「壮絶な」それでも私は Though I'm His Daughter WGNC34さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5壮絶な

2025年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

こんなにも差別をされてよく今まで生きて来られたなと思った。当然つらくて悲しい場面がたくさん出てくるけれど、それを変に装飾せずにストレートに映像にしたこの監督も素晴らしい。しかし、同時によく撮ったなと驚きもした。彼女の内面がものすごくさらけ出されていた。

1つや2つの出来事を映像にしたものではない。
6年間の彼女の壮絶な差別、悲しみ、不安、絶望、困惑が詰まっていた。6年間だよ。しかもいまだ終わっていない。これから彼女はどう生きていくのだろう。国家権力や教育機関による差別、民間企業とは言え公共性の高い銀行の口座も作れない、率直にこれは行き過ぎていると思う。
大学入試に合格した時には社会になじもうと大学の門を叩いたのだろうに。

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WGNC34