「身内の恥」兄を持ち運べるサイズに すーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
身内の恥
原作は未読で、さらに村井理子さんという作家さんを恥ずかしながら存じ上げず。
上映前のおまけ映像(先行上映限定?)でこの物語がノンフィクションであることを知りました。
うーん、ちょっといらない前情報だったかも?
というのも、純粋に映画だけ観るとオダギリジョーは飄々としたダメ男だけれど佇まいがカッコ良すぎるし、柴咲コウも満島ひかりもお母さん役としてはかなりの美女。何やら相当美化されてる?などと穿った見方をしたくなってしまう。
邦画だと雑多なノイズが気になってしまってストーリーに入り込めないのは私の悪い癖です。
まあそれは良いとして、主人公は作家なので脳内に浮かんだ文言がたびたびポエムのように画面上にフィーチャーされるのですが、それがなんかもう恥ずかしいというかクサいというか…共感性羞恥心発動でムズムズしてしまいました。
さんざん迷惑をかけられた兄に対してやるせない想いを抱いているのはわかるのだけど結局はネタにして本にしているわけで、それも兄が死んだからできたわけで、なんだかなあと。
兄が必死に生きようとした痕跡が所々出てきたり、元嫁の感情の揺れ動きなんかは描写が細かくて良かったのですが。
死んだきょうだいの身辺整理を遺族が淡々とやるシーンは、来るべき現実として身が引き締まりました。
オダギリジョー、好きなんだけど最近似たような役柄が多くていつもあわわ、あちゃ〜みたいな演技。
警備員の制服着てるシーンなんかは「時効警察」かと思ってしまった 笑
20年くらい前のナイーブでナイフみたいな鋭い切れ味のある演技がまた見たいです。
満島ひかりさんとは「夏の砂の上」に続いての共演であちらでは満島さんが妹役。
シングルマザーというキャラクターも微妙にかぶっていて面白かったです。
息子役の子が一番自然で良かったです。
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