「今度は、ほぼミッションインポッシブルw」ザ・ザ・コルダのフェニキア計画 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
今度は、ほぼミッションインポッシブルw
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シニカルで知性を感じる台詞回し、能面演技、明度の高い色彩描写、幾何学的な画面内配置。One and Only のウエス・アンダーソン ワールド全開。個人的には好きな監督のトップ10には入るウエス・アンダーソンなんですが、コレは彼の作品の中でも上位に入るんじゃないかと。
およそ、人間的な部分が、ガッサリ切り落とされてるのではないかと思われるザ・ザ・コルダが、内面に隠し持っていた信念を実現する過程で、実の娘じゃない娘への愛で人間性をも取り戻す。フェニキア計画とは、彼の人間回帰の計画であった、と言うのが物語の建て付け。
なんですが。ですが。
能面演技なんですよね。セリフは一見難解、って言うほど難しくも無いけど、直接的表現は取らず、シニカル。なんで、物語のシリアス度は戯曲的に婉曲化されていて、リアリズムはほぼゼロな訳ですよ。
ここのところが、ウエス・アンダーソン作品の好き嫌いを分けてるのは間違いなく。独特の彩色表現で、今風の人や若い人の人気は高いと思われますし、業界内、特に役者さんからは絶大な支持を受ける彼。契約の場面に卓についてる面々の豪華さには、思わずニヤついてしまいました。
面白かった。
とっても。
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