしっかり描く必要性があるのです。
上映時間が162分ではありますが、前半は前半で面白いですし、「前半」との対比のもと「16年後」の父親役のレオナルド・ディカプリオの姿や、娘との関係性などが人物造形において深みを与え、長さを感じさせません。
メインの登場人物が奇抜な役柄になっていますが、レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロというアカデミー賞受賞経験のある個性派俳優3人の“競演”も見どころの1つです。
これまでポール・トーマス・アンダーソン監督が培ってきた人物描写手法や音楽の活用法などを駆使し、アカデミー賞でのノミネートも多数期待できる、演技も展開も楽しめる名作です。
キャストに救われた作品
アクション映画として宣伝してる割には大したアクションがあるわけでもなく、
ではキャラクターに魅力があるのかといえば、みんな中途半端な生き方をしていて、それで間抜けなところとか奇人的な部分をみせられてもなんのギャップも生まれないし…
ならば、ストーリーが面白いかといえば、明快で話がわからなくなるという事はなかったが、それは他の要素(キャラクター、演出)が優れていないとただただ物足りないだけで、何の相乗効果も生まないのですが🖐️😅
ディカプリオが観たくて劇場に行ったのに実際の主役は娘だし、肝心のディカプリオはただ追いかけて逃げての繰り返しで物語的には何もしてないじゃないか😢
なによりダメだった一番の原因は敵に敵としての魅力がなさすぎたことだった
前半は警察(軍人?)としては真っ当に仕事をしているだけだし、後半のKKKに認めてもらうために娘を処分する部分も、直接手を下すわけではなく民兵みたいなのに引き渡したり、いつまでも悪人らしい事をしないので、敵に対しての憎しみの感情が全く掻き立てられなかった
映画としてやるべきことをしっかりやっていないので、過度に会話で下品なワードを使ったり、パスワードのくだりの天丼だったりが、小手先のウケ狙いとしか感じられないシーンになってしまい、ウンザリしました
何も考えずに身を委ねられる映画
考えずにというか、考える間もなくタイトル通り次々とバトルが展開され、小気味よいジョークも交えながら、見応えのある映画だった。
相変わらず良い老け方をしているディカプリオだが、本作では頼りない父親として描かれているのが、なんとも可愛らしい。
内容的にはややキツイ展開もあるが、鑑賞後はなんともいえない爽快感や満足度があった。
当時のアメリカの左翼の世相感はよく分からなかった。おそらく今のトランプ政権への反発だろう。そこだけ若干ハマらなかった。
不細工な親父
不条理な国家や富裕層への憎しみと、その行為に陶酔する女性を取り巻く男たち。
そして妊娠し子を産んでも、その思いは収まらずその不条理さに憎しみを増幅させその闘争に身を捧げる。
だけど、男性は怒りよりも娘への愛情を優先し過去の行いにより世間との距離を保ちつつ娘を育てる中、誘拐された娘の救出を断行しようとがむしゃらに突き進む。
そんなオヤジの弱さと矛盾と、愛する娘への想いがどうしようもなく不細工で無様な姿なのだがとても愛おしく感じられた。
そしてその想いを娘も攫われることで愛されていたことを実感する親子愛の物語を、バイオレンスの中にコミカルさを交えて描いてる点はアメリカならではという感じがした。
ここまでカッコ悪い親父が娘への愛情をストレートに謳ったものは珍しく、それをディカプリオが演じてる点もまた一興である。
闘争の季節
顔アップが多く退屈💦
センターフレーミングが全体的に甘い。そのためつなぎのノリが悪くアクションにおける気持ちい〜みたいなのは全くない。最初から最後まで徹底してアンチクライマックスであり、サスペンスを高めることを技法的に否定。一度飽きてしまうとどうしようもない。
合わない映画だった
「アメリカ」を中心に描かれる、親子の物語?
ノーマークでしたが、あらすじが面白そうだったので観に行きました。
・親子の再生を描いているが、背景が移民排斥、白人至上主義の今のアメリカの社会情勢に疑問を呈する形となっている
・ところどころに挟まるディカプリオのぶっとんだ演技が面白い。特に秘密の暗号を思い出せずにイライラするところ笑 娘を車で追う時に、分かれ道で進む方が分からずに近くのメキシコ人に聞く時は流暢なスペイン語が聞けました。字幕の恩恵。
・後半のカーチェイス。雄大なアメリカの自然をバックに繰り広げられ、旅行に行ったような気分になりました♪空気を裂くように響くエンジン音に心が高鳴る😙
・白い車がひたすらかっこよかった…。ホンダのシビックに似とったけどな。外車?
形容しがたい主題です。きっと、観た人によって捉え方は違うんだろうと思います。
追う、追われるスリル
ダメ父は強し!!事前知識なしで観ることオススメ!!
始めは過激で見通しがつかなかった。けど、駄目プリオが見どころ!!仲間との合言葉を思い出せないダメっプリ!!ビルからビルへ飛び落ちっプリ!!の後の痺れ攻撃にやられっプリ!!ショーン・ペンのオカシサも浮きだって無くて良い!!ベニチオの4!!で、デカプリオ捨てる!!バンズアップっ言われてカルメン風に手を上げて腰、若干振っていたよね!?最後まで見逃せません!!
帽子を被って始まり、最後は帽子を取ってまた次のバトルへ
終わらない戦いを描いた映画。
戦いは悪魔との戦闘で始まり、自己との戦闘で終わる。
ワンバトルの次は、また次の戦いへ戦闘は終わらない。
人の繋がりはとぎれない「自由とは、恐れないこと」
人種差別から人は避けられない、革命は終わらない。
血の争いは避けられない。だが例え血が繋がっていなくても人は通じ合うことができると、父と娘が証明してくれていた。
母は娘を産んだことが最大の革命。爆弾魔の父親、革命家のタフな母親。その二人の間に強い肉体と精神をもつロックジョーの間に生まれた娘(ウィラ)。
壮絶な未来、革命は続く。人々の闘いは終わらない、登場人物たちは、何か揺るぎない何かを持っていた
インディアンの殺し屋は、子供は殺さない
空手の先生は、ファミリーを、メキシコの愛
ロックジョーは、白人至上主義
ボブ(旦那)が、劇中ずっと妻を追いかけ続けて、
最終的には娘と再会する話。
戦闘は続く、次から次へと戦う、
子供の世代が次は戦うのだ
そういう映画だと
戦争は、戦闘は終わらないんだって
いつもどこかで誰かが戦っている、
コメディで笑いを誘うようにジョークでもたまには飛ばして、強かに逞しく生きている。
翻訳がすごいなと思いました
TVCMの「トム・クルーズになれ!」って台詞だけで見に行こうと思った作品
(トム・クルーズファンなので)
映画祭で賞を取った作品なのかな?
なるほど人種問題に触れているなとは思います
その重たい部分は日本人の私にはあまり理解が出来ない部分でしたが
終始ハラハラしましたね
ディカプリオさんのダメおやじっぷりが魅力的に思えるようになるのが不思議
いろいろダメなシーンがトムのミッションインポッシブルのシーンと
重ねられていたみたいで(電話とか暗号とかカースタント?とか(笑))
それで冒頭のセリフだったんでしょうけど
英語でその台詞を聞くととんでもない暴言だったというのに笑ってしまいました
(よくあそこをTVCMにつかったなぁと思いました)
ファンとしては複雑なセリフですがとても楽しめました
わりとB級っぽさがあって楽しかったです
あの軍人の方のちょっと滑稽なくらいの真面目さと怖さもあいまって
とても面白い作品だったと思います
アメリカ映画らしい快作
「これがアメリカ映画の面白さなんだよな~」と鑑賞直後に思わず呟いてしまった。この感覚が正しいかどうかは分からないが、とにかくそう思わずにはいられなかったのだ。さらに言えば、いわゆる1960年代の「アメリカン・ニューシネマ」の懐かしい匂いがプンプンするように感じたのは果たして僕だけだろうか。ちなみに僕の生涯一の作品は大昔に観た「明日に向かって撃て!」なんだけど、あれから何十年も経った今でもこれだけはなぜか更新されていない。今回もまた更新こそ出来なかったが(笑)、それでもこの作品が小気味よい快作である事は間違いなく、まあまあ長めの尺ながら最後までダレることなく一気に走り抜けたのが心地良かった。
ところでPTA作品は今回が初めてだったが、まんまと引き込まれてしまったという印象で、軽くて浅くて分かりやすくてテンポが良くて痛快だから何も考えずにどんどん楽しくなってくる。良い意味で「中身がない」のだ。ハードな設定だけど深く考えさせられるわけでもないし、大した伏線回収もなく単純な構成でこれといったメッセージ性などもない。でもそれが絶妙に心地良いのだ。シンプルだけどテンポが良くて人物が魅力的で「絵力」も強い。浅いけど雑じゃないのだ。深く考えずに楽しむとはこういう事なんだと改めて気付かされる。あくまでも僕の感覚だが、これに近い心地良さを感じたのは「ベイビーわるきゅーれ」かも知れない。もちろん両作のテイストは全く異なるが、ハードさと緩さが上手く共存する心地良さという意味では距離感が近いように感じた。
人物的にもみな魅力的だ。ボブ(ディカプリオ)の情けなさ、頼りなさが何とも味わい深い。隣のビルに飛び移ろうとジャンブして落ちるわ、合言葉は全く思い出せないわ、おまけにラストさえも娘が大活躍するだけで自分は何ひとつ戦ってない。それどころか娘に撃たれかねないほどマヌケなタイミングだ。ボブは結局のところ常に誰かに助けてもらってるだけで、自分では何ひとつ「成し遂げていない人生」なのだ。最後の最後まで情けなく、それでも結局は何とかなってるのが本当に面白い。
ロックジョーという男もまたユニークだ。あの強靭な肉体と不気味さとしつこさ、思考の偏りがとにかく気持ち悪い。途中から何だかあの歩き方さえも不気味に思えてくる。自分が父親だと分かった時の「我が子」に対する反応があまりに予想通りで、こいつマジでイカれてるんだな…と確信する瞬間だ。最後の死に方も奴にふさわしい。あのヤバさはショーン・ペンにしか表現できなかった気がする。さらに振り切った母親、その血を継いだ勇敢な娘、加えてボブの逃走を手助けするデル・トロもまた味わい深い。さほど深い物語ではないのに全ての人物が魅力的だからこそ痛快な作品になったように思う。
あともうひとつ強く言いたいのが、最後のカーチェイスの素晴らしさ。何もない一本道だけど高低差が激しく、互いの車が見えては隠れ、隠れてはまた見える。このドキドキする見せ方には「この手があったか!」と感動すら覚えた。これは映画史に残る名場面だと思うほど印象的なシーンだった。
とにかく最後まで大満足で、他のPTA作品も早速観なきゃ!という感じでした。
全691件中、1~20件目を表示
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