「過剰な解釈癖は控えめに」罪人たち La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
過剰な解釈癖は控えめに
『フルートベール駅で』『ブラックパンサー』『クリード』と、様々な分野にわたって黒人視点のアメリカを描き続けて来たライアン・クーグラー監督の予想を覆す一作です。1930年代のアメリカ南部の田舎町でブルースを聞かせるバーを開こうとする黒人兄弟を巡る物語です。如何にもクーグラー監督らしい設えです。
今回は珍しくIMAXで観たのですが、ブルースもアイリッシュ・ダンスも映像・音響共に素晴らしく音楽映画としては最高でした。IMAXの価値ありです。
でも、中盤からの予想もしなかった転調で、
「えっ?これはそういう映画なの?」
「ライアン・クーグラー監督なんだからこれは黒人の歴史のメタファーなの?」
と余計な詮索や解釈が挟まってしまい、その当惑の分だけ僕の中で作品に隙間が生じ、物語のスピードが落ちてしまいました。他の監督ならば、もっと気楽に楽しめたのかも知れないなぁ。映画を観る時に、過剰な解釈指向は控えねばならないな。
でも、本作は出来るだけ大きな映画館で観る価値大の作品です。
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