罪人たちのレビュー・感想・評価
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吸血鬼というモチーフで描かれる差別の歴史。素晴らしき闇鍋映画
【イントロダクション】
禁酒法時代のミシシッピ州クラークスデールを舞台に、双子の兄弟がオープンしたバーに吸血鬼が襲い来る。主演のマイケル・B・ジョーダンは1人2役で双子役を務める。
監督・脚本は『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)、『ブラックパンサー』(2018)のライアン・クーグラー。
【ストーリー】
1932年。1人の若者が、牧師の説教中の教会に入って来た。血だらけのボロボロ姿で壊れたギターのネックを持つその姿に、教会内は壮絶とするが、牧師のジェディディアは彼を受け入れる。牧師は若者の父であり、彼に何が起きたのか問う。若者の脳裏には、昨夜に起きた惨劇の様子がフラッシュバックしていた。
1日前。双子のイライジャ・ムーアとイライアス・ムーアの通称“スモーク&スタック”兄弟(マイケル・B・ジョーダン)が、故郷であるミシシッピ州クラークスデールに戻って来た。彼らは第一次世界大戦の退役軍人であり、シカゴで大物ギャングのアル・カポネの組織で働いていたが、かねてよりの夢であったジュークジョイント(黒人労働者たちが集まり、バーや音楽の演奏、ギャンブル等をする娯楽施設)を開業する為、ギャングの金や酒類を盗んできていた。
2人は白人の地主ホグウッドから製材所を買い取ると、店のオープンに向けて準備を開始した。
2人は従兄弟でありブルース・ミュージシャン志望のサミー(マイルズ・ケイトン)を迎えに行く。「ブルース・ミュージックは悪魔と繋がる超自然的なもの」だというジェディディアの警告にも拘らず、サミーは兄弟の仲に加わる。
スタックはサミーと共に駅に向かい、ハーモニカやピアニストのデルタ・スリム(デルロイ・リンドー)を勧誘する。スタックはそこで、かつての恋人であったメアリー(ヘイリー・スタインフェルド)と再会する。メアリーは勝手な判断で自分を捨ててシカゴに向かったスタックを恨んでいたが、彼に対する愛を捨て切れていなかった。
スタックは更に、店の用心棒として綿畑の小作人コーンブレッド(オマー・ベンソン・ミラー)を引き込む。
一方、スモークは街で中国人店主のグレース(リー・ジュン・リー)とボー(ヤオ)夫妻に店の看板や食材の手配を頼み、亡き娘の墓参りをする。彼は妻でありフードゥー教の修行者のアニー(ウンミ・モサク)と再会し、彼女をバーのコックとして雇う。
時を同じくして、アイルランド移民の吸血鬼レミック(ジャック・オコンネル)は、チョクトー族の吸血鬼ハンターに追われ、KKK団員のバート(ピーター・ドライマニス)とジョーン(ローラ・カーク)夫妻の保護を受ける。レミックはバートとジョーンを吸血鬼に変え、行動を共にする。
開店初日の夜、店は大賑わいを見せ、サミーやスリム、サミーが想いを寄せる歌手のピアライン(ジェイミー・ローソン)がステージを盛り上げる。中でもサミーの歌うブルースは超常的で、過去や未来から様々な黒人ミュージシャンやダンサー、民族音楽家達を精霊として呼び寄せる。しかし、その歌声はレミック達吸血鬼といった邪悪な存在をも虜にし、呼び寄せてしまっていた。
レミック達は、旅をしている音楽家の一団だとして、店の前でスモーク達にブルースを披露し、「金ならあるから中に入れてくれ」と懇願する。しかし、スタックは黒人限定の店に彼らを迎え入れるわけにはいかず、追い返した。だが、スモークは店の売り上げがアメリカドルではない街での用途限定の金券による支払いが少なくない事から、店の採算が2ヶ月で破綻する事を悟っていた。店を訪れていたメアリーは、経営を破綻させまいとレミック達を呼び戻す事を提案し、彼らにコンタクトを取りに行くのだが……。
【感想】
まず、本作のレビューを執筆するにあたり、パンフレットが売り切れていた事が何よりも悔やまれる。
とはいえ、私は運良く鑑賞前にXにて本作の基礎知識をネタバレ抜きで解説している「シネマリン【映画・ドラマ】」さんのポストと、それらを纏めたnoteを閲覧する事が出来たので、作中の様々なワードや主人公達の立場を混乱する事なく楽しめた。ここに感謝の意を表したい。
また、鑑賞後に確認出来るネタバレ有りの解説noteも非常に面白いので、復習も兼ねて閲覧を推奨したい。
本作のプロットを聞いて真っ先に思い浮かぶのは、クエンティン・タランティーノ脚本、ロバート・ロドリゲス監督による異色の吸血鬼作『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(1996)だろう。それもそのはず、ライアン・クーグラー監督は同作の大ファンなのだそう。また、監督は同じくロバート・ロドリゲス監督による『パラサイト』(1998)にもオマージュを捧げており、作中で仲間や客が次々と吸血鬼に変えられていく様子や、「招き入れられないと家に入れない」という吸血鬼の特性からくる店の扉の前での問答に、その様子が伺える。
なので、私は最初、本作を「吸血鬼映画」と認識して鑑賞しに行った。しかし、吸血鬼はあくまで黒人差別や移民差別のメタファーとしての舞台装置に過ぎず、その実はかなり「音楽映画」としての特色が強いものだった。
そんなわけで、肝心の吸血鬼軍団との死闘が始まるのが映画も終盤に差し掛かってからだったり、戦闘そのものは短かったりと、純粋な吸血鬼映画に対する期待には若干の肩透かしを食らった。
しかし、クライマックスでのスモークによる白人至上主義者による組織、KKK(クー・クラックス・クラン)の大虐殺シーンの熱量と、60年後にミュージシャンとして成功したサミーを、吸血鬼として生き延びていたスタックとメアリーが訪れるシーンの味わい深さで、個人的にはかなりのプラス。このスモークによる大虐殺は、タランティーノ的な“フィクションによる暗い歴史へのカウンター”としても受け止められた。
また、音楽映画として捉えれば、本作はとにかく作中からエンドロールに至るまで、作品を彩る楽曲が悉く素晴らしい!特に主題歌のロッド・ウェイブによる『Sinners』がお気に入り。
映像面においても、サミーの歌によって民族音楽から最新のミュージシャンにクラブダンサーと、過去や未来という時間の枠を超えて様々なアーティストが一堂に会するシーンは本作の白眉。
更に、本作は“音”そのものの使い方も良い。スリムがサミーに白人による差別を語るシーンで、会話の後ろに騒動の音声を流すという演出が良かった。映像ではなく、音で過去回想をするというのは、音声を含める映像作品ならではの強味と言える。
皆でリズムを取って踊るシーンの地響きまで伝わってくる様子も印象的だった。
ストーリー展開については、序盤から丁寧に展開される店のオープンに向けた仲間集めのシーンが1番面白かったかもしれない。個性豊かなキャラクター達が、互いに利益や友情・愛情によって集っていく姿は、観ていて非常にワクワクさせられた。
クライマックスで、惨劇を生き延びたサミーが父の「ギターを捨てろ」という言葉を無視して、壊れたギターのネックを握りしめて車を走らせる姿も熱い。
意外と下ネタも多く、絡みシーンも多い。スタックの語る「女を喜ばせたければ、ボタンを探れ。アイスクリームを舐める時と同じ、“優しくゆっくりと味わう”のさ」という台詞には笑った。
【吸血鬼というモチーフを基に描かれる、差別する側・される側という構図】
この事件の元凶たるレミックが「アイルランド移民」というのがミソで、彼らもまた、かつては黒人と同じく差別されていた。しかし、白人としての権利を獲得した事で、差別側に回ったという歴史を持つ。だからこそ、レミックの言う「友愛と友情」という台詞、スタックら黒人を吸血鬼化して、不死の獲得と迫害からの解放を与えていくのは、彼にとっては本当に救済行為でもあるのだ。サミーの歌を使って失われたコミュニティの魂を呼び戻そうとする様子は、彼もまた「奪われた側」である事を示している。
しかし、そこには同時に、差別する側に回れたからこその“傲慢さ”も感じさせる。白人優位のアメリカ社会が、ブルースをはじめとした様々な黒人文化を簒奪してきたように。
あくまで舞台装置の1つに過ぎないが、それでも(だからこそか)吸血鬼の設定は基本に忠実である。
・太陽の光の中では生きられない
・招かれなければ建物に入れない
・ニンニクや聖水が弱点
・木の杭で心臓を穿たれれば死ぬ
このように、吸血鬼とは実はかなり不便な存在ではあるのだ。また、陽の光の下で生きられないというのは、まさに読んで字の如く“日陰者”として生活せねばならない。
更に、本作には独自の設定として、「痛みや意識、記憶を共有して一つになる」というものがある。
これは、アメリカ社会が様々な文化を吸収して、巨大に発展してきた歴史そのもののメタファーであるだろう。それが良いか悪いかは、個人的には判断しかねる。だが、本作が本国にて批評家と観客、双方から大絶賛で迎えられている事は、本作のテーマが彼らに多くの考えを呼び起こさせたという一つの回答と言えるだろう。また、“個”を失わせて“全体”に取り込もうとする様子は、カルト宗教も連想させる。
吸血鬼となった時点で、個としての真の“自由”は永劫失われてしまうのだ。それこそ、「好きな舐められ方」まで共有されてしまう程に。
ところで、この時代中国系移民は白人と黒人の中立に位置し、主に黒人居住区で食料品や日用品の店を経営して生計を立てていたそうだが、吸血鬼をバーに招き入れる役割を中国人のグレースに任せている点は少々引っ掛かった。家に残してきた娘の為に仕方なくはあるのだが、吸血鬼が差別のメタファーである以上、構図的にもやはりその役割は黒人でありリーダーであるスモークが果たすべきだったように思う。
アジア系の人間が損な役回りや無能なキャラとして機能させられているのは、それも一種の差別意識が潜在的に潜んでいるように感じてしまうのは、同じアジア人だからであろうか?
【ポストクレジットで結実する、本作のテーマ】
サミーが教会で歌う『This Little Light of Mine』の「この小さな光を輝かせよう」とは、限りある生を全うするという彼の決意と、人間讃歌なのだ。
自らの決意を胸にブルースを歌い続け、限りある人生を懸命に生きて成功した老サミーも、吸血鬼として永遠の若さと命を手に入れたスタックも、人生における最良の日として思い浮かべるのは、1932年のあの日。
たった1日、それも更に限定的な時間内でのみ、彼らは真の“自由”を獲得し、一つになっていたのだ。だからこそ、サミーはスタックの申し出を断るし、スタックはあの日を鮮明に記憶し、懐かしさを抱いている。
「自分の意思で、限りある命を生きる」
本作が提示するテーマは、普遍的で揺るぎない価値観なのだ。ホラー映画でここまで真摯に人生について考えさせられるとは思わなかった。
【総評】
吸血鬼というモチーフを通じて描かれる、アメリカ社会と黒人差別の歴史。ブルースをはじめとした音楽の魅力。その他下ネタからアクションに至るまで、映画の面白味を存分に詰め込んだ、何とも贅沢な「闇鍋映画」だった。
本国でのスマッシュヒットを受けての緊急日本公開故仕方ないとはいえ、こんなに面白い作品が約30館という小規模公開なんて、あまりにも勿体ない。
余談だが、本作はIMAXシアターでの鑑賞がベストな作品ではあるが、あくまで本作は“SHOT WITH IMAX FILM CAMERAS(部分的にIMAX 65mmカメラで撮影された作品)”である。その為、グランドシネマサンシャインのスクリーンでは、縦長のアスペクト比と通常シアターでの画角とが上映中にコロコロと切り替わる仕様となっている。これについては、私は『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)で経験済みなのだが、やはり画角がコロコロ変わるのは気にはなる。なので、鑑賞予定のある人は、余程の拘りがない限りは、現在日本で最も普及している4Kレーザー上映のIMAXシアターでの鑑賞でも問題ないとは思う。
てんこ盛りムービー
キリスト教にも人種差別にもヴァンパイヤにも縁遠い日本ではやや分かりにくい内容かも
それらの要素を薄くくみ取りつつエンタメ目線で見た評価が★3.5くらい
はまる人やささる人にはもっと違う見え方があるのかもしれませんが
いろんな要素が盛り込まれていてどういう映画なのか掴みどころがないまま終わってしまった
前半のドラマ部分は興味をそそりますがバックボーンの説明だけであまり見えてこないです
それぞれの関係性を深堀りしないまま泥臭いドラマ部分から後半のヴァンパイアパートへ展開が変わります
双子が生まれてから育った話とか育った家の娘との恋愛とか子供を亡くしたお兄さんのエピソードとかどうやって成り上がったのか、兄弟の絆がどう強まったかだけでも十分映画にできそう、サミーの目線でもストーリーを作れそうだし、チャイニーズ夫婦の話、歌のうまい人妻や飲んだくれのブルース奏者 それぞれの物語 ヴァンパイアのスピンオフとか・・
1本の映画に盛り込み過ぎて逆にもったいなかったような気がします
ドラマでシーズン6くらいは作れそうな濃いキャラクターたちだけが印象に残りました
お客さんは少なかったです
ブルース・ブラザーズ+フロム・ダスク・ティル・ドーンを、クーグラ監督とマイケル・B・ジョーダンが料理した逸品
ネタバレあり
デビュー作からコンビを組んでいる俊英ライアン・クーグラー監督とマイケル・B・ジョーダンのコンビの最新作で、途中で味変ならぬジャンル・チェンジする作品で、約137分の長尺もダレなく進む。(説明セリフは多め)
ジャンル・チェンジすると言っても冒頭からフリが、あり初見でも感の良い人ならわかる様に構成しておりその巧みさに唸るのと、内容的には同じ構成の傑作『フロム・ダスク・ティル・ドーン』に『ブルース・ブラザーズ』的な前半を、クーグラ監督達のアイデンティティでもある黒人音楽の要素と系譜をたっぷり描き、自分達の所謂ルーツを託した大ヒットマーベル映画『ブラックパンサー』と並ぶテーマを扱っていると思う。
1930年代の初頭なので悪名高い禁酒法も残っており、その頃のアメリカ南部の濃厚な描写も映像もIMAXの65ミリフィルムを使い堂々たる風格を感じる(残念ながら都合で通常版での拝見ですが…)
音楽物とホラーにジャッキー・チェンやジャン・クロード・ヴァン・ダムなどの活劇スターやウィル・スミスもやっていた一人二役(双子設定が多い)で主演するジャンルものエクスプロイテーション映画の様相もありますが、ライアン・クーグラー監督作だと若干弱かった活劇面の捻りが足りないとは思うが、その辺は興味ないのかも?だが、突発なワイヤーアクションや画面にマッチしないCGなどを、乱用されるより良いかも。
個人的には、吸血鬼を追っていたネイティブ・アメリカンのハンターの佇まいに凄みとカッコ良さもあり活躍して欲しかったかな。
悪魔を魂を売るや呼び込むと伝えられるブルースを題材にその発祥で現代のロックやヒップホップまで発展させたアフリカ系アメリカ人による正しい面や同じ奴隷労働に準じて差別を受けていた中国系アジア人の真っ当な描きかたなども、トランプ以降のアメリカでこの作品が超ヒットしたのは救いだと思う(と思うたらイラク攻撃のニュース流れてきてガッカリだよ)
長年映画を観ていた映画ファンなら元ネタ的な『ブルース・ブラザーズ』や『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を、クーグラ監督とマイケル・B・ジョーダンが、自分達のルーツとして料理したなかなかの逸品で一見の価値はあるので、音響の良い映画館での鑑賞がオススメです!
余談
チャドウィック・ボーズマンが存命だったら今作はマイケル・B・ジョーダンと兄弟役で見たかったかも
ブルースで思い出す映画として70年代から80年代に優れた活劇映画を作り映画ファンに信頼されていたウォルター・ヒル監督のフィルムグラフィティーに妙な作品がありタイトルは『クロスロード』(1986年)
ブルース・ギタリストを目指す青年のラルフ・マッチオ(当時は若手人気スター)が、ブルースの為に悪魔に霊を売ると言われるクロスロードを目指しギター対決をする寓話的作品で、最後のギター対決で意外な手を使って勝つのだが、ブルースが題材なのにそれかよ!と一部音楽ファンからツッコミを受けた作品で、ロックの寓話と謳った『ストリート・オブ・ファイヤー』(1984年)撮ったヒル監督がコレかよと思った。(ちなみにアメリカから一年程遅れて、少な目の規模でひっそりと日本公開された)
スタックと連れ添うヒロインにあたるメアリー役の設定は、片方の親がのハーフ(だよね)黒人白い肌のアフリカ系と割と珍しい印象ですが、思い出すのは、映画『攻殻機動隊』などで、海外でも人気のある士郎正宗の近未来SFアクション漫画『アップルシード』の主役でヒロインでもあるデュナン・ナッツで、彼女も明るい髪と白い肌の女性だが、母方がアフリカ系のクォーターで、劇中で白い黒人と言われていて母親は人種差別者に突然射殺された過去があり、相棒で恋人のブレアレオス(事故で全身をサイボーグ化してる)もヨーロッパ生まれの黒人の設定で発表された80年代当時としては進んでいたのだが!日本で2000年代に劇場版アニメ化された時に、人種設定がデュナンとブレアレオスが共に白人に再設定されており、ハリウッドの実写版攻殻機動隊で、主人公の草薙素子を白人スターが演じていて日本でも批判されたホワイトウォッシングを日本でもやっているのが残念(ガイナックスが80年代に手掛けたOVA版にはその説明はない)
クオリティ高い
人種差別に真っ向から中指を突き立てた怪作ホラー
賛
エンタメとして最高級の完成度でありながら、全編にわたって明確に強いメッセージ性を含んでいるハイクオリティな作品だという印象。
映像もさることながら、この映画は音楽が素晴らしい。自分が劇中最も震えた、サミーが"I Lied to You"を歌うと同時に様々な時代の音楽が登場するシーンでの音の重厚感が半端ないし、歌曲だけでなくスコアも良い。
本作においてブルース音楽は代表的な黒人文化として扱われており、それにつられて酒屋に現れる吸血鬼たちは小さなコミュニティ独自の文化を無理矢理併合して吸収しようとする大衆のメタファーだと思った。
最初のスモーク&スタック兄弟の登場シーンカッコ良すぎた。マイケル・B・ジョーダンの持つ華が半端ない。
否
個人的には若干規模が小さく感じてしまった。アル・カポネの名前が登場した時点でギャングの介入を期待してしまっただけに、一夜限りの騒動で終わってしまったのは本当に少しだけ残念。
あとこれは完全に好みの問題なのだが、人種差別と絡めるには吸血鬼という存在は少しファンタジーが強すぎるかなとも思ってしまった。
傑作だった!ぜひIMAXで
音楽のシーンが最高だった。酒場のシーンはIMAXの大画面に時間も空間も混在する。アイリッシュの音楽も対抗してくる。この二つのシーンだけでも映画館で見る価値がある。
マイケルBジョーダンが双子でかっこよさが2倍に。
KKK皆殺しが爽快。マイケルBジョーダンのガンアクションをIMAXで撮りたかったんだと思う。
スモークもスタックもこの世ではない場所で魂のレベルでしあわせになるところが魅力的だと思った。
ヴァンパイアも古典的なルールに則っていてある意味安心してみられる。いろいろツッコミどころはあるが。
IMAXで広がる綿花畑や空も迫力があり、日の出へとつながる。
上映終了後、拍手が起きてた。
音楽的な解釈とか、宗教的な解釈とかはよくわからないので、どこかで解説を読めるといいな。
どんな映画かわからず観に行ってそこまで期待してなかったけど、ひさしぶりにもう一回みたい!と興奮した。
観客は7〜8割男性だった。宣伝のビジュアルがアクション映画っぽくて、もっと音楽推しても良かったのでは。
結局IMAXで2回見た。もう一回みてもいいかも。IMAXの使い方上手い。まだ30代、恐るべし、ライアンクーグラー。
2回目みると中国人のボーもなかなかかっこいい。チャンチェンあたりがやってくれてもよかったのでは。中国語のシーンで話してるのは広東語?芸が細かい。
コントラストが効いてくる
前半は差別的な社会で強く生きようとする人々と音楽の人間ドラマ、後半は打って変わってガッツリとしたアクションホラーで、そのコントラストも全体の物語としてうまく効いており、とても面白かったです。
基本1日の出来事ということで、時代背景や登場人物の人となりが伝わる前半から、突然の惨劇をどう乗り切るかという後半まで、テンポよく分かりやすくまとまっていると思いますし、差別や宗教的な罪について描かれているのも印象深いです。
黒人への理不尽な襲撃は現実と重なりますが、今作の襲撃者も理不尽な迫害を受けて来た移民であったと思われ、理不尽な暴力の連鎖に複雑な気持ちにもなります。
襲撃者を倒した後の展開は、失われたものへの想いや覚悟など、目頭が熱くなってしまいました。
音楽が重要なキーとなっていますが、音楽に詳しいわけではないということもあり、中盤の音楽の魔術的力が示される場面はカオスでシュールで面白い表現とは思ったものの、それ程入り込めませんでしたが。
とは言え、全体として音楽の力は強く伝わり、希望を感じるもので良かったです。
ラストに登場した二人にとっては、ハッピーエンドだったのかもとも。
しかし、人間社会では一緒になれなかったということでもあり、やるせなさも感じます。
黒人差別の歴史に、音楽映画と虐殺ホラーが同居するバランスの妙
黒人への差別と搾取に満ちた怒りの塊を、良質な音楽と過激な暴力で包んだエンタメ作品でした。
禁酒法の時代を舞台に、元ギャングだった黒人の双子が故郷で一獲千金を狙って、黒人向けの歌と踊りの酒場(ダンスホール)を作ったところ、次々に襲撃者が!
やってくるのが、夜は吸血鬼(しかもかなりゾンビ寄り)、昼は白人至上主義 のKKKどもで、掃いて捨てるほど湧き出て、いつまでも黒人を殺しに追いかけてくるのは両者とも同質という、痛烈な皮肉。
理不尽な暴力に対抗する手段は、家族や友人との絆であり、自分が死んでも一族の幼い人間を守るという高潔な魂だという姿を描いた、重厚な社会的メッセージを持つアクション・サバイバル・ホラー作品でした。
全編に流れるリズム&ブルースのかっこよい“音楽映画”と、チープな大虐殺ホラーが並行して存在するバランスの妙。
しかも、70mmフィルムカメラによって撮影され、1.43:1と2.76:1 の2つのIMAXが生かされた画面構成の巧みさ。
満足度が高かったです。
どこから来たのよ
1932年ミシシッピの田舎町でシカゴから帰ってきた双子のギャングが開いた酒場がヴァイオレンスな事態に陥る話。
教会にやって来たギターのネックを持った傷だらけの若者から始まって行くけれど、ん〜よく見えないフラッシュでの匂わせはあまり好みじゃ…。
1日前、製材所を買ったスモーク&スタックにサミーが加わり、酒場の準備をみせていく流れはかなり面白く期待値が高まったけれど、先住民に追われる男の行で、えっ!?そういうヤツ(´・ω・`)
そうとわかってもそれなりには面白かったけれど、ここのあらすじ紹介に書かれている情報以外知らずに観賞したし、このタイトルだからそういうのじゃないのを期待してしまったし、前半がとても良かったからこれじゃない感でモヤモヤだった。
盛りこみすぎでは?
全米で脅威の大ヒットということで気になっておりましたが、あらすじを読んでも要領を得ないので劇場へ。
一言でまとめるとタイトル通り盛り込みすぎだと思う。
天才的なブルースの才能をもつ少年サミーの歌はある種シャーマンの神おろしの如き効果を発して、彼の歌で人々の持つルーツ、そしてそれぞれの神や体内に脈々と流れるリズムがクラブの一つの場所に集結して踊り狂う。まさに文字通り血湧き肉踊る深部の高まりを感じる場面だった。個人的に出色はその場面がピークで、その後の吸血鬼との戦いのくだりは、えーと、これって何の話だったっけ?と首をかしげるような思いにずっととらわれていた。
でもエンディング近くで『最高に幸せだったあの時』な一面の綿花畑のど真ん中の一本道を、抜けるような青空へ向けて車が走っていく、あの場面は清々しくいい画面。ここで終わってほしかった。その後は私としては蛇足でした。
スコットランドルーツとの対比も興味深くはあれど。吸血鬼とのバトルは目新しいわけでもなく、ホラーとしてはたいして怖くもなく。ブードゥー魔術は雀の涙程度の効果でしかなく。ずっと生き続ける悲哀も羨望もない。愛情ある相手との対決ならばゾンビものでもっといいものありそうだ。
KKKをやっつけるから人種差別への対抗としての爽快さはあるんだろう。
ギルティではなくわざわざシンだから、キリスト教の原罪の意味合いでの罪人たちのはず。教えに背く罪?そもそもの存在の罪?兄弟での争い?それとも異教?各人が抱える足かせからの解放、自由への渇望が当時の時代背景からは罪ということ?とにかくあれもこれもと要素を入れ込みすぎて結局焦点が絞れてないのでは。
もしも黒人主軸だからと米国で評価が高いのであれば、ポリコレの弊害じゃないのだろうか…。
でも作品全編に流れるブルースはどれもよくって音楽に☆加算です。
ホラー映画史上最高傑作の一本‼️
何なんだ、この格調が高すぎるサバイバル・ホラーは‼️1930年代。ミシシッピ州の故郷の田舎町に戻ってきた双子の兄弟スモークとスタックは、いとこのサミーや仲間とともに当時禁止されていた酒や音楽を振るまう酒場 "クラブ・ジューク" をオープンする。しかしオープン初日の夜、三人の招かれざる客たちが現れる。彼らは血に飢えたヴァンパイアだった・・・‼️こう書くと流行のB級ホラー臭がプンプンするのですが、これはキューブリック監督の「シャイニング」と並ぶ、トンデモない名作ホラーだと思います‼️根底にあるのは当時の人種問題‼️ "クラブ・ジューク" が白人禁制だったり、劇中に度々登場するKKK、登場人物たちが差別を受けてきたバックグラウンド、ブードゥー教に精通したスモークの妻アニー、実はアフリカ系の血を引いていて当時としては法律違反だったヘイリー・スタインフェルドのメアリーのキャラクターなどなど‼️ "クラブ・ジューク" はそんな彼らの自由への象徴であり、サミーが牧師である父から禁じられたギターを演奏するのも自由への渇望ですよね‼️そんな彼らの自由への欲望の障壁としてヴァンパイアたちが現れ、ここでvsヴァンパイアの凄絶なノンストップ・サバイバル・アクションが展開‼️ヴァンパイアだらけのバーを訪問してしまう「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の逆パターンですね‼️このシーンは阿鼻叫喚の凄まじいバトルが展開するんですけど、木の杭やニンニク漬けで抵抗する、昔ながらのヴァンパイア退治の戦法が好感持てるし、ヴァンパイアのビジュアルもモンスターもどきではなく、赤く光る眼と鋭い牙のみのシンプルなもので、そのシンプルさゆえに恐怖感が倍増してます‼️殺戮シーンもグロさは控え目にしてあるのもイイですね‼️スモークがKKKもどきの連中と繰り広げる凄まじい銃撃戦も強烈な見せ場です‼️そして今作を単なるヴァンパイア・ホラーとは一線を画すものとしているのは、ストーリーはもちろんのこと、全編にあふれてる素晴らしき音楽たち‼️サミーをはじめ、黒人たちが演奏するブルースはもちろん、ヴァンパイアの三人が奏でるアイルランド・ミュージックをはじめとするカントリー・ミュージックもホントに心酔させられる‼️ラスト、現代で年老いたサミーによるライブ・シーンもホントに胸が熱くなります‼️そんな年老いたサミーをスタックとメアリーが訪ねるシーンも印象的ですね‼️ヴァンパイアとなっても、昔の仲間だったサミーの生き方を長年尊重してきたスタックとメアリーの優しさや心情、哀愁が垣間見れる素晴らしいラスト・シーンだし、現代のファッションに身を包んだスタックとメアリーもとてつもなくイカしてる‼️一人二役を演じたマイケル・B・ジョーダンは見事だし、わがゴヒイキであるヘイリー・スタインフェルドもホントに魅力的‼️そんなジョーダンと名コンビであるライアン・クーグラー監督も、アフリカ系アメリカ人たちの深い文化や歴史をヴァンパイア・ホラーと融合させた手腕はホントに素晴らしいと思います‼️早くも名匠の域に達している‼️思えば「ロッキー」のスピリットをスタローン以上に解っていたのはクーグラー監督だったし、今や一大フランチャイズであるMCUで、アカデミー作品賞ノミネートの実績があるのもクーグラー監督だった‼️これからもクーグラー監督の発表する作品にはチョー期待です‼️
KKKの爪痕
罪人たち Sinners
禁酒法が廃止された頃の話で、
アメリカの南北問題は、今日もバンパイアとして残りつづけ、あの忌まわしいKKKの爪痕を忘れずにブルース魂を歌い続けるブルーズシンガーの話…
シカゴから故郷ミシシッピに逃げて来た悪の双子兄弟がダンスホールを開店し、その当日、黒人だけでブルースで乱舞爆発するダンスバーに、
アメリカンワルツのC&W演奏者が水を指す。
資金不足のためC&Wに出演料を取ってライブ参加のディールを白い黒人女性が買って出る!
怪し、この店の不動産売買方法が胡散臭い。
建物床だけが綺麗に清掃洗われている?
この敷地内で好きなことができる?と言うことはしてきた?誰が?何を?
事件があるなら地元民なら知らない訳がない?
何かが起きることは間違いないが、なんだろう?
まあ、黒人だけの飲酒ライブは、正に乱舞狂乱だなぁ
全身がバネの様にはち切れている。
男女交際も情熱的だ。
こんな黒人天国に、白人のカントリー&ウエスタンはない!!!
えっ、ここからホラー?
KKKは、実話だったのかなぁ?
エンディングロール後も見て下さい。
(^ν^)
罪人たち
Sinners
「ブラックパンサー」「クリード チャンプを継ぐ男」のライアン・クーグラー監督が、これまでの長編作品でも数多くタッグを組んできたマイケル・B・ジョーダンを主演に迎えて描いたサバイバルスリラー。
1930年代、信仰深い人々が暮らすアメリカ南部の田舎町。
双子の兄弟スモークとスタックは、かつての故郷であるこの地で一獲千金を狙い、当時禁止されていた酒や音楽を振る舞うダンスホールを開店する。
オープン初日の夜、欲望が渦巻く宴に多くの客が熱狂するが、招かれざる者たちの出現により事態は一変。
ダンスホールは理不尽な絶望に飲み込まれ、人知を超えた者たちの狂乱の夜が幕を開ける。
主人公の双子をジョーダンが1人2役で演じ、
「バンブルビー」のヘイリー・スタインフェルド、「フェラーリ」のジャック・オコンネル、「ザ・ファイブ・ブラッズ」のデルロイ・リンドーが共演。
クーグラー監督が脚本・製作も務め、スタッフにも美術デザイナーのハンナ・ビークラー、作曲家のルドウィグ・ゴランソン、衣装デザイナーのルース・ E・カーターら「ブラックパンサー」のチームが再結集した。
罪人たち
Sinners
2025/アメリカ
人種問題のドラマか、一晩中歌い踊る狂乱か、吸血鬼か 各要素がバラバラでうまく絡み合っていない
1930年代アメリカ南部の田舎町を舞台に、人種問題の人間ドラマを背景に、吸血鬼との一晩の抗争を描く。
IMAXフルサイズでの鑑賞で、久々にいくつかのシーンでは天井から床までの映像を味わえました。ところどころだけなのが残念。
終映後は、めずらしく拍手が起きましたが、自分としては物足らず。
人間ドラマ部分も、吸血鬼部分も、そのミックスは面白いが、両方中途半端に終わった感じ。
人種問題ではきっと数々の示唆があるに違いないのですが、不勉強でよくわからず。
公開翌日昼にもかかわらず、早くもパンフレットが売り切れのため、背景の解説を読むこともできず。
グランドシネマサンシャイン池袋では良く有ることですが。
その中で、ダンスが盛り上がり、時間と空間の境界線を超越したエネルギーが巻き起こるところがみどころ。
この部分について、予告編から、一晩中踊り明かす話ことを中心にした話と思い込んでおりましたが、この狂乱のダンスは1曲か数曲のみで、あとは「よくある」吸血鬼との攻防戦になってしまうのが残念でした。(「遊星からの物体X」的な要素もありつつ。)
吸血鬼であることに人種の偏見による対立をうまく組み合わせれば、面白くなってたかもしれない。
中盤で、すぐに黒人たちも吸血鬼になってしまって、人種問題が関係なくなると、単なるB級ホラーになってしまい、その頃には、歌とダンスも関係なくなってしまうのが、非常に残念。
吸血鬼に引っ張られすぎたうえに、その描写も平板で、人間ドラマ部分がおざなりになってしまうのが本当に残念でした。
登場人物の中でも、外見は普通の白人と変わらない女性について、もっと掘り下げるとかあっても良かったとも思います。
『罪人たち』というタイトルの意味も不明。
タイトルなし(ネタバレ)
※ネタバレになるかもしれない感想
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』と比較してる感想もみるけど、序盤から出てくるのであそこまで唐突ではありません
というかあの頃はSNSもなく映画情報も月イチの雑誌くらいしかなかったのでネタバレとかも中々喰らわなかったですが(浜村淳氏からくらいですか)、『フロム・ダスク〜』もあまりの展開にホントに劇場でビックリしたものですがああいう体験は最近では難しいですね。
IMAXで上映中に画角変わることにそれほど効果あるかなと感じることも多いのだけど、この映画は結構効果的だなと思いましたし、音楽的な面からもIMAXがお勧めです、と言いたいけど上映館少なすぎですよね。
悪魔とのダンスは、至高の映画館体験
時として生まれながらに真の音楽を鳴らす者がいて、その音楽は生と死のベールを曖昧にしてしまう…。そんなふうにあらゆるジャンルもカルチャーも清濁併せ呑む、唯一無二のカタルシス。黒人の歴史を語る上で欠かすことのできないブルースから今日まで脈々と続く音楽の広がり、ルドウィグ・ゴランソンによるスコアと素晴らしいサントラの充実っぷり。べらぼうに素晴らしい、IMAX撮影も美術も圧巻。
タイトルの「罪人」とは?吸血鬼による噛み跡と、銃痕の類似性。人種差別が憚られることなく社会的に全肯定されていた白人至上主義全盛の時代に、真面目に生きていたにも関わらず犯してもいない"罪"で投獄や罰を受ける者もいれば、また生き延びるために"罪"を犯さざるを得なかった者たちへ。傷跡を抱えて生きていく。根底に流れる形で、頭でっかちや説教臭くなく壮大なテーマを自然と織り込んでいて、本当にいい映画・語り口ってこういうことだよなと感心した。籠城モノにKKK、吸血鬼に噛まれて仲間になっていく図式もまた示唆的・表象的。そして性の話も。タランティーノもジャンルを更新するけど、タラちゃんの場合はあくまで多くの作品をレファレンス(出典)する。
王道から意表をつく真のオリジナリティ。安易なジャンプスケアに頼らない巧みな演出=本物の恐怖にビクビクと怯えて、血みどろなスリルライドに興奮して、歴史ありな胸打つドラマに泣いて、ガッツポーズしたかと思えばグッとエモくなる…。日が沈むまでの数時間は、人生で最高の一日だった。日中パートが決して本題に入るまでの助走や説明パートに成り下がることなく、それ自体にしっかりと意味も血も通っているのを感じて、鑑賞後の余韻に繋がる厚みをもたらしている。
ライアン・クーグラーの盟友で若き盟友な、本作でも二の腕(上腕二頭筋?)仕上がりすぎ腕たくまし太すぎなマイケル・B・ジョーダンの一人二役な双子は青と赤。冷静キャラとお調子キャラの対比は一見分かりやすいものの、そこはクーグラー流石に面白い。近年よく見る複数の画角がシーンやカット毎に入り混じるカット破りな構成すらも。クーグラー✕黒人の歴史。あくまでエンタメとして、それも半端なく面白いものとして昇華してしまう完全オリジナル作品で、ライアン・クーグラーの天才っぷりを遺憾無く感じられるの大傑作!トム・クルーズ絶賛も納得のシアター・エクスペリエンスはIMAXでの鑑賞推奨だ!
P.S. 公開ラインナップ最強すぎる今週末の中でも頭一つ抜けて楽しみにしていた本作、やっと観られた!!
キレイなフロムダスクティルドーン
前半と後半の振り幅が凄い
日本人にはハードルが高い。しかし強い力も感じる、観ておくべき映画
IMAXで鑑賞
あまり情報を入れずに見て、鑑賞後解説コラムや英語版wikiで少し復習しました。
1930年代の南部の設定であるが、当時は歴史的・文化的にアンデッドに対する伝承があったらしい。そういえばゲーム「レッド・デッド・リデンプション」は西部ではあるがDLCでアンデッドが出てきた。ただゾンビゲームが人気だからでもなかったんですね。
前半は’RDR’と同じような世界観で親しみが湧く。
中盤、一瞬の違和感が。(っといってもガッツリ分かるが…)
そして後半、問題の展開となる。
インド映画ではたまに全く作風が変わったりするが、それは解決編みたいなものだけど。この映画はかつて私が見て最も驚いた「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のような想像すらできない展開。
前半は黒人社会の生活とそこに根付くブルース音楽や酒場を丁寧に描き、後半一気にヴァンパイヤのみの展開へと変貌する。ただヴァンパイアも一定のルールがあるようで、家の外で音楽を奏でていて中まで襲って来ない。しかし中の人が発してしまった招き入れる言葉で一斉に襲いかかる。なんか憎みきれない。
エンドクレジットで現代に飛ぶ。
日本人には実体験がないアメリカの時代背景などは正確には理解できないが、強く何かを感じさせる、力がある映画だと思う。ただ誰が「罪人たち」なのかは分からなかった。
フロムダスクティルドーン、のりだね。
まさかの方向へ…
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