ミーツ・ザ・ワールドのレビュー・感想・評価
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南琴奈、飛躍の2025年
今年7月期のドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」で生徒役の一人だった南琴奈が印象に残り(あとで調べたら映画「花まんま」など以前の出演作でも目にはしていた)、本作を観る動機の一つになった。ドラマが学園群像劇であるため当然出番は限られていたが、この「ミーツ・ザ・ワールド」では主演の由嘉里役・杉咲花、ホスト役の板垣李光人と共にメインキャラクターなので、キャバ嬢ライを演じる彼女の存在感や瑞々しい魅力がしっかりと映像に収められている。
「希死念慮(きしねんりょ)」という言葉を本作で初めて知ったが、ライは自分が死ぬことを繰り返し考えていて、今ここにいるのに実在感が薄いような、どこか超然とした佇まいのキャラクターに、南琴奈の凛とした美しさがはまっている。台詞読みが一本調子に感じられる部分もあったが、あえて感情を抑えて発話させた松居大悟監督の演出方針かもしれない。
2001年の「リリイ・シュシュのすべて」でブレイクした蒼井優、2010年代に複数の映画・ドラマで主演した杉咲花、そして南琴奈の3人がバーカウンターに並んで座る画は、00年代、10年代を代表する若手演技派女優と同じ画面に収まった南のこれからの飛躍を約束しているようで感慨深いものがあった。
由嘉里の視点でストーリーが語られ、腐女子である彼女が妄想する二次元キャラが現実世界に出現する演出には、アニメ作品の影響もあり、松居監督の挑戦が感じられる。二次元キャラの出現を除くと基本的にリアリズムの描写で進むが、由嘉里がある人物と携帯で通話しているシーンで起きるマジックリアリズム的な表現には驚かされ、また感心させられた。長く記憶に残る名場面だと思う。
EDがこの作品の全て
由嘉里の成長物語
原作未読。なかなか掴みどころのない物語で、結局何が言いたかったのか、はっきりせず、意外と難しい話だと思いました。
なので個人的な感想になりますが、おそらく由嘉里の成長物語なのかなと感じます。
ライも後半に突如行方をくらまし、死亡の可能性も否定できません。しかし、ライが好きだった人物から、これは実験だと発言し、由嘉里はライの消失を前向きに捉えるようになったのだと思います。
人生は行き詰まることもあるが、前向きに生きていけば新たな世界に出会えるといったメッセージかなと思います。
心に刺さらなかった
感化されていたのは、オタク女子じゃなくて、周りの人たちかも?
生きること
新宿で行き交う生と死、生きることと死ぬこと、根本的な価値観の違いを何とか分かろうと、分かってもらおうとする物語。
人との関わりが希薄なようで深く、幸せの定義を探す旅のようなお話。
演者がみんな自然で最初っから思いっきり入り込んでしまった。杉咲花やっぱいいなぁ♪
エンドロールに菅田将暉。
ん? 菅田将暉?
凄く面白かったです。
普通をリアルに描いてるのが凄かった🔥
まず初めに映画的な過剰演出が無いのが凄いんですよ🏆
日本映画にありがちなセット観満点の家の中やバカみたいに大声で無駄に叫んだり訳わからんセリフなどが一切無くて効果音もほぼ無く音楽も極力使わず役者の演技が自然で杉咲花に関しては相変わらずの演技ターミネーターぶりを発揮して完璧な腐女子を演じていて凄かったです💯
内容に関しては派手な場面は無いけどパーフェクトデイズのごとくスルスルと進行していきセリフでは言わずに細かい動作や顔の表現で内面の心理を表す場面も多くてどちらかと言うと映画に対して玄人な視点で観る人にはたまらない作品だと思いますよ。
あと異業種の他者との出会いを描く作品で丁重に描かれていましたね👧🏻👦👩🏻🦰🧑🏻🦱👩🏻🦱
あと悪い人が一切出てこないのもある意味斬新ですね👍
しかしミニシアター向けの作品なのに大手シネコンでの公開って杉咲花だからなんでしょうね🧐
最後によくある変な演出とかの寒い🥶作品じゃなくて本当に良かったです✊⤴️🔥
幸せとは?常識とは?歌舞伎町でオタク女子がもがく!
「人が人によって変えられるのは45度まで」
▼感想
クロックワークスのオンライン試写会で鑑賞!ありがとうございました!
オタク女子の由嘉里が歌舞伎町の色んな人々と出会っていくストーリー。自分がこの作品で感じたのが幸せと心の傷。
由嘉里は作中で「幸せになって欲しい」と言葉をかけられる。誰もが幸せを求めなければいけないのか?幸せでも不幸せでもない現状維持も良いのではないか?…そんなことを鑑賞後に考えていた。由嘉里もライに幸せを求めてしまっていたのかも。
歌舞伎町が舞台ということもあり、登場する人物は大なり小なり心に傷を抱えている。心に傷を抱えてるからこそ、人は人に寄り添えたり優しくできるのかもしれない。現実の歌舞伎町はこんなに生やさしくはないと思うけど、こんな世界があってもいいなと思えた。
俳優陣は皆演技が自然だった。主演の杉咲花は「こんな一面があるのかも?」と思ってしまうくらいオタク役がハマっていた。あとはちょい役だったけど、お笑い芸人のくるまも良い役回りだった。
幸せとは?常識とは?歌舞伎町でもがく由嘉里を見てハッと何かに気付かされるかもしれない。
▼お気に入りのシーン
終盤に由嘉里が電話で自分の想いをぶつけるシーン!ここは杉咲花の表情がすごく印象的だった。
だからなんだって話
先行試写会にて鑑賞。
クリープハイプの主題歌が良すぎてすでに傑作の匂いがしていたんですがその予感はバチコリ的中。
大傑作でした。
歌舞伎町で酔っ払ってた由嘉里が、助けてくれたキャバ嬢のライとの共同生活をスタートしてからの日常を描くという作品です。
最初は遠慮しがちにしていた由嘉里がゴミ屋敷を見た瞬間に肩の荷をおろしてユキと距離が近づいていき、そしてユキと仲の良いホストのアサヒが合流し、バーのマスターのオシンやユキさんとも交流が生まれていくという、一つの出会いがどんどん広がっていくっていうシチュエーションが素敵で尚且つ羨ましかったです。
腐女子である事を気にしながらの生活、同じ腐女子たちが結婚をきっかけに少しずつ離れていってしまってる事を気にしており、由嘉里も婚活をスタートさせるも頓挫しまくりというところがなんとも言えないリアルな感じがしました。
かくいう自分もゴリッゴリのオタクなので、自分の趣味に突っ走ってしまう気持ちは分かりますし、結婚とかの将来とかどうなるんだろうとも考えたりもします。
でも由嘉里のように、自分の推し作品で強烈にエモいシーンがあったら悶え倒してしまう気持ちの分かりみが深すぎました。
だからこそ腐女子だということを告白するシーンって相当大変だったろうなと共感しっぱなしでした。
夜の仕事にはどうしても偏見を持って見てしまう事が正直あるんですが、今作ではキャバ嬢もホストも普段は何気なく生活しているし、あれだけ盛り上げていても何もない時はおとなしかったりと、この人たちも人間なんだなーと思わされる描写が盛り込まれていたのも印象的でした。
作品内の「ミート・イズ・マイン」の作り込みも素晴らしく、少しではありますがアニメーションもあったり、ガッツリ声優さんが命を吹き込んでくれていたり、なんなら二次創作でのカップリングも生まれていたりアニソンまであったりと、一つの作品内で何個も作品が派生して生まれていってるのでイカついな〜と思いました。
後半ではライがスッとどこかへ消えてしまい、ライを探すために動き出す由嘉里が描かれますが、その道中でライの恋人の存在を突き詰めたり、同僚との関係の変化だったり、親との繋がりだったりと多く盛り込まれており、フフッと笑えるシーンもあれば、思わずウルッときてしまうシーンもあったりとで大変でした。
今作は食事シーンがとても印象的で、たくさん食べるシーンが出てきますし、それぞれの食への向き合い方や生き方が食べ方に反映されているらしく、モリモリ食べる由嘉里に対して、細く丁寧に食べるライの対比は面白かったですし、日課になったチョコフラペチーノを嗜む由嘉里とアサヒの様子はザ・友達って感じがして好きですし、300万円の使い道の一つとして高級焼肉を自宅でジュージューするってのも良いですし、オシンやユキさんと一緒にラーメン啜って泣きじゃくってる由嘉里を励ますってところも生きているな〜って感じがするシーンが多くて微笑ましかったです。
終わり方も切ないながらにどこか吹っ切れている感じのシーンがあり、由嘉里の心境の変化が目線から伝わってきたり、SNSとのふれあい方も変わっていたりとで成長とはまた違う変化というものが感じ取れて良かったです。
役者陣はもう皆々様素晴らしく、杉咲花さんのがむしゃらな感じ、南琴奈さんの気だるげな透明感、板垣李光人くんの活発な感じ、蒼井優さんの不思議な魅力、渋川兄貴の頼もしいオネエ感とどこを切り取っても印象的で最高でした。
アドリブも効きまくっていたみたいで空気感も最高でした。
音楽めちゃくちゃ好きだなーと思って観ていましたが、クリープハイプが作っているというところで納得いきましたし、主題歌も切なさの中にある優しさだったり前向きさだったりが反映されていて超好きでした。
松居監督のティーチインも行われ、撮影中の裏話だったりが多く聞けてとても良かったです。
「ミート・イズ・マイン」のアニメ制作から二次創作の制作までやっていて、それがほとんど映ってないという監督の苦労がヒシヒシと伝わってきました。
本当にご苦労様です。
自己肯定をし続けてくれるって点だけでも救いになりますが、どんな人も普通な生活を目指して暮らしているんだなーと思うとほっこりもさせられました。
色々と考えることが多い時期にこの作品を観れて元気づけられました。
また本公開したら観に行こうと思います。
今年ベスト候補です。
鑑賞日 9/29
鑑賞時間 18:00〜20:08
鑑賞方法 試写会にて
幸せの価値観は人の数だけある
すごく良かった。
自分の好きに自信がもてる優しい世界。
幸せの価値観はそれぞれ違う。
自分を幸せにするのは自分しかいないんよ。
だからこそ個人の「それがあれば幸せ」を否定してはいけないのだ。
そしてそれをそのまま受けてくれる場所があるという幸せは何にも代え難い。
ライへの由嘉里の幸せの押し付けは、母が思う幸せの押しつけと結局は同じなのが切なかった。皆んな自分の価値観で生きてるから仕方ないのだけど。
キャストも全員素晴らしかった。
杉咲花ちゃんのファンは全員観て悶えると良い。推しに萌える花ちゃん。。いや、由嘉里が可愛すぎたわっ。推しに悶絶してても、笑ってても泣いてても、超絶早口オタトークしてても、とにかく可愛いんだわ。
そして南琴奈ちゃんよ。うちの子と同じ年とは思えん!年齢聞いて血の気が引いたわ。
今までどこに生息してたのか気になる。
ミーツ・ザ・ワールド
腐女子
生きるのに理由なんていらない
オンライン試写で観賞。
未知なる歌舞伎町で見つけたキラキラした青春。生きるのに理由なんていらないし、誰かのために生きる必要もない。善意も悪意も容赦なく飛び交う世界で、好きを否定しない優しい人達。永遠に分かり合えなくても、思い続けるのは自由だよね。
序盤の由嘉里(杉咲花)は腐女子って事に少しだけ羞恥心を持ってて、でも彼女がオタ活をする描写が物凄く幸せそうで可愛くて何だか応援したくなっちゃうんだよな。ライ(南琴奈)やアサヒ(板垣李光人)はあきらかに由嘉里とは住む世界が違うのに、彼女の好きをめちゃくちゃ肯定してくれるのが素敵すぎる!
由嘉里はライに出会って恋愛や結婚はマストじゃないことを知るし、ライは由嘉里と居ることで生きるを継続して自分が自分でなくなるのが怖くなっちゃったのかもしれないな…でもだからって由嘉里の前で死を選ぶこともできなくて。
由嘉里はライからもらう水で息ができるようになったのに、だんだん水の中で息苦しくなって。雨上がり、雨降り、水を張った灰皿、水溜まり、水槽、本編にはどこもかしこも水が効果的に使われていて。でもそれはキラキラしてたり汚れていたり様々で。2人が一緒に見ていた景色も違って見えていたのかな?でも確かにあの朝陽は同じように見えていたはずで、だからこそそれが続いてほしかったんだよな。
由嘉里が推しのことを話す時にめちゃくちゃ早口になっちゃうのかわいかった。メイクしてもらって行ったところがオタ友との集まりだったり、なんか推しの前では可愛い自分でいたいのかな〜って。
音楽と主題歌がクリープハイプで嬉しかったし、エンドロールで流れる曲に生きる力をもらった気がした。
そういえば発表されていないキャストの方が居て、私も大好きな人だったのでテンション上がった!声だけでも存在感抜群ですね。
焼肉とラーメンが食べたくなる
主人公には趣味があって楽しそうだった。
自分に素直でまっすぐで、
生まれて初めて価値観の違う相手に出会い、
分かり合いたいと思ったのだろう。
所々で突っ込んだ質問をする主人公にひいたけど、
優しく答える歌舞伎町の人たちがとても大人だった。
特に、ユキの受け答えが印象に残った。
主人公はただただ純粋で、
見ていて痛々しいところがあったけど、そこが良かった。
電話での演技は、さすが杉咲花、という感じでした。
ネタバレになるので言えないが、お相手も良かった。
最後に、クリープハイプの音楽がとても素敵でした。
背中を押してくれる作品
杉咲花でしょう
原作未読、舞台挨拶付き完成披露上映会にて鑑賞。先行なので細かい感想は控えめにしときます。杉咲花の腐女子ヒロインが歌舞伎町で偶然出会うみんなが、とにかく暖かくいい奴らだったことが救いであり、また本作の魅力になっている。クリープハイプのテーマ曲も暖かい。役者も映像も良かった。高比良くるまも登場した舞台挨拶も良かった。ただ、目が悪いので画面上のLINEや手紙の文字が読み取れなかったのでついていけてるか不安なところが数か所あったのが個人的には残念。
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