「ダウナーになれる法廷ドラマ」大統領暗殺裁判 16日間の真実 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
ダウナーになれる法廷ドラマ
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1979年の韓国のパク・チョンヒ(朴正煕)大統領暗殺事件の裁判を、被告人、弁護士、そして影のフィクサーの3名を中心に描く。
当初は裁判を勝負事と考えていた若き弁護士が、軍人の被告人を弁護するうちに…という成長譚にしているものの、いかんせん史実が史実なだけに、とにかく救いがない。この事件の後に起こる軍事クーデターや光州事件をそれぞれ描いた近作の『ソウルの春』や『1980 僕たちの光州事件』同様、観ていてダウナーな気分になれる事間違いなし。
裁判を影で操るフィクサーのチョン・ドゥファン(全斗煥)にあたる人物は、韓国ではヒトラー並みに「悪人に描いても誰からも文句が出ない」存在になっているんだと改めて認識。風貌が芸人のほんこんとダブってしょうがなかった。
寡黙な軍人役のイ・ソンギュンは2023年12月に亡くなっており、本作が遺作にあたるとの事。合掌。
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