「で、誰が撮ったの? 勝因はパトリックのルックス」パトリックとクジラ 6000日の絆 たちつてとんさんの映画レビュー(感想・評価)
で、誰が撮ったの? 勝因はパトリックのルックス
オレ、写真やってて、ネイチャー系の。主にクジラ。オレのドキュメンタリー撮らない?
だったのか
やぁパトリック、キミの行動は面白いね。ドキュメンタリー撮らしてくんない?
だったのか。
タイトルが、何年も密着してるように見えるがそうでもない、と思う。
編集の妙も結構ある。かなりある。
音楽がバシバシ鳴るし。
多くの人々が指摘してない?
ヴィルヌーヴ監督の「メッセージ」の実写版のようでもある。あちらも実写だけど。
そしてイカは食われる側だけど。
しかし機材いっぱい持ってって音声分析とかしてない。
いっぺん「科学」をやろうとして失敗したような見せ方になっている。
科学への批判も入っている。
クジラたちは美しい。
その横に毛の生えてない哺乳類という、ハダカデバネズミ拡大版みたいな生き物を並べるとどうも見劣りするものだが、パトリックのルックスはギリ、海の美しさを邪魔しない。一般人にしては横顔や鼻がキレイ、ジャン=マルク・バールじゃん、グラン・ブルーじゃん、タンク背負ってないじゃん、というのがこの映画の最大の勝因だと思う。
話す英語もバカっぽくないが上から目線でもない。
よくあるネイチャーもの方向に落とし込んでない演出。
御涙頂戴ではない感情方向に振り切ってて不思議な感情……喜怒哀楽ではない宇宙的な感情を味わうことができる。
そこを解らない人の感想が妙な愛情ものや宗教がかったものに変換されてたとしても許容するだけの度量もある。
今になって説教くさくないネイチャーもの。
もしかしたら問題作なのかもしれない。
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