劇場公開日 2025年12月19日

「★でも待て、落ち着け、席を立つな。最後まで見よう。結果、ちゃんと面白い★」新解釈・幕末伝 yassさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 ★でも待て、落ち着け、席を立つな。最後まで見よう。結果、ちゃんと面白い★

2025年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

公開初日に見た。
最初の5分で席を立ったという★1口コミの気持ちは、正直わかる。
――なにこれ、このドリフのノリで最後まで行くのか?というムズムズ感。
でも待て、落ち着け、席を立つな。最後まで見よう。結果、ちゃんと面白い。
ジャンルとして“あり”。(リマインドしてくれた友人への忖度½を差し引いても、結構おもしろい。)

物語のナビゲーターとして登場する学者役の市村正親に、
いっちょカミ屋的な坂本龍馬像を“新説”として語らせ、
ムロツヨシ(坂本龍馬)と佐藤二朗(西郷隆盛)が、
幕末の〈if〉をコメディとして眺め回す構造とリズムは、かなり気持ちがいい。

ただ少し惜しい、と思ったのは、新解釈=異説がやや分かりにくい点。
司馬遼太郎が作り上げたロマン化された龍馬像と、
丸山眞男や田中彰の脱・英雄史観との対比、とまでは広げなくても、
せっかく勝海舟が冒頭から出ているのだから、
巷間言われるように勝に辛辣に語らせるか、
あるいはナビゲーター役の市村正親に象徴的に整理させてもよかった気がする。

・・・とはいえ、面白かった。
シリーズ化してほしい。
あ、すでに「新解釈・」の前作があるらしい。探す。

asacaway
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