恋に至る病のレビュー・感想・評価
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クラスメイトの1人になった気持ちで観てました
恋に至る病、初日の舞台挨拶中継付きで観てきました。原作は未読です。
最初から最後までこの映画はどういった話に展開していくんだろう?とずっと予想が出来ないまま張り詰めた空気で話が進んでいき、あっという間の2時間でした。
また、不穏な空気が続く中でも穏やかな時間も流れたりと、学生生活に見え隠れする怖さがまた印象的でした。
映画全体が俯瞰的な場面が多く、登場人物のほとんどの感情は本人たちそれぞれ内に秘めており、自分はその様子を第3者のクラスメイトとして眺めているような没入感がありました。
主人公の宮嶺役の長尾くん、景役の杏奈ちゃん2人の目の演技や表情が素晴らしく、インタビューでも話されていたように、クラスメイトといる時と2人だけでいるときの纏う空気感が違っていて引き込まれました。
闇や洗脳を描いた作品ではなく、舞台挨拶で監督が話されていたように、自分はピュアで純愛のストーリーだったなぁとラストからエンドロールを眺めながら、余韻に浸りました。
長尾くんがインタビューで話していたように、宮嶺が景に出会い、クラスメイトと関わることでストーリーが展開していくし、宮嶺も成長して変わっていくので、人と人との出会い方や関わり方で運命は変わったかもしれないと、ifの世界線を考えたくなるような結末でした。
もう1度観てまた新しい発見や考察がしたくなりました。
p.s
景のカリスマ性の素晴らしさはもちろんですが、個人的に黄色のブラウスにブーツがとてもキャラクターに合ってて好きでした。
原作と比べちゃうと弱いかな。
内気な性格の宮嶺望と、クラスの人気者の寄河景とのラブ・ストーリー。
しかし、キャッチフレーズにもあるように、この恋は、純愛か洗脳か?
人を惹きつける力を使って、思い通りに人を操作できるとしたら?
人によって結末の捉え方が分かれる作品です。
ちなみに映画版は、望が高校に転校してくる所から始まるが、原作では小学校の時の転校生。
小学生の頃からの景の立ち振る舞いがあるからこそ、高校生になった景の危険な香りを素直に感じる事ができたが、映画ではその期間がなく展開も早い為、景のキャラクター性の説得力が弱く感じた。
また、小説と違って人物の心情が言葉として描かれない為、何を思っているのか分からない作りになっており、より考察のしがいがあるような作りになっていた。
あとは、イジメや自殺を扱った作品の為、テーマとしての重さがあるものの、原作に比べると大分マイルドな表現となっていた。個人的には、もっとハードに再現してもよかったのではと感じた。
原作とは全然違う内容に驚いたが、全体的に少しフィルターがかかったよ...
引き込まれる。映画で新しい刺激が欲しい方におすすめ。
サスペンス要素多めのラブストーリーです。
個人的には観終わった後、すごく満足感ある作品だと思いました。余韻が凄かったです。不思議な感覚になります。
そして、何もかも忘れ、顔が熱くなるほど映画に集中してしまいました。
とにかく主演2人のお芝居、特に瞳が印象的ですごく引き込まれました。長尾さん、山田さんの外見、空気感が、私の想像していた宮嶺と景でした。キャスティングは天才的だと思います。
ただ、作品自体は原作とは違うなという感じです。難しかったです。
しかし、観客を物語に引き込む力や、原作の不思議な、唯一無二な空気感は伝わってきて、映画は映画でとても良かったなと思います。
環境、雰囲気、空気感が伝わりやすいように、長回しやロングショットを多く用いて、構図に工夫されているのかなと感じました。
また、観終わった後の余韻も含めての「恋に至る病」なのかなと思います。
原作ファンの方は確かに思うところはあるかもですが、映画として観たら「あり」だと思いますよ。原作が好きで期待してたらがっかりはすると思いますが。
未読の方も、既に読んだ方も、この独特な空気感の映画、ハマる方いらっしゃると思います。
私は原作や斜線堂さん作品のファンでもありますが、個人的に、あの量の小説を映画で再現するのはかなり削られて当然なので、大きく期待はせず、ほぼ別物として鑑賞していたのもあり、より良かったし楽しめたのかなとも思います。
何から語ろうか、、とりあえずまた観に行って、また考察しようと思います。
長々とすみません。おすすめは出来ます!!!少しでも気になったら観るべきだと思います!!!
観た人の数だけ感想が生まれる、あまり観たことないような独特な空気感の映画です。
新たなジャンルだなと思いました。
ぜひたくさんの方に、恋に至る病にかかっていただきたいです。
2人の雰囲気に呑み込まれた
すごく綺麗なローケーションと主演2人が作り出す空気感に気づいた引き込まれ呑み込まれていた。目の演技が光っていた。
観る人によってこれは純愛なのか洗脳なのかが変わるのは面白いなと思った。個人的には洗脳かな…
ラストシーンをみると監督的には純愛で描きたかったのかなと思ったりもしました。
ここからは下はマイナス意見です。
2人の演技も出演してる人たちの演技も良かっただけに脚本が残念すぎた。
小説を読んで無いと展開わけわからないと思うし小説を読んでから観た私でさえもあるなんでそうなる?みたいな場面があって本当にコレジャナイ感がすごかった残念すぎた楽しみにしてただけにショックすぎた実写化失敗って言われても仕方ないレベル。原作ファンの人は見ないことをおすすめする。
すべてがダメでした
いろいろ解釈がわれる作品
原作未読既読でまず大きく別れます。
個人的には未読の方が映画として楽しめるかと。
読んでしまうと欲がでてきます。
考察系の作品好きなのでみててめちゃめちゃ考えました。
ただ考えさせすぎなところもあり……人を選ぶなと思いました。
純愛か、洗脳か、、
ラストシーンをどう捉えるか、景の心はどこにあったのか、本当に好きだったのか、本人にどこまで自覚があったのか、など考え出すと止まらなくて、オープンエンドの楽しさがあります。
自分なりの答えをさぐった後、この時、景はどういうつもりで…と振り返りながら何度か見たいと思います。
本当に見る人によって、捉え方が様々な映画なので、そこを楽しめる人か、明確な答えやメッセージを求める人かで評価が分かれるかと思います。個人的には、答えのない考察、こちら側の想像力や人間性によって同じ作品を見ても無限の答えがあるというところが刺さるタイプの人間なので、楽しめたし、好きです。
私の希望的観測で余白を埋めると
今回は"純愛"に辿り着いたけど
それは劇中での宮嶺も同じだったと思います。
リアルな世界は、自分の知り得ないことだらけで、相手の気持ちも、自分の目で見ていないことも、全て想像するしか無いし、何を信じるか、何を信じたいかによって、何もかも変わってしまう。自分の望む形で余白を補完してしまうのが人間なのだとしたら、ラストのあれすら…
宮嶺は、気付いていたけど
そう言うことにしたかったのかな
だから、あの行動に出て、あの判断をして…
あぁ、だからか…
でも、やっぱり、、、
考えれば考えるほど
キリがなくて、楽しいです。
音楽を殆ど使わない演出が良。
主人公の後ろに座っている男子生徒の顔芸を始め、台詞がない時の登場人物たちの表情に矢鱈と惹かれました。
かなり含みのある顔をする人が多いので観ていて楽しんでしまいました。
多分、この映画が殆どBGMを使用していない事も画面に集中できた要因になっていて、出演者たちの表情に目がいったのかもしれません。
逆に主軸となる主人公2人の表情は変化に乏しくて、とても「恋愛映画」でよく目にする顔とは言えない表情をしていました。
また、随所で長回しなども多用していて、顔のアップが連発する他の「恋愛映画」とは確実に一線を画しています。
「恋愛映画」として少し異質な作品でした。
淡々とした描写が多く、主軸になる2人は表情人乏しい。
それでも「恋愛」が中心になっている不思議な作品。
「恋愛映画」を敬遠しがちな者でも鑑賞可能な作品ですので興味のある方は是非!
ガヴァ
最近の若い連中は理解出来ない。
純愛か洗脳か──解釈で変わる恋物語
この物語は「純愛」か「洗脳」か──。
あなたの解釈次第で、物語の見え方が大きく変わる。
鑑賞と考察と原作を重ねることでみえてくる物語の核心。
「純愛」と「洗脳」──その境界は紙一重で曖昧。
どこか私たちの“身近な恋”にも似ている。
恋の駆け引き、束縛、モラハラ。
相手の言動で揺れる心、鈍る判断──愛か依存か。
その線引きは人それぞれだ。
映画では全編が高校生として描かれ、原作よりも説明が削ぎ落とされている。
その分、宮嶺や景の表情、余韻、余白で物語が語られる。
ひとつひとつの表情の意味を考えながら観る楽しさがある一方で、それが難しさにもなっている。
まさに、観客の“解釈力”が試される構造だ。
原作未読の人は、「なんだったんだろう...?」と少し置いていかれる感覚を覚えるかもしれない。
実際、私もその戸惑いを抱いた一人だった。
映画版では、宮嶺の心情すら語られず、観客は“外側の観察者”として二人を見つめることしかできない。
正直、観終わった直後はまだあまり楽しめた実感がなく、そのまま劇場をあとにした。
鑑賞中には、脚本や演出に甘さを感じる場面もあった。
それでも気がつけば考察が止まらなくなっていた。
あとからじわじわ楽しみ方に気がつく。
原作を読むことで、物語の細部や人物の心情が補完され、映画の余韻や意味がより深く味わえて驚いた。
特に宮嶺はイメージ通りでよかったなと思う。
物語の全体的な雰囲気として映画と原作では異なった印象を受け、その違いもおもしろかった。
まるで芋虫が蛹になって蝶へ羽化するように
段階的にこの物語の沼へ堕ちていった感覚がある。
よくわからない、でも理解したい──
その衝動こそ、まさに“恋に至る病”そのものだった。
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話題作であり、“本気を感じさせる”主演が揃っていただけに、脚本や演出はもっと熟考すべきだったのではないかというもったいない気持ちは拭えない。稿もテイクも重ねなさすぎた印象。
物語の性質上、違和感を覚える要素はでてくると思うが、
取り除けた不要な違和感がノイズになっているのが惜しい。特にセリフや展開が不自然で説得感に欠けている。
コメンタリーを聞いて廣木監督が「もっとできた」「主演2人に助けられた」と反省していたことは救いだった。
暑さに負けず頑張って欲しいものだ。
p.s.(ネタバレ含む)
「純愛」か「洗脳」か
いずれにせよ、景にとって宮嶺は特別なんじゃないかと思うが。
ブルーモルフォの真の主催者が景なのか否か不明な点は、
映画全体として景はブルーモルフォにただ憧れて影響されて、「純愛」がゆえとみせたい感が強いようにみえるけど(それが原作読者が気になるところでもあると思う)、
視聴者も最後まで宮嶺と一緒にそう思い込まされていて
そもそも全部嘘でしたって可能性も残されている。
(原作では主催者であることを打ち明けてたけど、
映画では主催者であることは最後まで隠してた)
今までみてきたのは、全部宮嶺の記憶でしかない。
だから、場面展開も唐突にしたのか?
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