「マッチ箱チェアー」トリツカレ男 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
マッチ箱チェアー
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クセの強い絵柄と俳優起用に警戒しつつも、意欲作を期待して鑑賞。
それが一番の才能ということか、夢中になったことに悉く有能さを見せるジュゼッペ。(15ヵ国語すげぇ…)
すぐ上の空になり仕事もままならないのに、大量のカメラを揃えたりと金回りはやたらといい。
そして周りが有り得ないほど寛容。
風船キャッチは確かに見事だったし、ぼっちの寂しさもあったにせよ、ペチカの好感度も最初から高い。
というか、なんでペチカはよりによってギャングから金借りたんだよ。(いい人だったけど)
三段跳び、探偵、サングラス、昆虫採集、歌など、過去にトリツカレたことが次々と役に立つ。
ネズミと話せることも含め、良く言えばすべてが有機的だが、悪く言えばすべてがご都合的。
その辺を気にしなければ、純粋な恋愛ものとしてテンポよく見られる。
リアリティラインからすると児童文学なのかな。
意外と薄かったミュージカル要素も、リアリティラインを下げるために取り入れた気もした。
タタンの死に様は結構エグいし、終盤に幽霊と会話しだしたのは驚いたが。
最後に自分から壁を蹴って落ちたのは意味不明。
夢中になること、というより物事に真っ直ぐ向き合うことの大事さを伝える寓話としては悪くない。
ただ、良い方に転びすぎだし性善説に依りすぎ。
声の演技は違和感こそないが、深みもない。
歌うことを前提としたキャスティングかと思ったが、そこも子供向けレベルで曲も少な目。
作画はよかったが、ミュージカルシーンはもっとアニメ的な躍動感が欲しい。
汚れた大人には正直物足りなかった。
とりあえず治療院のヤブ医者はとっとと辞めろ。
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