「正しさという呪い」大統領暗殺裁判 16日間の真実 iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
正しさという呪い
法が全ての人に平等でないなら、何の為にあるのか。
常に自分に正しさを求めた人は、最後まで自分を曲げずに自分の生き方を貫いた。彼の正しさの前には、どんな戦略も真心も家族愛も勝てなかったのがしんどい。そしてその正しさは規律を守る為には有効かもしれないけど、家族の生活や心は守れなかった。
軍人としては素晴らしいのかもしれない。
けど、家族にしたら英雄になどならなくて良いから、ただ生きていて欲しい思う。
一方、常に自分に勝ちを求めた人は、勝つ事だけに拘り手段を選ばず、非人道的であれども結果勝ち抜いた。
彼もまた強さを求める者からしたら英雄であったのかもしれない。
全く支持出来ないが、その道の方からしたら成功者なのだろう。
どちらも自分の信念の為に生きて、方向性は違ったかもしれないけど、強い愛国心を持ってその時代を作った人だと思うのだが、こんなに真逆な印象を持つ人たちが一つの国の中枢部で仕事してたのねぇ。
弁護士さんたちの必死の頑張りが見所の一つだけど、この軍事政権という特殊な世界にどうしても目が行く。
法と時の権力との壮絶な闘いが描かれているけれども、登場人物達の人間性に常に心が揺らいだ。
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