「揺るがない生き方」大統領暗殺裁判 16日間の真実 さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
揺るがない生き方
1979年10月26日、パク・チョンヒ大統領暗殺。
この事件を題材とした映画が複数ありますが、本作の主人公はKCIAのキム部長の側近、パク大佐と彼の弁護人です。
キム部長の部下のうち、パク大佐だけが軍部の所属であったため、公判は軍事裁判となり上告が認められないことを背景に、彼の弁護人となった口八丁手八丁の若手弁護士があの手この手で判決の引伸しを図る法廷劇と
国を守ることを使命としている軍人たちが、それぞれの立場に応じて国家の有り様を憂える描写が見どころです。
大統領襲撃時に警護要員を数人射殺していることからパク大佐が無罪になることは有り得ないのですが、それでも弁護士が戦うのは、反逆者の汚名を晴らしてやりたかったのか、判決を引き延ばすことで世論が動くことを期待していたのか、肝心な部分がピンと来なかったのが残念です。
おそらく韓国人はそのあたりの文化的背景を含めて鑑賞できるのだろうなぁと感じました。
軍人たちの何か内なる感情を押し殺した真っ直ぐな視線が印象的でした。
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