「二人姉妹だからかな」九月と七月の姉妹 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
二人姉妹だからかな
原題がいいと思った。"September says ..." が映画を見終わってからもずっと頭の中で響いていた。妹のジュライの頭の中もそうなってしまったんだろう。
二人が並んで踊る様子はヨルゴス・ランティモス監督の「籠の中の乙女」を思い出さざるを得なかった。そこは意識的に変えた方が良かったように思う。ジュライが性的なことにとても関心があるように思えたけれどそれもセプテンバーの指示があったから?そのあたり少し寝落ちしてしまったのでよくわからなかった。母親に顔がよく似ているのは妹の方だ。母親の性格は姉へ。二人姉妹の関係は難しい気がする。三人、四人姉妹だと力関係も個性も分散するのでそんなに密着したり対立しないと思う。友人関係も奇数がいいな。偶数、とりわけ二人の友情・友人関係は「ひとつ」あれば十分。
小道具、衣装、部屋やキッチンなど面白い映画だった。例えば左右が異なる色や素材の靴下を履かせるとか、おばあちゃんの服を着る着ないを匂いで決めるとか。細部がとても楽しく可愛かったので、もう少し何かあったらな、と偉そうに思いました。相変わらず暑くて湿度が高くて頭がぼーっとしている自分に問題があるのだ。9月なのだからそろそろ涼しくなって欲しいです。
コメントありがとうございました。
とことん理詰めの推理仕立ての作品なら反則でしょうが,小児期における被支配体験が思春期の意思決定に及ぼす影響(←なんか論文タイトルみたいですが)みたいなのがメインテーマだと思うので個人的にはOKでした。
話はそれますが「理詰め」つながりで,内容に無関係にいちいち「物理法則上は〜」「現行法に照らせば〜」「医学的には〜」と大真面目に粗探しする人はいったい映画に何を求めているのでしょうか?勿論,そういう粗探しの大人げ無さを面白がる,という態度は大好きですが。