隣のサンズイのレビュー・感想・評価
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笑顔が印象に残る
小原澤さんが演じた涼の笑顔が印象に残るんです。
小原澤さんの口元、歯の形が笑顔に合うんですよね。
多分だけど、監督の大切な人も笑顔の似合う人だったんじゃないかな。
でね、笑顔の印象の強い人って、心の強い人だと思われがち。
でも、そうとは限らないですよね。
そもそも、人の心に強いとか弱いとか無いのかも。
そして、そういう人の死ほど、残された人はギャップに戸惑い後悔し、やるせなさを感じてしまうんだと思うの。
後悔をしたところで、死んだ人は帰ってこない。
だけど、その痛みは前に進む上で必要な痛みなんだと思うんです。
と、分かった様な事を言ってますが、私は今までの人生において、身近な人が自ら命を絶った経験が無いので、残された人の感情は想像するしかないんです。
それを想像するうえで参考になるのは、そういう思いをした人たちの経験談なんですよね。
今回は作品になった事で、監督の経験を映画という形で知ることが出来ました。
そういった部分でも、この映画は意味の有る映画だと思うんです。
『想い』が伝わる素晴らしい作品
想像してたより想いが強い
冒頭の花火シーンで、ちゃんと火が付くヤツだったら、少し古い花火でも使えたかもと思えてしまうのは、小道具として問題じゃないかと。
学生から社会人という、ごく普通の青春映画のような日常を映す導入部。
そこから話が動くのだけど、電話をかけてきた人が初登場で名前のみだから誰が分からず、しかも1回だけなのも、うーん。
亡くなった、もしくは亡くなりそうなら鬼電するだろうに。
流の後悔や無念のようなものを際立たせるにはいいかもだけど。
サラリーマンの隣で話を聞いていた時に、一悶着あるのがセオリーなんだろうけど、そうしなかったのは良かったと思う。
隣にいただけの見ず知らずの人に殴りかかるのは、普通に頭おかしいもの。
最後の海のシーンはすごく良かった。
監督・主演の道川内さんの経験をもとに作られたものとの事だけど、エンドクレジットで最後の方がその方なのでしょうか、ずっと抱え込んでた想いを吐き出したのは、きっと本心だったんだろう。
普通だったら、もっと文字数を減らした方がスマートなんだろうけど、言いたい事が多すぎてまとめられなかったんだろう。却って強く響くシーンになったと思う。
だからといってスッキリ出来るわけではないのは分かっているのだろうけど。
光の入れ込み方は好き。
花火よりライターの着きが…
幼馴染の友人への思いと混乱の話。
河川敷で待ち合わせ、缶ビールを買い込んで花火をする幼馴染な涼と流、そして流の彼女の菜奈から始まって、就活…同じ会社?と思っていたら、涼に採用を知らせる電話が鳴って…。
タコパ良いね!とは思ったけれど、流には連絡の描写が無くてどうなんだろうとちょっとモヤッと…。
そして電話、ケイって聞こえた気がしたけど、聞き間違い???
夜中のメール以降のリアクションは痛さはわかるけどなんだかリアリティが無いしイヤなヤツというか面倒くさいヤツというか、全然共感出来ず。
と思ったら回想だか、時系列弄ってんだかで今どこ?と判りにくいし、ラストのリアクションも???
尺も短いんだし、もっと単純明快、簡潔で良いのに…。
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