ハルビンのレビュー・感想・評価
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アクションものスパイものとして見れば、かなり面白くよく出来ている。
なかなかクールな韓国映画でした。
これを歴史もの、実録ものとして捉えると、イマイチかもしれないが、アクションものスパイものとして見れば、かなり面白くよく出来ている。
まず映像が素晴らしい。なかなかの重厚感。ハルビンの駅舎やウラジオストクの建物や、鉄道(これはCG?でもCGには見えない出来)など素晴らしい厚みのある映像、満洲の砂漠のシーンもIMAXを意識した映像でとても美しい。雄大な大陸の雰囲気がよく出ていた。
ただ、あまり歴史に踏み込まない。日韓併合については、過激に反日にはならずに中立とまではいかないが、冷静さを感じる表現になっている。
多分、安重根のエピソードを背景にして、壮大な(?)アクション映画を目指したのだろう。
その点が面白かった。
日本軍の森少佐という強烈なキャラクターを作り出し、対する安重根や、義勇軍のメンバーとの対立というストーリーにしてサスペンスフルなスパイアクションものになった。
テイストは、まるで神山健治の「攻殻機動隊」。特にラストの日本軍の森少佐を殺して去るシーンは、クールでまるで日本のアニメのようなカッコよさ。
安重根もただの英雄ではなく、万国公法を遵守しようとする理想主義者の面や、それによって多くの犠牲を出したことへの罪の意識など一市民として人間性も感じられる作り。ラストの絞首刑のシーンも淡々と描く。
撮影、美術、アクション、どれをとっても一級品だったけれど、歴史へのアプローチがイマイチだった分、話の厚みが出なかったのは残念。
反日映画で日本人を演じることで、リアルに不具合が出ないのか心配になりますね
2025.7.8 字幕 イオンシネマ京都桂川
2024年の韓国映画(114分、G)
安重根による伊藤博文暗殺事件を韓国目線で描いた史実ベースの伝記映画
監督はウ・ミンホ
脚本はキム・キョンチャン&ウ・ミンホ
原題は『하얼빈』、英題は『Harbin』で、暗殺が行われた場所の名前
物語の舞台は、1905年の咸鏡北道のシナ山
大韓義軍の中将・安重根ことアン・ジュングン(ヒョンビン)は、同志のドクスン(パク・ジョンミン)、サンヒョン(チョ・ウジン)、チャンソプ(イ・ドンウク)たちを率いて、日本軍への奇襲作戦を決行していた
作戦は成功し、多くの犠牲者を出すものの、日本軍の少佐・森辰雄(パク・フン)を捉えることに成功する
ジュングンは「万国公法」に基づいて、武装解除して解放させようとするものの、チャンソプは根絶やしにしないと後で不幸が起こると反対した
ジュングンの考えが変わらぬことを悟ったチャンソプは自身の兵を引き連れて別行動に移る
その後、ジュングンは自身の兵を引いていくものの、逃した森辰雄が率いる日本軍の強襲に遭ってしまう
命からがら逃げ切ったものもいたが、大多数はジュングンが食料確保のために離れたいた間に殺されてしまった
映画は、ジュングンが大韓義軍の本部に戻り、チュンソプたちに詰め寄られる様子が描かれていく
ジュングンは伊藤博文(リリーフランキー)の暗殺を宣言し、彼が日韓併合の取りまとめのために訪れる予定地ハルビンでの決行を打診する
総長のジェヒョン(ユ・ジェミョン)はジュングンに託すことを決め、ドクスン、サンヒョンたちと共にハルビンを目指すことになった
向こうに着けば、ウラジオストクで商売をしているコン夫人(チョン・ヨビン)から武器を調達してもらえると言う
だが、彼らの行動は筒抜けで、行く先々で日本兵に先回りをされてしまった
密偵がいるのではないかと疑う中、ジェヒョンはチャンソプを責任者に据え、ジュングンは暗殺部隊の先鋒へとポジションチェンジを余儀なくされてしまうのである
映画は、ジュングンが伊藤博文を暗殺するまでを描いていて、そこで起こったことをベースに構成されている
森辰雄のモデルとなった日本兵がググっても出てこないのだが、おそらくは架空のキャラクターで、日本の悪魔的な部分の象徴のように描かれている
これ以外にも、ジュングンが日本にマークされていたとか、ハルビン駅での銃撃の描写などに足りない部分があったりするし、ラストの字幕では「36年後に韓国は独立した」と、あたかもジュングンの意思を継いだものが日本から独立を勝ち得たと言う印象を与えていた
ぶっちゃけると、韓国の人はそう思ってるのねとか、そう思わせたいのねと言うふうに捉えているので、ある意味期待を裏切らない結末だったと思う
ジュングンを美化している部分は相当あると思うが、韓国人が観たいものを作っていると思うので、内輪で盛り上がるのは仕方がないのではないだろうか
歴史をベースにフィクション要素を入れる作品はたくさんあるが、本作の場合はあからさまに日本憎しを印象付けるために森辰雄と言うキャラを誕生させている
彼を演じたのが韓国人の俳優なのだが、現実と虚構を混同する人というのは一定するいるので大丈夫かな、と心配になってしまう
伊藤博文と憲兵(武田裕光)以外は韓国人俳優が演じているのだが、嫌いな国の軍人を演じる意義をどこに見出しているのかはわからない
だが、間抜けで惨めに死ぬ役と言うのは国民が求めてそうな絵面だと思うので、それはそれで評価されるのかな、と感じた
いずれにせよ、単なるスパイものとして観れば問題ない感じで、どこまでがファンタジーなんだろうと境界線を探すのが楽しみの映画だと思う
森辰雄のモデルって誰だろうねとか、馬賊から爆薬もらった話はガチ?とかを楽しむ映画だった
コン夫人のタフさも凄くて、爆薬ごと馬車で横転して生きているのは凄い
てっきりあそこで死んだと思ったし、その後はハルビン駅にて、森辰雄をナイフで刺していたりするので、このキャラだけで一本の映画を撮れそうに思える
真に受ける映画ではないものの、境界線に疎くて、疑問を持たずに同調する人もいそうなところが厄介かもしれない
国難に対して団結をすると言う伊藤博文の言葉があったが、これは韓国のみならず、アジア圏の民族内団結力は強いと思う
それが多民族で構成された国家とは違う部分であると思うので、そう言った韓国的な美徳を思い出してもらうための映画だとしたら、ここまで改変する意味はあったのかな、と感じた
韓国の英雄の素顔
伊藤博文暗殺犯で韓国の英雄であることは歴史の授業でやったのでうっすらと。その程度の知識と日本が韓国を植民地化を進める時代背景は理解してたつもりだけど安重根が伊藤博文暗殺へと至るまでの過程はわかってなかった。
韓国側視点の映画だから100%理解できたとは言えないし、日本人だからこそ反発したくなる部分もあり、純粋に楽しめたかというとイマイチ。
特に大事な役回りの森少佐の日本語にどうしてもムズムズした。あれじゃ「安重根はどこか」botじゃないか。伊藤博文にリリー・フランキーを持ってくるなら森少佐も日本人にしたら良かったのに。残念。
伊藤博文の暗殺自体は成功したけど日本はそれ以降により一層大陸への侵攻を推し進めるわけだから本来の目的であった独立に近づいたと言えるのか?そこの解釈はどうするのかと思ってたけどその答えが最後の「36年後(=日本の敗戦)に独立を果たす」ということなんだろうか。この映画では安重根を朝鮮独立のヒーローとして描きたかったわけではないと思うが(処刑シーンの安重根の表情がそれを物語ってるし)、だとしたら中途半端な感じだったな、と。
撮影監督に星7つ・ヒョンビンに星5つ・ウ・ミンホ監督に星ふたつ
映画『ハルピン』は、確かに物語と映像と心象が完璧に調和するシーンがいくつかあったと思う。この映画の撮影監督ホン・ギョンピョの映像を通じて、1909年ごろの時代のさまざまな混沌としたものが入り混じった匂いまで感じられ、自分が(ポップコーンを食べながら)映画館に座っていることを忘れそうだった。こういう映像体験は、A・タルコフスキー監督の『ノスタルジア』とN・ラースロー監督の映画『サウルの息子』でしか今までに味わったことがなかった。
アルツハイマーになるか死ぬまでおそらく一生忘れないシーンが五つある。
ーアン・ジュングンが豆満江の凍てついた大河のうえで(実際には、マイナス40度のモンゴルの氷湖でロケしたそうだが)ひざまづくシーン。無数の抽象的な氷上のひびのうえにいる人間の危うさと不安を心底感じる。
ー大韓義軍が慶興にいる日本兵の集団に奇襲をかけ、両軍が泥まみれになって戦闘するシーン。不思議なシーンだが面白い。みな銃を(日本兵はおそらく銃剣も)持っているにもかかわらず、それらを使わず、短剣とこぶしを使ってみなが泥まみれになり、混沌となる。泥まみれなので、大韓義軍か日本軍かだんだんわからなくなってゆくのだが、よく見ると兵士の顔が恐怖に歪んでいて怖い。
―同志たちはみな黒い服を着ている。顔の一つ一つに黒い影がある。窓から差し込む弱い光がとても明るく感じる。薄光さす灰色の街路を歩けば、人なのか影が歩いているのかわかりづらくなる。
―かつて同志であった馬賊の頭領に4人が馬に乗って会いに行くシーン。さすがに満州には映画に出てくるような砂漠は存在しないだろうと思うが、砂漠の登場で大陸観が伝わる。ウラジオストックのロシア建築と対比的だが、映像の対比で、1909年当時の歴史的地政学を感じる。
ー欧米にとっても鉄道は植民地支配に欠かせぬツールであったが、日本という島国がランドパワーにのし上がるために、特に鉄道は重要な象徴的軍事的役割を果たした。しかし、この映画では、その鉄道を演出道具のように扱っている。ウラジオストックからハルビン行きの列車の中で、アン・ジュングンが仲間内の裏切り者である密偵を確認しようとするごとに列車が蛇のように左右にうねりまくって、裏切り者の顔がなかなか見えない。このシーンもすごい。
キャスティングも一人一人の役作りも良かった。日清・日露戦争に勝利してしまったことで、日本の歴史的誇大妄想が始まるわけだが、リリー・フランキー演じる伊藤博文にそういう胡散臭さがよくあらわれていた。ヒョンビンは両班の秀才のお坊ちゃまで、敬虔なカソリック教徒の善良さと純粋さを信念を抱く強いまなざしで、アン・ジュングンらしさをよく演じていたと思う。
ウ・ミンホ監督はこの映画において、アン・ジュングンを祖国独立のために命を懸けた”英雄”としてではなく、ハルビンまでの旅程なかでの苦悩、恐怖、孤独を描きたかったとインタビューで述べている。それによって、新たなアン・ジュングン像を描こうとしたのかもしれないが、真実のアン・ジュングンは、死刑直前の彼の最後の言葉からもあきらかなように
祖国独立と同時に東洋平和を願っていていた。(日本人弁護士も彼のために最善を尽くしたと思う。)ならば、彼が伊藤博文を暗殺した際に、ロシア語”カレヤ・ウラ”ではなく、エスペラント語で”カレヤ、フラ!”(韓国、万歳!)と叫んだという説のほうが信憑性がある。ロシアも地政学的理由から、朝鮮半島を完全支配下に置きたかったわけで、それを知る義士のアン・ジュングンがロシア語で叫ぶとは思えない。
日本軍がシナ山の報復として大韓義軍を惨殺したことは史実であっても、首のない死体がゴロゴロ転がるのは不自然だ。刀の刃がボロボロになってしまうようなことを日本兵が習慣として行っていたとは思えない。反日的表現だと決めつけたいわけではないが、リアルさがなくてそう感じた。
また、他国を支配して、その人々の母国語も個人の名前も奪い去ろうとした日本の醜い過去があったわけだが、日本人を演じた韓国の俳優さんたちの韓国語のアクセントについての苦情を聞くたびに、アクセントを正すか正さないかは、個人の意思にゆだねるということでよいのではないかと、考えるようになった。パラノイアの日本陸軍軍人である森少佐を演じたパクフンという韓国の俳優は、最後のほうではアクセントが薄れていた。
韓国の人にとってはあれが日本人で良いのだろうけれど
私には面白いと思えなかったです。
中盤の早い段階でかなり寝てしまって、気がついたら終盤になっていました。
盛り込み過ぎで、観ていて疲れて飽きてしまう。
序盤のアクションシーンが長くて、グロくて、それでいてリアリティーが無かったように思いました。
それから、リリー・フランキー以外の日本人の役は、みんな韓国人の役者さん。
日本人に見えないと感じてしまったし、日本語は言葉を覚えただけで、演技にはなっていませんでした。
韓国の人にとっては、あれが日本人で良いのだろうけれど。
ただただ単調でドラマ無く、重々しさとムードだけ。
祖国への想い、そこからくる同志たちの絆のようなものが、まったく感じ取れるように描かれていないので、ポイントである密偵、裏切りなどの部分の感情を揺さぶるドラマがみえてこない。
一番目立ってくるのが、捕虜となり情けをかけられた日本人将校の屈辱や意地、執念であっては、作品としては方向性を見失っているとしか思えない。
伊藤博文もリリー・フランキーが演じている面白味だけで、他にやり様がなかったのかと思える凡庸な描き方で残念だ。
カレアウア!
あれれれ??
レビュー上がってないなぁ
みんなバンパイア行っちゃったのぉ〜?!
(°▽°)
今週金曜日の新作は「ハルビン」しか勝たん٩( 'ω' )وなワタクシが。。
一番乗りカナ?
いっちゃうよ( ^ω^ )b
って鬼滅見てたら出遅れた(°▽°)
まずですね。。
私は韓国の映画が好きなので、韓国の俳優さんもちょぴっと知っていると思うのですが。。
本作!
誰が誰だかわからんかったです!!(°▽°)
暗いからカナ?お髭だからカナ?
帽子だからカナ?
かろうじてヒョンビンはヒョンビンだったけど、主要メンバーで有名どころのチョ・ウジン、パク・ジョンミン、イ・ドンウクがさ。
こんな顔だったっけ??って戸惑う位、いつものイメージと違ってて驚いた。
テーマがテーマなだけに、デリケートになりますよね。
俳優さん達は、色々思う所がありながらの役作りだったのではないかなと感じました。
そして意外だったのは"安重根/アン・ジュングン"を英雄扱いしていない作品だったこと。
(過去作なら確実に英雄扱い)
(リリーさん起用からも分かるように、
韓日どちらかに偏らない様にと、製作陣の配慮を感じました)
伊藤博文暗殺事件の実行犯として、
彼は韓国では「民族の英雄」
しかし、日本では「暗殺者」
と、いう背景を、今の日韓の関係性の変化も投影されているのかな。
(成長?)
反日作品ではなかったですね。
(まぁ、ちょいちょいジャブ程度のムムム。。はありましたが)
私の知る限り、伊藤博文は実は韓国併合には消極的だった。と、いう認識もあったのですが、作中の彼の台詞でそれを読み取る事は難しいと感じました。
そしてこの事件については僅かな知識しか持ち合わせていませんが、事実と違う部分も多かったなという印象を持ちました。
(特に伊藤殺害は大韓義軍というより、安単独の行動だったと記憶。。
わかんね自信ないデス)
ただ、実際、この伊藤博文暗殺事件については、実は犯人は○○説や、ロシアとの関係など、未だ多くの謎に包まれており、明らかになっていない、正に真実は闇の中なので、、、
あくまでフィクション。
ヒューマンドラマとして、スパイ映画として、そういう認識で見た方が良さそうです。
それにしても毎度毎度、驚き、リスペクト!しちゃうのですが、韓国の映画界はこの様な
アンタッチャブルなテーマにも、どんどん踏み込んで、映画にしてしまいますよね。
そしてそれが大ヒットしてしまう。
更に日本でも公開するんだからね。
日帝時代の大韓義軍の物語。
日本で公開する事に意味を感じます。
海外用ポスターには
「For a better tomorrow」とのメッセージがありました。
多くの犠牲のもとに今があるのだと、歴史を振り返るきっかけになる作品でした。
1番気になっていたパク・ジュンミン♪
皆さんお忘れかと思いますので、、、
私の好きな作品からご紹介♪
思い出してね♪
まずファン・ジョンミン主演
「ただ悪より救いたまえ」ではビックリw
あのお姐さんを演じたのが彼ですよ(^。^)b
そしてアイラブマブリー主演の
「スタートアップ」←これマイナーだから皆んな知らないかw?!
殴られまくりの拗らせ息子をやりましたw
「密輸1970」にも出てましたよ♪
あの胡散臭い弟分でした。
作品ごとに全然違う顔を見せてくれる
パク・ジュンミン。
今後お見知り置きを(^。^)v
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