劇場公開日 2025年11月29日

「コミュニケーションに共通言語は必要?」みんな、おしゃべり! 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 コミュニケーションに共通言語は必要?

2025年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

幸せ

日本人の手話を日本語にし、その日本語をトルコ語に翻訳し、それに対してクルド語で返されると、トルコ語→日本語通訳がクルド語を理解しないので、クルド語→トルコ語の通訳が必要で、その後に日本語になって、ようやく手話になるというシーンでは、思わず笑ってしまいました。そんな手間をかけるのなら、駿クンが作り出した言語の方が手っ取り早いということなんでしょうか。日本の中でも手話には主に2種類あるそうだし。
通訳がトラブルにならないよう、都合よく訳すというのは中国映画「鬼が来た」でもありましたが、通訳が勝手に表現を変えてもいいのか、ということの問題提起もありますね。
駿クンの担任教師とマイノリティのプロジェクトの担当者という本来は対象者に寄りそうべき人たちの態度が、実は偏見に満ちていたのは皮肉ですね。
言葉がわからないからコミュニケーションができないと避けるのではなく、心が通じ合えばコミュニケーションはできるという映画です。

豊島区のはずれ