「家族の愛」兄を持ち運べるサイズに にっくさんの映画レビュー(感想・評価)
家族の愛
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「湯を沸かすほどの熱い愛」や「浅田家」を見て、中野量太監督の作品だから面白いだろうと、恵比寿まで遠征して観に行った。
相変わらず、テーマは「家族の愛」。
近頃疎遠になっていた遠くに住む兄が急死したと警察から、突然遺体を取りに来てほしいと言われ、エッセイシストの村井理子(=柴咲コウ)が滋賀県大津市から宮城県塩釜市まで忙しい合間を縫って取りに行く。仕事の合間は4日間。とりあえず、兄を持ち運べるサイズにすることが大事と考えていく。理子の知る兄は、好き勝手に自由にやっていたというイメージが強く、あまり良い印象は持っていなかった。
ところが一緒に遺体に会いに来た、元妻の加奈子(=満島ひかり)の方は違う印象を持っており、未だにプロポーズが素晴らしかったとか言っている。別れたのは、お金に無頓着すぎて一緒に暮らしていけなくなったからで、他の印象は良いまま。加奈子とその娘と片づけをしていく中で、だんだん知らなかったり忘れかけていたことを思い出したりして、兄を懐かしむ気持ちが強まっていく。
印象的だったのは、兄の息子の小学4年生で、離婚後も兄と一緒に暮らしていた良一君(=味元耀大くん)。お父さんをすごく慕っていて、元のアパートで最後のお別れをする場面や、涙をいっぱい目に浮かべたシーンがすごく良かった。
またスーパーで、兄と「再会」し、亡くなった両親も出てきて、一緒にお別れするシーンでは、思わず眼がしらが熱くなった。
私も、死んだ両親や疎遠になっている姉がいるが、もっと考えていこうと前向きな気持ちになった。
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