「いい意味で裏切られた、騙されたと思って見て欲しい」トリツカレ男　あるとせぶんさんの映画レビュー（感想・評価）

何度か予告編を見て、キャラクターやミュージカル調に個人的には「違うかな」と思ったけど、評判良さそうなので見てみた。
様々なものに取りつかれ熱中してしまう主人公が風船売りの少女に恋してしまう。
前半は彼女との距離を縮めるための様々な奮闘をコミカルに描く、とここまでは予告編の想定内。
問題は後半から、さらに彼女の憂いを払おうと奮闘する中で、ある事実を知ることになり主人公はトリツカレ男っぷりを極めていく。
主人公の献身と彼女の心の動きがきめ細やかに描かれる。
もうキャラとかミュージカルっぽい感じとかどうでもよくなり、作品世界にのめりこんでしまう。
主人公、ヒロイン、周りの仲間たちが愛おしい。
脚本・演出・演技のバランスが良く、見ごたえのある仕上がりとなっている。
個人的には、もっとガッツリ寒くなってるときに見ると、一層良かったのにと思ってしまう。