「夫婦って所詮は他人。家族なのに不思議な関係性」ローズ家 崖っぷちの夫婦 くまねこさんさんの映画レビュー(感想・評価)
夫婦って所詮は他人。家族なのに不思議な関係性
「ローズ家~崖っぷちの夫婦~」をTOHOシネマズ日本橋で鑑賞。ジェイ・ローチ監督、脚本は「哀れなるものたち」でアカデミー賞にノミネートされたトニー・マクナマラ。意地悪で風刺たっぷりでした。
主演はオリビア・コールマン、ベネディクト・カンバーバッチ。英国俳優による夫婦コメディは下ネタ・皮肉多め英国ジョークの応酬コメディだった。
子供たちはスポーツの奨学金を獲得して13歳で親の手元から巣立って行き、残されたのは夫婦のみ。基本的には仲睦まじく愛し合う夫婦が、殺し合いのような壮絶な離婚劇に至る過程をコミカルタッチに描くコメディ。劇場の観客は中高年以上がほとんどで響く人には結構刺さる内容だったんだろうなぁ…。
テオが自ら建築した新居にて、友人たちを招いてのディナー。ナパーム・デスのメタル楽曲”Siege of Power”からのケーキ投げ合いとか本当に笑えない…。夫婦の罵り合いに付き合わされる友人たちが気まずくて居た堪れない。
ラスト、夫婦が行き着いたのは刃物🔪や拳銃、果物等を使った壮絶な乱闘。大切なキッチンやガスレンジまで破壊するほどの大喧嘩→仲直りしてのベッドイン。やはり2人は喧嘩しても仲がよい!殺意のあるトムとジェリーのような関係性。
その直後の楽曲“Happy Together”(スザンナ・ホフス& ルーファス・ウェインライト)って完璧な終幕!
Till death do us part(死がふたりを分かつまで)という台詞が象徴的だった。
★コメディ映画は内容を理解するのがむずかしいジャンルだと思う。その国のあらゆる政治や文化、思想、ジョークetc、観客の知性を試されている気がする。そもそも映画自体がそういうものではないだろうか。
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