「猟奇的な彼女」恋に至る病 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
猟奇的な彼女
2025年映画館鑑賞103作品目
11月1日(土)イオンシネマ石巻
ファーストデイ1100円
監督は『彼女の人生は間違いじゃない』『ノイズ』『あちらにいる鬼』『母性』『月の満ち欠け』の廣木隆一
脚本は『草原の椅子』『彼女の人生は間違いじゃない』『凪待ち』『Gメン』『碁盤斬り』の加藤正人
脚本は他に『アイムクレイジー』の加藤結子
粗筋
神奈川の塔の森高校に転校してきた宮嶺望
父親が転勤族で子供の頃から何度も何度も転校を繰り返してきた
望のクラスは寄河景が1番の人気者で中心的人物だがその景はなぜか望を気に入ってくれた
なんやかんやで景に誘われ水族館でデートすることになった望
それを知った同じクラスの根津原はじつは景に惚れていて面白くない
根津原とそのグループが望を虐めてしまう
それを知った景は激怒し根津原に抗議するも返り討ちに合う
数日後に景に呼び出された根津原はなぜかビルから飛び降りて亡くなる
神奈川県警は捜査を始める
景は根津原を殺したと望に打ちあける
望は秘密にすると約束する
塔の森高校では今度は校舎屋上から飛び降り自殺しようとする生徒が現れた
景は先輩である美玖利を説得し自殺を思いとどまらさせ学校中から拍手喝采される
今度は景の友人の麻那が登校しなくなり同じく友人の江美が自殺した
一連の騒動は自殺教唆サイト「ブルーモルフォ(青い蝶)」が絡んでいた
美玖利もブルーモルフォの信者だった
今度こそ高校の校舎から飛び降り自殺する
景は飛び降り直前に美玖利からカッターで腹を何度も刺され殺されてしまう
ロケ地
埼玉県三郷市:三郷工業技術高等学校
千葉県松戸市:光英VERITAS高等学校
神奈川県横須賀市:BEACH PARK LIVING
:コーヒーとワイルドのお店 レストア観音﨑店
神奈川県横浜市:横浜八景島シーパラダイス
原作はミステリー作家の斜線堂有紀
もちろんペンネーム
初版は2020年で2011年公開の映画『恋に至る病』とは全く関係ない
例外に漏れず原作とは多少違うらしいがそれは当然
何から何まで同じならつまらない
どんな改変も許せない人はクリエティブな発想がない頭が硬い鬱陶しい人
評価が分かれるのも当たり前の話でそれはどんな作品にも言える
世の中みんな同じ評価なんて絶対にあり得ない
同じなんて気持ち悪い
タイトルからして恋愛映画だと思い込みそれを期待したら大外れで激怒しているレビュアーがいるようだがある程度事前情報を入れておかない方が悪い
いくらネタバレに拒絶するにしても起承転結の起承くらいはだいたい頭に入れておきたい
園子温監督の2002年公開の『自殺サークル』を彷彿させる
あれは駄作だがアナザーストーリーとして出版された古屋兎丸の同名の漫画の方が断然面白い
内容はお薦めできるものではないが人に勧めたい数少ない漫画である
主人公が恋するヒロインが主人公が快く思わない組織のリーダーという設定は住野よる原作で2020年に公開された『青くて痛くて脆い』を彷彿させた
山田杏奈が可愛い
スクリーンでドアップの彼女の顔を見たらホクロ多すぎ
アニメのキャラはホクロがない
リアルではホクロがある
こんなところにもホクロがあるのかという発見がある
しかし可愛いだけではダメなのが俳優業
その点では演技力も高い山田杏奈
だけど彼女のせっかくの高いポテンシャルが今回の作品では充分には出しきれていない
自殺することによって来世で素晴らしい人生をゲットできることが売りの『ブルーモルフォ』
数々のミッションをクリアして自殺に導く
管理者は英会話教室の事務員だが創設したの景という設定のようだ
その点でもう少し寄河景という人物像にわかりやすさがほしい
原作もそうなのかわからない
仏教徒には悪いが来世とか前世とかそんなものはない
仮にあると仮定しても自殺したからといっても来世で幸せになることなんてない
生まれ変わるにしてもせいぜいミジンコかゾウリムシかそのレベルを永遠に繰り返すだけ
根津原のグループにメガネがいた
他のメンバーと違い着こなしがおとなしい
明らかに下っ端だ
望を虐める前は彼が虐められっ子だったのだろう
なぜ景が乗るモノレールを望は自転車で追いかけるのか
一緒にモノレールで移動すればいいのに
よくわからない
自転車で電車を追いかけたといえば自分も都電を端から端まで追いかけた時がある
お金はあまりなく暇だが体力はあった
飛鳥山付近の高低差が難所だった
勝てると思ったが負けた
主人公は「なにわ男子」のメンバー
刑事役は元AKBのセンター
彼女が絶対ダメとは言わないがどうせなら女刑事は斉藤由貴や天海祐希クラスの納得感がないと物足りない
高市早苗なら総理を任せることができるが森下千里となるとまだまだ任せられない
そういうことだ
ちなみにチョイ役で出演している蜷川みほ
苗字でもしかしてと思う人もいるかもしれないが蜷川幸雄の娘ではない
姪であり蜷川実花からすれば従姉妹である
配役
転勤族の息子で青虫を育てている転校生の宮嶺望に長尾謙杜
クラスの中心的人物で宮嶺の想われ人の寄河景の山田杏奈
景が好きで景と仲良くする望に嫉妬し虐めるクラスメイトの根津原あきらに醍醐虎汰朗
望のクラスメイトで根津原のグループの1人の木村民雄に中川翼
望のクラスメイトで根津原のグループの1人の井出翔太に真弓孟之
望のクラスメイトで景の友人の緒野江美に上原あまね
望のクラスメイトで景の友人の氷山麻那に小林桃子
望のクラスメイトの大関華に井本彩花
高校の屋上から飛び降りようとする上級生の善名美玖利に中井友望
転勤族で赤いオープンカーを乗り回す望の父の宮嶺義彦に忍成修吾
望の母の宮嶺久美子の河井青葉
一連の事件を担当する刑事の入見遠子に前田敦子
刑事に金井良信
景の父の下総源太郎
景の母の星ようこ
美玖利の母に土屋直子
望たちのクラスの担任の三住剛之に古谷佳也
課外授業として公園のゴミ拾いをするボランティアの引率をする教師の田山里菜に金野美穂
麻那の母親に蜷川みほ
サイト「ブルーモルファ」の管理者に長尾拓磨
レポーターに椿弓里奈
人権集会のゲストに吉原由香里
望のクラスメイトに秋元悠夏
望のクラスメイトに稲垣杏
望のクラスメイトに土野由貴
望のクラスメイトに大塚萌香
望のクラスメイトに大野誠佑果
望のクラスメイトに樫又龍之介
望のクラスメイトに河野佑哉
望のクラスメイトに近藤璃乙
望のクラスメイトに櫻井りんか
望のクラスメイトに新堂咲也
望のクラスメイトに涼井菜生
望のクラスメイトに高玉こころ
望のクラスメイトに出塚りき
望のクラスメイトに東枡聖也
望のクラスメイトに徳丸大輝
望のクラスメイトに中村真陽
望のクラスメイトに成田紗良
望のクラスメイトに日山和子
望のクラスメイトに真弓
望のクラスメイトに山口弥希
望のクラスメイトに山本かりん
望のクラスメイトに寄川歌太
望のクラスメイトに蛯谷凜
望のクラスメイトに城山凛夏
