「タイトルなし(ネタバレ)」パトリックとクジラ 6000日の絆 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
海洋カメラマンのパトリック・ダイクストラは、長年、マッコウクジラの生態を撮り続けてきた。
マッコウクジラは、成獣の雌を中心にして群れをつくっている。
時期によっては、いくつかの群れがさらに大きな群れをつくることがある。
クジラたちを撮り続けるうちにパトリックは、二組の群れの中心となる雌の成獣と近しい関係を築くようになった・・・
といった映画。
集団での立ち泳ぎ、クルクルと回転、至近距離での並泳など、これまで見たことがないような画が多く、圧倒されます。
二組のクジラのうち、一頭は途中から登場しなくなります。
理由はわからない。
残る一頭も、吸盤式カメラを装着できるところまで近しい関係を持ちますが、2度目は距離が置かれるようになります。
人と人のコミュニケーションですら難しいのに、コミュニケーション手段を共有していないクジラと親密な関係を続けるのはさらに難しい。
若い雄たちは絆が強く、一頭が座礁すると、残りの雄たちも次々と座礁するなど、不明な生態も多い。
また、座礁したクジラの姿など、美しいだけでなく、ショッキングなシーンも映し出されます。
全編、パトリック彼のコメンタリーで映画が進みます。
できれば、日本語吹替版を作って欲しかったなぁ、と。
より画面に集中できたと思いました。
なお、撮影は、ルパート・マーレイ。
彼は、コメンタリーを述べるパトリックや、映画を進める上での地上部分を撮影したものと思料。
水中撮影は3名体制。
パトリック本人に加え、ゲイル・ジェンキンソン、ロマン・バラッツ。
ゲイルは、たぶん、本編中に姿も写る女性カメラマン。
彼女が、パトリックとクジラが交流しているところを写したのだと思料します。
脚本のクレジットはありませんが、たくみに物語化されていました。