兄を持ち運べるサイズにのレビュー・感想・評価
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良一くんが幸せでありますように
役者さんが皆さん良い演技をされていて、特に兄の元妻と息子くん(良一)に泣かされました。
内容は重いですが、作品自体は少しファンタジー要素もあって明るいと思います。
主人公は柴咲コウさん演じる妹なのですが、私はどうしても、兄と暮らしていた幼い息子くんのことが気になりました。
もしあのままずっと父子家庭だったら、息子くんはヤングケアラーになって学校にも行けずに搾取されるような状況になっていたかもしれない・・・
兄の汚部屋を片付ける際、居住者だった息子くんの了承もないまま、物を次々と処分している様子には不自然さを覚えましたが、後始末にはそれほどのエネルギーが必要なのだという点では参考になりました。
どうか良一くんが、幸せでありますように。
残された人が事実を美化していく、それが生きていくということ
2025年映画館鑑賞119作品目
11月30日(日)イオンシネマ石巻
FSシネマチケット1300円
監督と脚本は『湯を沸かすほどの熱い愛』『長いお別れ』『浅田家!』の中野量太
23時過ぎ疎遠の兄が亡くなったという知らせが宮城県の塩釜警察署からあった
夫と息子2人と滋賀で4人暮らしの作家の村井理子は仕方なく宮城県に
塩釜警察署で兄の元妻とその娘と7年ぶりの再会
兄と同居していた兄の息子は児童養護施設で保護されていたがのちのち合流
兄の葬儀を済ませて火葬し骨壷に
兄が住んでいた多賀城市のアパートの片付けに四苦八苦の女3人
まあなんてことはない話の内容
柴咲コウはこの映画についてのインタビューでこう答えている
「理子本人は苦しかったと思います。もうこの世にいない兄をこれ以上恨んでも憎んでもどうしようもできない。どうあがいても解決できないのであれば、あとはもう自分で補完していくしかないと思います。何事も時間が解決する、というのは、時間が経てば経つほど残された人自身が補完して事実が美化されていくからではないでしょうか。それが生きていくということだし、それでいいと思っています。」
僕もそう思う
彼女のこのコメントがこの作品のメッセージのほぼ全てが詰まっているのかもしれない
しかし僕は美化できていない
最大は売りは柴咲コウと満島ひかりの共演でしょうか
初共演?
妹も元妻も故人を嫌っていたのか好きだったのか微妙な感じ
愛されクズか
クズでも子供2人拵えただけでもいまどき偉い
オダギリジョーはクズがよく似合うらしい
取り立ててそうは思わないがクウガの件をいまだに引きずっているオタクおじさんが多いのかな
クウガなんて四半世紀近く経つというのに
パソコンで文字を打つあの演出は嫌いじゃないが特に好きじゃない
主人公が作家ならでは
理子は度々兄の幻想を見る
夫や子供という家族がいても両親やきょうだいを全て失くすということはとても寂しいものです
しかもあの年齢でお察しします
あと葬儀はびっくりするほどお金を取られる(100万超え)
坊さんに対するお布施も半端ない(最低で40万)
香典が多い場合は追加で香典返しをしないといけない
大赤字である
売れれば作家はエッセイで元がとれるが
葬儀屋や坊主が儲かるシステムになっている
配役
夫と2人の息子と共に滋賀に住む作家の村井理子に柴咲コウ
宮城県多賀城市に住んでいた理子の兄にオダギリジョー
愛知県豊橋市に住んでいる兄の元妻の加奈子に満島ひかり
兄と加奈子の娘で母と一緒に住んでいる満里奈に青山姫乃
兄と加奈子の息子で父と一緒に住んでいた良一に味元耀大
理子の夫に斉藤陽一郎
すでに他界している理子の父に足立智充
すでに他界している理子の母に村川絵梨
児童養護施設職員に岩瀬亮
葬儀屋に浦井のりひろ
兄が住んでいたアパートの大家に不破万作
塩釜警察署の刑事の山下に吹越満
史上最強の白帯
家族ってなんだ
言葉を生業にしている方を悩ませるわけで、スラッと即答できる人がいるんでしょうか。
家族だからって、言いたいことが言い合えるわけではない。
家族だからって、いつまでも一緒にいられるわけではない。
家族だからって、可愛がっているものを同じく扱えるわけではない。
家族だからって、涙の意味が理解できるわけではない。
家族だからって、電話口のウソを見抜けるわけではない。
家族だからって死んだあとも会いたくなるわけではないし、死んだあとも会いたくなる存在が家族であるとは限らない。
なぜ主人公が東北を選んだかはそれぞれに解釈が委ねられたままですよね。というか、全ての解釈を委ねられたようにも思います。
とても「支え」になっていたようには見えない兄の存在も、どこかのタイミングでは支えになっていたか、あるいは今後の支えになるんだと感じさせてくれました。
血のつながらない、主人公の妹と元妻が理想的な家族のように映る瞬間もありました。
やっぱり満島ひかりさんの演技が冴え渡っていましたね。
一つ言えることは、家族だからこそウソをつくということもあるように思います。
相手の全てを理解できなくても、全てを愛することはできる
十分、憎める
オダジョーが良い
海の上の麒麟
スクリーンデビューの青山姫乃さん
思い出は美化されるのだろうか
オダギリジョーさんが好きでそれ目当てで
観に行ったが柴咲コウさんと満島ひかりさんの映画だった
特に柴咲コウさんの演技が素晴らしかった
原作はノンフィクションだが実際の兄は映画で描かれている以上に相当酷かったそう
それを中野量太監督兼脚本でここまで
感動出来る作品に仕上げているのは監督の力量なんでしょう
一点疑問だったのは終盤で引き払う直前の
兄の住んでいたアパートへ4人で訪れた時、
満里奈は車に残って降りなかったですよね
あれは何故なんでしょう?
→「映画チャンネル」の中野量太監督への
インタビューに詳しく書いてありました
12/5(金)シネプレックス幸手18:40~再観賞
普段は感情を表に出さない中学生の娘も涙ぐんでいました
多感な年頃に映画を観ることで感情を育むことは大切だと思います
映画ってサイコー⤴
オダギリジョーさんが出てくるとどうも オダギリジョーワールドだ 子...
一定年齢以上には刺さる
映画の日で料金がお得な12月1日に見た映画「兄を持ち運べるサイズに」。
公開規模が割と小規模で、広告とかほとんど見なかったけど、今作は大当たり。
オダギリジョー演ずる、ろくでなしだがなぜか憎めない、亡くなってしまった兄が抜群に良い。こういう役を演じさせると、ものすごくハマる。
あと、元妻役の満島ひかりも言うことなしです。
で、意外と言うと失礼だが、主役の柴咲コウが良かった。
ちょっと前までは、肩に力が入っていて、見ててキツかったが、今はいい意味で力が抜けている。
こういう規模感で、こういう映画だと、見ていて楽しい。
演技の達者な俳優が、演技を魅せてくれる映画はいいですねえ。
内容というか感想。
そこそこの年代、年齢に達している人には、どうしても刺さりますね。
死が身近になれば、程度の差はあれど、こういう話は誰にでもあるし、あり得るし。
亡くなってしまった後ではあるが、あれこれ思ってくれる人がいる兄が羨ましくもある。
映画序盤の兄が嫌い
基本的には良いお話だったと思います。
ただ、映画序盤の兄(オダギリジョー)がクズ過ぎて、
後半と人物像が繋がらない気がしてしまいました。
まあ、テーマは「家族愛の再発見」だと思うので、
前半のイメージは「兄のことが嫌いな妹の目線なのだ」
ということなんだろうとも思うのだけど…
それにしても、あれではサイコパスすぎて。
「人間的に極端に不器用」なだけのキャラクターのはずなのに、
「全てをわかっていて周りを嘲笑して翻弄している」かのように見えました。
率直な話、「兄」の所業が胸糞悪すぎて、途中退出しようかと、本気で迷いましたよ。
でも、ベースがノンフィクション・エッセイということもあり、とてもリアルな葛藤と愛情が描かれていて、最終的には心が温かくなりました。
柴崎、満島、オダギリと、演技が良かったし、子役の子たちも良かった...
柴崎、満島、オダギリと、演技が良かったし、子役の子たちも良かった。演出も良かったのだろう。港の麒麟が良かった。
いい加減さと優しさ、母のがんから逃げ出す感じとがいまいち一貫してなくて、オダギリのおうもの役どころよりは、もう少し違うテイストが欲しかった感はある。
満島がタバコをやめるというシーンは好きだ。
柴崎が最後に泣き出して夫に食らいつくシーンも。柴崎は、大河が好きだったんだけど、強さと弱さの両方、特に後者の泣くシーンが好き。
兄はダメ人間
「嫌い」と思っても家族は家族
若々しいヒロインが好みの俺ではあるが、柴咲コウと満島ひかりのダブルヒロインが魅力的だったし、予告編で観る限りオダギリジョーのハマリ役に思えたので、「これは良さそうだ」と公開を楽しみにしていた。
いざ公開週になると、意外に扱いが小さく、上映館が少ないことを知る。経験上、キャスティングの割に上映館が少ない作品は「映画館が手を出さなかったのは正しい判断だった」と思うことが多いので、若干の不安を抱きつつ映画館へ。
【物語】
村井理子(柴咲コウ)はエッセイスト、夫と二人の息子と滋賀県で平穏な暮らしを送っていた。ある晩、遅い時間に電話が掛かる。東北塩釜の警察からで、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)の死を知らされ、幼い息子以外に理子しか身内がいないので遺体を引きとるよう求められる。
数日後に迷惑顔で塩釜へ向かう理子。兄には良い思いを持っていなかったのだ。塩釜駅で兄の元妻加奈子(満島ひかり)と兄の実娘満里奈(青山姫乃)と7年ぶりに再会。火葬を済ませた後、兄が暮らしていたアパートを訪れ、ゴミ屋敷と化した部屋に唖然としながら片付けを始める。 理子は幼い頃からマイペースで、大人になってからもウソをついては金銭の援助を何度も求めて来ただらしない兄への愚痴を言い続ける。しかし、同調すると思った加奈子は「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな」と話す。
【感想】
作品のオープニングは監督の力量が知れる重要な部分だと思っているが、本作のオープニングはわけの分からないものだった。そんな始まりから中盤までは鑑賞前の嫌な予感が当たってしまったかと思いながら観ていた。
「なんか面白くない」
何が期待と違ったかと言えば、もっと笑える作品を期待していたのだが、コメディーパートは空振りだった。というか、宣伝で強調するほど、監督はコメディーを意識していなかったのかも知れない。
ちょっとガッカリ感を持って後半へと観続けたのだが、予想に反して終盤になって大いに泣けた。
人によって人の見方は違う。理子は縁を切りたくても、完全には断ち切ることができない兄弟の絆が足枷になって、兄の悪い印象ばかりが心に残ってしまったのかも知れない。
一方、元妻加奈子は一緒に暮らし続けるのは無理と思った段階できっぱり縁を切ってしまったからこそ、良かった部分の記憶も残ったのかも知れない。
なんで泣けたんだろうと、思い出そうとしても思い出せないほど、大した感動エピソードが有ったわけではない。家族という身近な存在の尊さを改めて嚙み締められたのだと思う。「偉大な家族」「尊敬する家族」でなかったとしても、永く生活を共にした人はやはり何かしら自分に影響を与えているし、良い思い出も有ったはずということかな。自分の家族を思い浮かべたときに涙が止まらくなったのだった。
エンディングはある言葉で締めくくられ、同時にそれでやっとわけの分からなかったオープニングの謎が解ける。
トロイメライの響き
現在、引き継いだ祖母の家の整理を進めている自分にとって、ストレートに刺さってくる作品だった。
個人的には年間ベストテン入り確定。
ただし、一緒に観に行った妻は、泣いてる私の隣でポリポリとポップコーンを食べていたようなので、刺さり方は人それぞれかも。
<ここから内容に触れます>
・決して取り戻せない「過去」に対する罪悪感や後悔は、無闇矢鱈に人前には晒さないものだし、自分自身ですら、無意識に原因を「他者」や「運命」に押し付けて、それを否定してかかっている。
・そんな、主人公の中に生き続けている「兄」が、記憶の中のエピソードだけでなく、兄の後始末をしている際にも時々眼前に現れ、挙げ句の果てには会話までできてしまうという作品。
・柴咲コウ、満島ひかり、そしてオダギリジョーの演技が、そうした矛盾や葛藤を違和感なく、かつユーモラスに飲み込ませる。エッセイを映像化する際の、1つの正解の形が今作なのではないかと感じる見事な表現だった。
・とにかく安易な着地を徹底して排除し、地に足をつけた物語にしようという強い意思が、全編にみなぎっている。それは、もともとの原作自体の持ち味なのかもしれないが、今作でその役割を中心的に背負っている満島ひかりが本当に素晴らしい。
・「嘘つき」が、キーワードになっているが、「嘘」ってなんだろうねと問いかけられている気持ちになる。
・「浅田家!」を撮った監督のテーマなのか、今回も震災が大切に描かれている。
・子役の演技にギュッと胸を掴まれる。全員がそれぞれによい。
・あの自転車は原作通りなのか。ストーリーにも映像的にもあまりにピッタリし過ぎて、観ているだけで涙が出た。
・大切なところで流れるトロイメライもいい。
・焼きそば、自分は粉のソースも好きだけど、気持ちはわかるし、小道具としてうまいなぁと思った。
・満島ひかりの山盛りご飯とか、コーラとか、食で語らせるところも好み。
・「支えであり、呪縛ではない。」に救われる。
・公民館、開けっ放しで、遺影も骨つぼも位牌も置きっぱなしじゃまずいでしょと思ったが、あれは記憶の中での出来事という表現と考えたら納得。
・分骨、お弁当の空容器に入れて渡すのかと思ってドキドキしたが、それ以上で驚いたw
全129件中、41~60件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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