「日韓の歴史認識齟齬を知ることができる」ハルビン 文さんの映画レビュー(感想・評価)
日韓の歴史認識齟齬を知ることができる
伊藤博文を暗殺した安重根(アンジュングン)は韓国独立運動の最大の英雄とされ、ソウル中心部南山には記念館がある。
だが、歴史を振り返ると、伊藤博文は日本国内では韓国併合反対派であり、アンジュングンの行為は何ら歴史を変えるものではなかった。翌1910年には桂太郎内閣の下日韓併合が行われ、韓国の独立は日本の敗戦によってもたらされたものである。ところが最後のエンドロールでは36年後の独立への道を開いた英雄としている。韓国民は棚ぼた式の独立ではなく運動によって勝ち取った独立という神話を欲しているのだろう。
一方多くの日本国民はアンジュングンどころか日韓併合すら知らない人が多い。
韓国好きの日本人でも思い浮かべる韓国はKポップ、韓流ドラマ、コスメなどであり、訪韓旅行者もこれらを目的とする者が多い。
35年間にわたる併合を未だに恨んでいる韓国人と、その事実すら知ろうとしない日本人。その溝はなかなか埋まらないのかもしれない。
なお日韓の歴史を扱った韓国映画「金子文子と朴烈(パクヨル)」(2017年)の日本人役韓国人俳優の日本語の方がはるかに上手い日本語であった。この映画では日本語指導はなされなかったのかもしれない。
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