「歌は素晴らしかった…が」韓国ミュージカル ON SCREEN「マリー・アントワネット」 ももいろのきりんさんの映画レビュー(感想・評価)
歌は素晴らしかった…が
遠藤周作『王妃マリー・アントワネット』が原作とは知らなかった。この韓国ミュージカル劇場版を観る1週間ほど前に、劇場アニメ『ベルサイユのばら』を観た。脚本の稚拙さから、ストーリー没入も登場人物たちに感情移入もできなかった。
スェーデン人のフェルゼン伯爵とただ恋に溺れ、宮殿で贅沢三昧の生活をするオーストリア人の王妃マリーアントワネット。貧民のマルグリッドが王妃を「外国の娼婦」「雌犬」と侮蔑し続けリーダー存在となり、王妃を民衆の憎悪の対象に仕立て上げていく、その対立関係ばかりが強調されて共感できなかった。(最後に少し2人が心通じ合うどんでん返し?あり)
ベルばらの方は、当時の時代背景や登場人物ひとり一人の揺れ動く細やかな心の内までが丁寧に描かれていた。時代遅れのアニメ画はさて置き、激動の時代に運命に翻弄されながらも、それぞれの愛を貫き、人生を懸命に生ききろうとする姿に感動した。
ミュージカルキャストの歌唱は誰も皆がとても素晴らしかっただけに、残念です。
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