「 父の日に墓から蘇る死者、隕石に触れたため体中が奇怪な植物に覆われ...」クリープショー kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
父の日に墓から蘇る死者、隕石に触れたため体中が奇怪な植物に覆われ...
父の日に墓から蘇る死者、隕石に触れたため体中が奇怪な植物に覆われてしまう男の悲劇、不貞を働いた妻と愛人を干潮の砂浜に顔だけ出して埋めた男に訪れる恐怖、大学の片隅に眠る木箱に潜む謎の怪物、潔癖症の老人を襲うゴキブリの群れ、の5つのエピソード。
【Father's Day】
「ケーキが欲しい」とかボケた爺さんが妻に殺される。父の日に夫の墓参りをしていた妻が突然蘇った死者に襲われる・・・「ケーキが欲しい」と(笑)。怖いというよりも笑える。
【The Lonesome Death of Jordy Verrill】
主人公ヴェリルはスティーヴン・キング。間抜け面した青年だ。隕石を手に入れ、金持ちになれるかと思っていたら、手から植物が生えてきた。そのうち全身から植物が生えてきて、家じゅうも草だらけになってきた。思い悩んだ挙句、風呂に入ってしまい、ますます深刻な状況になって、ついには自殺するという可哀そうな話。
【Something To Tide You Over】
ハリー(テッド・ダンソン)の家に突如不倫相手ベッキーの夫リチャード(レスリー・ニールセン)が訪れる。ベッキーはあるところに閉じ込めた様子のテープを聞かされ、しぶしぶついていったハリー。そこは干潮の砂浜。リチャードに銃で脅され、首だけ出して自ら砂の中に埋まることになった。リチャードはそこにモニターテレビを置いて、ベッキーが同じように埋められ苦しんでる様子をハリーに見せる。
押し寄せる波の恐怖というより、リチャードの残酷さに震えてくるほど。モニターを見ながら酒を飲むなんて人間性を失った鬼だ。しかし、ハリーが言った「復讐してやる」の言葉通り、リチャードは二人の亡霊に脅かされ自ら砂の中に埋もれてしまうリチャードだった・・・日本の怪談みたいな感じ。
【The Crate (木箱)】
北極探検隊、1834年と書かれた大きな木箱。鎖と錠でしっかりと封をされた木箱を引っ張り出したデクスター・スタンリー教授。中から得体のしれない怪物が飛び出してきて守衛のマイクを食ってしまった。続いてチャーリーも襲われ、殺されてしまった。妻を殺そうとする妄想にかられたヘンリーに助けを求めるのだが・・・
ヘンリーは怪物に妻を食わせようと計画。デクスターを眠らせてから、まんまと妻を誘い出し、木箱のある場所へと連れてくるのだ。完全犯罪を成し遂げたヘンリーは箱ごと砕石場へと捨てる。めでたしめでたし?
【They're Creeping Up On You】
会社の経営者プラットはビルを清潔に管理していたが、ゴキブリ退治に夢中。日ごろから人間不信で冷酷無比。ゴキブリも社員も同じように駆除しなければならないと考えているようだ。そんな彼が突如大量発生したゴキブリによって殺されてしまう。
人間のエゴ、愛憎、そんなものが絡み合い、結局は不幸が訪れる。どことなく教訓めいた寓話といった内容だ。
(ほぼ備忘録)