劇場公開日 2025年5月30日

「群像劇なのに公式サイトのキャスト紹介が雑すぎ」紅楼夢(こうろうむ) 運命に引き裂かれた愛 TRINITY:The Righthanded Devilさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0群像劇なのに公式サイトのキャスト紹介が雑すぎ

2025年6月5日
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鑑賞方法:映画館

知的

『三国志』『水滸伝』『西遊記』と並ぶ中国四大名著のひとつ『紅楼夢』を映画化。

 いつか読もうと思いつつ、はや幾歳月、まさか映像作品を先に目にすることになろうとは。

 バトルが中心の他の三名著とは異なり、若い男女の悲恋が物語の骨格。
 財政的に傾きつつある名門が閨閥利用して生き残ろうとするさまはヴィスコンティの『山猫』を連想させるが、野心家のタンクレディと違って賈宝玉は一途でセンシティブ。
 一方の林黛玉は宝玉の素直さが受け入れられずにすれ違ううち…。

 原作の賈宝玉は昔の日本でいえば元服前の少年。だから若いキャスティングになったんだろうが、筋書き以上に見ていてオジサンはじれったい。
 実年齢ウン歳のチャン・ツィイーがドラマ『上陽賦』で10代の役やってたぐらいだから、もちょっと配役の年齢層上げてもよかったという気がするのだが…。

 多用された大邸宅の空撮は大家の威厳や虚栄の寓意なのだろうか。
 音楽も映像も美しかったが、演出にもう少し緩急が欲しかった。でも、大作小説原作で張藝謀みたいな悠長な撮り方してたら三時間楽勝で越えそう。

 原作を読んでからもう一度観なおしたい作品。

 我ながら変わってると思うけど、昔から悪役や脇役俳優が好きで、中国人俳優のリンポン(林鵬)もその一人。ドラマ『項羽と劉邦 King’s War』や『海上牧雲記』に出てた人。
 いろいろ調べて同姓同名の女優さんがいることは知っていたけど、この方だったんですね。

TRINITY:The Righthanded Devil
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