The Spirit of Yokohama

劇場公開日:

The Spirit of Yokohama

解説・あらすじ

開港以来、多様な文化や人々が行き交う横浜の街と歴史、そこに暮らす人々の地域活動や絆を描いたドキュメンタリー。

横浜市中区元町に生まれ育った杉島和三郎さんは、三菱重工横浜造船所で原動機の開発設計に従事し、97歳となった現在(映画撮影当時96歳)はロータリークラブや地元神社役員などで社会活動に関わりながら、横浜大空襲について語る「語り部」としても活動している。横浜大空襲からの復興と発展に長年にわたって貢献してきた杉島さんの豊かな経験と普遍的な知見には、世代を超えた今日の市民活動につながるものがあり、横浜を活気に満ちた街へと導いていく。

そんな横浜にとってレジェンドとも言える存在の杉島さんの語りを通して、戦前・戦後の横浜の街の移り変わりや、地域の魅力づくりや課題解決に取り組む人々の活動を紹介する。異文化理解や多様性の受容という風土が定着した横浜の歩みをひも解き、多様な人々の協力によって活気にあふれる街へと変わっていった横浜の姿を重ねあわせることで、誰もが自分らしく関われる社会の実現に向けた糸口を探る。監督は映画「白痴」「夢みるように眠りたい」などでプロデューサーを務めてきた古澤敏文。

2024年製作/95分/G/日本
配給:横浜タグカルチャー俱楽部
劇場公開日:2025年6月14日

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映画レビュー

5.0ヨコハマ発「市民活動」アラカルト映画の誕生と可能性

2025年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

斬新

今日の様々な横浜市民の活動を、戦後復興の街の歴史とともに描いた良質なドキュメンタリー映画だ。そこに息づく人々の熱い思いと夢が、人と人とをつないでいき、みんなの笑顔をつくるリアルが見事に描かれている。またかつて国のカジノ政策を退けたヨコハマ市民の活力も底流にしっかり響いている。市民活動やコミュニティ作りに携わる人には最良のガイドブックに、行政には市民のニーズを把握するとともに反省材料になる。キャストはヨコハマ市民。多ジャンルにわたる市民活動の単なる紹介映画にせず「The Spirit of Yokohama」というテーマでつないで見せる古澤敏文監督の手腕は見事だ。ヨコハマ市民だけでなく多くの人々に観てほしいリアル市民映画の誕生だ。

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