罪人たちのレビュー・感想・評価
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数時間の自由
双子のギャングが当時タブー視されていた娯楽を集めた酒場を開いたが、そこに招かざる客がやってきて…といった物語。
あまり予備知識を持たずに観たが…前半の印象としては、この時代に根強く残る黒人差別を題材にした社会派ドラマといった流れ。
双子も必ずしもキレイな人生を送ってきた訳では無さそうだが、燻る仲間達と自由を楽しみたい…そんな想いを感じながら観ていたら…ビックリする程の急ハンドル!!
ちょっと唐突過ぎて驚いたな…。
結局先住民の人達は正義(?)だったってこと?
っていうかアンタどこから来たのよ!?
後半は後半で、スリリングだしアツいし…で面白くはあったが…。
歌やBGMもとても良かったが、何と言うか、個々は美味しい食材だけど混ぜ合わせたら、う〜ん…って感じの料理が出来上がっちゃったみたいな印象でしょうか。
それでも終始、そこそこの長尺でも飽きさせるような場面は全然無かったし、怖い場面興奮する場面もありで面白い作品だった。
でも、最後やたらとサミーを皆で守ろうとしたのは何故?彼の歌がどうたらこうたらが関係してる?
んで、エンディング。スタックはわかるが彼女がいたのは…!?助かってたのか?
そして「数時間の自由」…中々にグッと来た。
それだけに、全編そういうドラマ作品で良かったのに〜、、、と最後の最後で思ってしまった。
それにしてもブルース、カッコよかったです!!
古典な吸血鬼とブルース…
サミーはクロスロードで悪魔に会うか
素晴らしかった
酒場を開業するギャングの兄弟が元気でタフで明るくてかっこいい。ホラー映画かと思ったら本格ブルース映画でもある。また、敵のバンパイアのカントリーミュージックも、ダサいだろうと対極的に描かれるかと思ったらけっこういい。バンパイアがそんなに強くないし、招待されないと建物に入れないとか、ニンニクに弱いとか杭で死ぬなど弱点があって人間が対抗できる。死んだと思ったら化け物になって復活するのが本当に怖い。
人間もバンパイアもエネルギッシュで見ていて元気が出る。
エンターテイメントとメッセージ性
ブルースウィズヴァンパイア。ドブロギター強い
どう見たらいいのか、おさまりの悪い映画。見どころは多いんですけど。
音楽映画?歴史ファンタジー?アクション?コメディ?
アイリッシュヴァンパイアが束になって歌いながら襲ってくるとか、笑いどころなの?差別に憤るというにしてはそっちも浅いような…
ブルース好きの人を誘ったら「‥というほど、ブルースにリスペクトとも思えないんだよな」という感想でした。女性ボーカルに不満だったようで。サミーはうまいんだけど、本人が歌ってるのかな?吹き替え?
最後のバディ・ガイを出したくて逆算して作った映画なのかも
なんじゃこりゃ~⁉だったけど音楽が良かったからね
アイリッシュビールとかダブリンが出て来る歌とか、何だろうと思っていたら、話がどんどんあらぬ方へ……
歴史話やバンパイア伝説に興味のある方なら、この地域が頻繁に出てきた辺りで「もしや?」と気付くのかもしれませんが、そんな知識のないワタシには、あの時代にわざわざ高価なビールを持ち帰って来れるだけのお金を稼いで凄い!程度の感想だったので、そこからは、まさかまさかの展開でした。
結局何を言いたかったのか、予告編につられてきたら予想外でビックラこきました!
まあ予告編では描きにくいですよね。
観る前は「NOPE」みたいなよくわらんオチかなと思っていたのに、アイリッシュ風【スリラー】みたいなのは出てくるし、ずぅっと?マークが点灯しっぱなしでした。
音楽は良かったですね。
Mr.ノボカインと連チャンしたから、血だらけの夢見そう……
見応えはあった
TLAVELING
日本での公開はもうちょい先だろうなと思っていたんですが急遽公開が決まり、もっと宣伝とかした方が良いのでは?と思いつつも観れるのでそこには感謝して鑑賞。
めちゃくちゃカッコよかったですね〜。
ストーリーは黒人差別がより強かった時代を取り扱っており、その中で成功を極めて突き進む兄弟や仲間たちがクラブを開くといった讃美歌のような内容で、後半のホラー展開もそれらのメタファー的な部分が強いのかなと思いながら観ていました。
全体的に開けたカットが多いのもあって、綺麗な空と砂道が映えること映えること。
これは大スクリーンで観るからこそ得られる開放感だなと思いましたし、とにかくワクワクしながら生きている様子がビシバシ伝わってきて爽快感が凄まじかったです。
しかし今作の惜しいところはメインテーマであるであろうホラー要素がそんなに要らなかったかなぁというところです。
もちろん人格そのままの吸血鬼が襲ってくるという設定は面白かったですし、酒場や酒場周りの限定された環境下だからこその白熱した戦闘は見応えがありました。
ただそこまでにいくまでの前振りが尺の半分以上を使っており、その上ホラー要素が強くなくあっさりと終わってしまったり、主要であったであろうキャラの退場が思ったよりも早かったりとで勿体無さを感じるところが多かったです。
設定がちとくどいのも難しいところで、招かれないと入れないという割には手を伸ばしたら引き込もうとしますし、酒場と外との対峙を何シーンも見せてくるのでダレたなぁとは思いました。
ラストの加速しっぱなしの戦闘シーンは良かったかなと思いました。
どちらかというと白人と元オーナーがやってきてからの怒涛の銃撃戦の方が復讐としても面白かったですし、容赦のなさがエゲツなくて良かったです。
そこからはMCUもビックリ仰天なポストクレジットの連続で、若干胃もたれしつつもその後が観れたのは良かったです。
ただ本編ラストカットで青空と共に車で地平線の彼方へ走っていくのが抜群にカッコよかったのでちょっと蛇足だったかなと思うところはありました。
マイケル・B・ジョーダン筆頭に役者陣もキレッキレな演技をかましていましたし、歌唱面や演奏面も最高に活かされているのもあって見応え満点でした。
今作でも音楽の良さ、というか今作で1番素晴らしかったのは間違いなく音楽でした。
サントラはどれも上質で迫力のあるブルースが展開され聴き心地が良いですし、歌唱パートもこれまた力強い曲が聴けたりとで音響が素晴らしい環境だともっと凄いんじゃないかなってくらいには勢いがありました。
いっその事音楽映画だったらどこまで面白くなったんだろうと思うくらいには音楽に支配されていました。
前半と後半でジャンルがガラッと変わるタイプの作品だったので、観終わってから時間が経ってから良さが沁みてくる遅効性映画だなと思いました。
もう一回整理して観に行きたいくらいオシャが爆発していたのでオススメです。
鑑賞日 6/22
鑑賞時間 15:50〜18:15
ヴァンパイアの映画にする必要はあったのだろうか?
双子の兄弟が、何やら良からぬことをして手に入れたらしい金と酒で、ダンスホールを開こうとする前半と、開店したダンスホールを舞台にして、店のスタッフとヴァンパイアたちが激闘を繰り広げる後半との、話のギャップに驚かされる。
まるで、「カラーパープル(ミュージカル版)」を観ていたら、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」が始まったみたいで、よく言えば、「ひと粒で2度美味しい」お得感が味わえるのだが、悪く言えば、ドラマとホラーの「食い合わせの悪さ」を感じてしまうのである。
この前半と後半を繋ぎ止める役割を果たしているのがブルースの音楽で、その魂を揺さぶるような歌声が、店に客を呼び寄せるだけでなく、悪霊をも呼び寄せてしまうという設定は面白いし、登場人物たちだけでなく、エレキギターを持ったロック歌手やクラブのDJ、あるいはアフリカの原住民や京劇の役者までもが入り乱れて踊り狂う幻想的なシーンも、時間と場所を超越した歌唱が体感できて圧巻である。
その一方で、音楽に関する知識がないせいか、ヴァンパイアたちが、どうしてアイルランド系のカントリー&ウェスタンを歌っていたのかがよく分からなかったのだが、これは、KKKなど、黒人を迫害した者たちが、よく歌っていた「白人の歌」ということなのだろうか?
それから、ヴァンパイアの弱点として、太陽光線を浴びたり心臓に杭を打たれたら死ぬとか、ニンニクに弱いとか、許可がなければ家の中に入れないとかといったオーソドックスなルールが適用されているのだが、その反面、十字架や聖水に弱いといったキリスト教に関連のあるルールが用いられていないのは、何か意味があるのだろうか?
映画のタイトル(Sinという単語)からは、強いキリスト教色が感じられるものの、最初のヴァンパイアを追いかけていたのはネイティブ・アメリカンだったし、主人公の妻はブードゥー教の知識でヴァンパイアに対抗していて、こと、ヴァンパイアに関しては、敢えてキリスト教色を排除しようとしているようにも感じられ、タイトルとのギャップに違和感を覚えてしまった。
ヴァンパイアとの戦いが終わり、一人生き残った主人公が、夜が明けてやってきたKKKの一団を銃で壊滅させるくだりも、爽快ではあるものの、何だか取って付けたような唐突感があって、「収まりの悪さ」が感じられる。
これだったら、黒人たちと、ヴァンパイアと、KKKの三つ巴の戦いにしても面白かっただろうし、いっそのこと、KKKがヴァンパイアだったという設定にしたら、人種差別に対する黒人の反撃といった構図が、より鮮明になったのではないかと思えてならない。
いや、むしろ、ヴァンパイアなんて登場させずに、黒人が開いたダンスホールをKKKが襲撃して、それを黒人たちが撃退するといった話にしてしまっても、抑圧に抗う黒人の物語として成立しただろうし、音楽あり、アクションありの、十分に面白い映画になったのではないかと思えるのである。
チンプンカンプン
差別と搾取と。あまりかんばしくない評価を散見の中で挑むも、楽しかっ...
ロッテントマトで高評価でも私はこの点数でした
期待して観に行ったのですが、期待しすぎたかもしれません。(ロッテントマトのスコアが98というのはホンマかいな?)
ブルースという音楽がもつ力は、日本人にはピンと来ないのかもしれません。
学生時代、R&Bやブルースバンドを組んで演奏していたくらい黒人音楽が好きで、劇中にも引用されているチャーリー・パットンも、当時、音源を探しまくって聞いていたくらいです。(今から40年前の話です。YouTubeとかないですから)
そんな黒人音楽好きの私でもピンときませんでした。40年前の自分が観たらもっと感動したのかもしれませんが。
しかし、アメリカ人はバンパイヤものが好きですよね。そこもピンと来ない原因かも。だって怖くないもん(笑)
タランティーノがヴァンパイアもの作るとこうなるかも。
レビュータイトルで某タランティーノ関連作の名を出すな
人種とか文化とか多様な要素が重層的に織り込まれているのは分かる。しかし私には高尚過ぎたのか面白いとは思えず、壮大な自主制作映画だと感じた。
【別記】
レビューのタイトルで某タランティーノ関連作の名を出すのはマナー違反。それだけでネタバレになるのだから本当にやめてほしい。
タイトルなし(ネタバレ)
音楽のアメリカ史を一部体験出来るブルース・ミュージカルで、中盤の "歌の共演" を時代を超えて長回し風で見せる所はファンタジー感があり、不思議とテンションが上がった。
事前にロバート・ロドリゲス監督『FDTD』(1996)に似てる設定だと知ってて鑑賞したが、そんなの関係なく色んな意味で予想外だった。マイケル・B・ジョーダンが主演だと知ってたが、一人二役だとは知らずに鑑賞。
ライアン・クーグラー監督のブルース愛が詰まったアクションで、そんなに怖くはない。
バンパイアの設定がクラシカル&斬新で「招かれないと入れない」「記憶や痛みの共有」とか「入れないので外で歌う」とか。
バンパイアあるあるで、夢中になってる間に夜が明けて "朝日で焼ける奴" とか。ただ血を吸いたいだけじゃなくて、新たなる独自の世界観を共有する仲間を増やしていくのが目的。
ジェイミー・ローソン演じるパーリン(スイッチを舐められる若い人妻で歌手の設定?)の歌声が最初の "歌の共演" で出なかったので、さぞかし凄い歌唱力で後で出るのか?と思ったら個人的には普通だった。
なんか実話みたいで良いエンディング。
バディ・ガイ:Buddy Guy(1936年生、ブルースギタリスト、シンガー)が90年代の老いたサミー役で登場。
スタックとメアリーが時代に溶け込んでいるが仲間は増えたのだろうか?
ミッドクレジットシーン(本編終了後のオマケ映像で、主要キャストのテロップの後で流れる事が多い)もポストクレジットシーン(全てのエンドロール後のオマケ映像で、これで映画は終了)も有る。なので最後の最後まで席は立てない。
通常上映で観たがIMAXやDOLBY CINEMAが良いかも。
俺と悪魔のブルーズ
俺たちみんな罪人なんだよね!
「フロム・ダスク・ティルドーン」を下敷きにしながら、差別され、抑圧され、奴隷として扱われてきた黒人やアイルランド人の歴史的背景に加え、ブルースという音楽の文化的背景などをふんだんに盛り込んだ映画。
たぶん、上記どころかヴァンパイアの常識というかルールすらよく知らない日本人にはハマりにくい要素がこれでもかと詰め込まれている。
ヴァンパイアであるレミックがサミーに対して「おまえの歌と物語をよこせ」というセリフなど、ブルースが盗用されてきた歴史を見事に皮肉っていると思う。
そういった痛烈にシニカルに描いているところは素晴らしいと思う。思うのだけれども、個人的には映画本線である人間vsヴァンパイアの戦いでもっと魅せてほしかったなぁという印象。もっとブラックエクスプロイテーションしてほしかった。ラストでKKKを乱射していくシーンが一番ワクワクした。
ああいう感じで、本線の部分でもっとB級映画のようなブチかましをした上で、前述したような様々な要素があれば最高だったのに…と思ってしまう。
決して悪くない。むしろよくできている。スゴイと思う。ただ、個人的にはそれほど面白いとは感じなかった。
この作品が日本で劇場公開されて、昨年の「陪審員2番」が配信ストレートかぁ、という思い。
全162件中、101~120件目を表示