「ムカつくけど憎めなくて、でもやっぱりギリムカつくお兄ちゃん(笑)」兄を持ち運べるサイズに 吹雪まんじゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
ムカつくけど憎めなくて、でもやっぱりギリムカつくお兄ちゃん(笑)
正直そこまで期待してなかったんですよね。なんかほのぼのしててちょっと笑えるのが観たかったってだけで…。そしたらなんかもう、終盤ずっと泣いてたんですよ。
特に「ここが感動のシーンです!はいっ、泣いてください!」って感じでもなく、さりげなーく泣かされちゃった感じ。さっきまで「だらしねぇお兄ちゃんやなぁ、どうしようもねぇなぁ」なんて思ってたのに…。なんならちょっと腹立つくらい。いや、その「振り」が効いていたということでしょうね。脚本の素晴らしさにジワジワと気付かされます。
オダギリジョーが最高なんですよね。このムカつくんだけど憎めなくて、でもやっぱりギリムカつくっていう(笑)絶妙な愛されキャラを見事に演じております。
妹、元嫁の両視点からの兄を描いた点もお見事!ここから生まれる2つの価値観の違いが作品に深みを与えています。家族の幸せとは?観客が何かしら「家族」について顧みるような作品になっていました。
古くはアルベール・カミュなんかが「死を定義することは難しい。死を知らされていない者の中では、確かにその人物は生き続けているのだから」みたいなことを言ってますが、心の中で生き続けるって本当にあるんだよねって思える、素晴らしい作品でした😊
共感ありがとうございます!
オダギリジョーが前作の「オリバーな犬、」の駄作とのギャップが激しすぎて、もうそれだけでお腹いっぱいだったのに、本当に意図せず自然な感じで泣かせるのが卑怯だと思いました。
いつもは綺麗な役をしている柴咲コウと満島ひかりが、地味目のメイクで普通の主婦を演じているのも自分的にはデザート的な感覚で楽しめました。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。

