V/H/S ビヨンドのレビュー・感想・評価
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玉石混交
好みに分かれる
なかなかにマニアックだが、VHSがあまり出てこないのも気になるかなぁ。
今年161本目(合計1,702本目/今月(2025年7月度)10本目)。
いわゆる懐かしのVHSをテーマにしたフェイクドキュメンタリーもの。章立て形式が特徴的で(5章か6章かあるが、それぞれ別の話)、その意味ではnn4444などとも似ます。
今年(2025年)はいわゆるVHSの「2025年問題」と呼ばれる問題が日本にあり、VHSがテーマの映画って妙に多いですね。この作品もそうだし、この作品以前の映画も放映予定だそうです。いわゆるJホラーでも時々VHSって出てきますね(ミッシング~では、母親のもとに突然VHSが送られてくるという謎の展開だった。VHSものって何となく展開が突飛なものが多いなぁ)。いわゆる「わかめになる」とか懐かしいお話ですね。
この章立て形式が、話題としては別々なので、映画としては「VHS」という共通項を持ちながら複数の物語を楽しめるという長所はありますが、逆に言えば放映時間との関係でストーリーがよくわからないまま終わってしまう部分も同時に存在します。このような章立て形式のショートストーリーの集まりみたいな映画ではそうなるのも仕方がないかなといったところです。ただ、極端にわかりにくい部分は(一部を除き)ないです(ただ、いずれにせよ、VHS世代の方でないとわからないのでは?というような展開は存在します)。
こういった事情の映画ですので、全体としては個々の章立ての平均点を取るべきなのでしょうが、全部覚えきることは難しいですし(ただ、第1話と第2話(インドらしい国の話)は好き)、便宜上気になった点は以下に述べます。
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(減点0.2/「プロキシマ・ケンタウリまで4年かかる」の意味が普通は理解できない)
ある程度天文に興味があれば、地球からみて、太陽の次に近い恒星がこの星で、4光年先である(たとえば、今の季節なら、ベガ/アルタイルが17~30光年くらい)ということで、そのあとのアンドロメダ銀河がどうこうの話もこの天文の話ですが、VHSの話題でノスタルジーだなぁと思ったら極端にマニアックな話をするので、ちょっと字幕に配慮が欲しかったです。
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(減点なし/参考/映画の上映が途中で止まるとどうなる?)
映画の上映に何かトラブルがあると信号?が発信されるようで、強制終了、3分後に最初から再上映となりました(まだ著作権関係のロゴが出てくるあたりの話。よって、映画終了も3分遅くなっている)。お客さん目線で見ると画面が妙なところで止まって???な状態ではありますが、映画館(テアトル梅田)も対応が早くて良かったです(この時期、オンデマンドバス等を予約する方もいますので、対応が遅いとオンデマンドバスに乗れずに詰むことになる)。
プレステのゲームみたいだったけど
やや退屈
未公開作品も随時公開
オムニバス形式の映画「V/H/S」シリーズ。
日本では「V/H/Sシンドローム」と「V/H/Sネクストレベル」が劇場公開され、「V/H/Sファイナル・インパクト」がディスク化されましたが、米国ではその後も「V/H/S/94」「V/H/S/99」「V/H/S/85」と年代をタイトルに冠した続編が3本作られており、2018年にはTV版までもが作られた長寿シリーズでもあります。
今回の新作は地球外知的生命体に焦点を当てたSF仕立て。
全体を繋いで行く1本目の作品は地球外知的生命体のファウンドフッテージものを扱うドキュメンタリー番組となっており、司会者の語りが全体のトーンを調整していました。
2本目は赤子を誘拐している連中と捜索隊との銃撃バトル。
3本目はインド出身の監督らしいボリウッド調の人体破壊グロ。
4本目はスカイダイバーたちを襲う未確認飛行物体と異形の生物。
5本目だけは宇宙人とは無縁のクレイジーな犬おばさんの話。
これが1番画面の揺れが少ない作品でした。
6本目は家族を捨ててドキュメンタリー映画を作る女性が宇宙船に乗り込んでしまった物語。
マイク・フラナガンの脚本。
勿論、殆どがPOVの視点映像が中心となっているので、画面酔いする人にはおすすめできない作品。
揺れをものともしない強者ならばお気に入りを探してみるのも一興かと。
余談ですが、今回の新作上映を皮切りに未公開になっているシリーズ作品を随時上映していくとの事。
とりあえず7月18日には「V/H/S/94」が上映開始となるので未鑑賞の方、またはスクリーンで再鑑賞したい方は劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
PROOF1&2
V/H/S ビヨンド(映画の記憶2025/7/5)
久しぶりの劇場鑑賞
2012年の衝撃作、「V/H/S シンドローム」から10年以上の月日を経て本作もとうとうシリーズ第7弾に突入した。
2016年の「V/H/S ファイナル・インパクト」が評価や興行面で苦戦を強いられた影響からか、日本での劇場公開は無し、当シリーズも終了かと思われたものの、ショートフィルムを扱う映像プロジェクト「V/H/S:Video horror short」で成功し、その後立て続けに「V/H/S/94」、「V/H/S/99」、「V/H/S/89」と新作を打ち出したものの…
日本ではソフト販売すらされないという一大ショックに陥ってしまった。簡単に書いたが個人的に本当にショックだったのである。
そんな中公開された本作にはかなりの期待をしていた。この際面白くなくても良いやとさえ思っていた位だが、これがまた面白くて大当たりである。
好きなシリーズだが正直コケた第3弾からあまり刺さる作品に出会えず(YouTubeに誰かがアップした日本語字幕無しの94、99、89を鑑賞済み)、もう終わったものだと勝手に思っていたが、第7弾に来て新機軸と原点回帰を織り交ぜた作品に出会えるとは思わなかった。このシリーズは何といってもエロ+グロ+意味不明の三拍子が見どころなのだが、3作目から6作目にはイマイチそのテンポが弱く、どちらかと言うと地味なイメージになっていたのだが、本作の初っ端からチェーンソーでゾンビの頭を叩き斬るそのハイテンションさにやられてしまった。ムンバイの女優が暴れるのも良かったが、本作には一貫して1つのテーマがある。それが、「エイリアンとの遭遇」なのだ。メインストーリーはシリーズで初めてドキュメンタリー形式になっており、その合間でVHSの映像が流れるのだが、今回は映像の数々がメインストーリーに影響する事はなく、全作品が独立した形で存在しているというスタイルであった。本作から羽ばたいていったアダム・ウィンガードはもうすっかりハリウッドで活躍し、「ゴジラVSコング」で特大ヒットを出すフィルムメーカーになったが、シリーズのしがらみ等に捉われずに好きな様に好きな作品を描けるこういった舞台は我々観客もだが監督らも息抜き程度に自由に出来る為、このシリーズはやはり続けるべきだろう。だからこそ「ドクター・スリープ」のマイク・フラナガンや、「ドクター・ストレンジ」や「ブラック・フォン」のヒットメーカー、スコット・デリクソンらも参戦するのだろう。次回作はいつになるか不明だが、マーベル作品で幹部を務め、対立した結果DCに移り、この夏その真価が問われる「スーパーマン」が控えるジェームズ・ガン監督は興味津々では無いだろうか。その際は是非劇場で観たい。
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